以前、著者の「半落ち」を読んで、法的解釈ではあり得ない物語のカギ
で物議を醸したこの作品、そんなことは別にして、無駄のない構成で、
読みやすかった、というのを覚えており、この「クライマーズハイ」も
期待して読み始めました。
話は、1985年8月、日航機が群馬県境付近に墜落した「日航機
墜落事故」の地元新聞社での緊迫した状況。
この大事故を取材する側の視点というのが、興味深い。
社内の醜い派閥争い、足の引っ張り合いというのも随所に絡めて、
正義一辺倒では新聞作りは出来ないのだなあ、と合点。
この話とクロスするように、主人公である悠木が登山をしています。
パートナーは、17年前に死亡した同僚で友人であった安西の息子。
17年前のある日、安西は悠木を登山に誘います。しかし、その日
の夕方、日航機が墜落したというニュースが入り、しかもまだ社に
残っていた悠木は、上司に全権デスクを命じられます。
翌日の登山は当然キャンセルで、悠木は忙殺されるのですが、次の
日、ひとりで登山に行っていたはずの安西が、街中で倒れて入院し
たという連絡が入るのです。
過去と現在のクロスオーバーは、正直いって違和感めいたものを感じ、
というか、不自然とまではいいませんが、その接合部分があからさま
であったり、あるいは切り替わりが唐突だったり、だからといって、
ストーリーが混同してしまい前頁に戻って確認しなければならない、
といったことはありませんでしたが。
ただし、筆の巧みさを問うのは、文学賞の選考委員であって、いち読者は
本を買って、読んで、それに費やした時間と金に後悔しなければいいのです。
そういった意味ではまったく後悔せず、それどころか有意義でした。
で物議を醸したこの作品、そんなことは別にして、無駄のない構成で、
読みやすかった、というのを覚えており、この「クライマーズハイ」も
期待して読み始めました。
話は、1985年8月、日航機が群馬県境付近に墜落した「日航機
墜落事故」の地元新聞社での緊迫した状況。
この大事故を取材する側の視点というのが、興味深い。
社内の醜い派閥争い、足の引っ張り合いというのも随所に絡めて、
正義一辺倒では新聞作りは出来ないのだなあ、と合点。
この話とクロスするように、主人公である悠木が登山をしています。
パートナーは、17年前に死亡した同僚で友人であった安西の息子。
17年前のある日、安西は悠木を登山に誘います。しかし、その日
の夕方、日航機が墜落したというニュースが入り、しかもまだ社に
残っていた悠木は、上司に全権デスクを命じられます。
翌日の登山は当然キャンセルで、悠木は忙殺されるのですが、次の
日、ひとりで登山に行っていたはずの安西が、街中で倒れて入院し
たという連絡が入るのです。
過去と現在のクロスオーバーは、正直いって違和感めいたものを感じ、
というか、不自然とまではいいませんが、その接合部分があからさま
であったり、あるいは切り替わりが唐突だったり、だからといって、
ストーリーが混同してしまい前頁に戻って確認しなければならない、
といったことはありませんでしたが。
ただし、筆の巧みさを問うのは、文学賞の選考委員であって、いち読者は
本を買って、読んで、それに費やした時間と金に後悔しなければいいのです。
そういった意味ではまったく後悔せず、それどころか有意義でした。
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