今日のPM7時からの、NHK-HV特集「地獄を見たから生きてこられた△満蒙開拓団の戦後」をみた。
戦前の中国・満州への日本の関連で、興味深くみられた。
先日の朝日新聞 8月5日(日)の読書欄に、「著者にあいたい」■「イーハトーブと満州国」賢治と莞爾が夢見た変革が載っていた。この記事をお読みになられた方も多いことだろう。
石原莞爾も宮澤賢治も、法華経の信者で、「田中巳之助先生著 日本国體の研究」からの両人とも強い影響が受けられたという。
田中智学は、この「日本国体の研究」で、日本国体の保持と世界連盟の擬案、平和会議の提唱を説いているのである。また次のようにも「日本君民の儀表是也、乃神乃聖の天業、万世一系億兆一系億兆一心の顯蹟」と強く主張するのである。詳しい事は他日に譲るとして、莞爾は東条に左遷されたりなどもするのであるが、しかし紛れも無く中国への侵略に加担した軍人である。莞爾も田中も時代に生きた人物であるが、モリスの「夢」とは程遠い。
今の政治家にアジアのこれからのビジョンに多いに考えてもらいたい事柄である。
ところで、賢治のアジア論をまとめてみるのも――石原莞爾との比較も有効な視点ですが、まずは“賢治の体系のなかでのアジア”をある程度見極めることを先行させることが必要でしょう――おもしろいと思います。