「校本 宮澤賢治全集 第四巻」に[しばらくだった](255~256頁)に次のような詩がある。
前省略
川から水をあげるにしても
こゝはどうにもできないなあ
水路が西から来るからねえ
…はんのき
上流から水をあげて来て
耕地整理をやるってねえ
容易でないと思ふんだ
こんどは水はあがっても
その費用が大へんだ
以下省略
この他にも賢治は「ここのさきに水揚げ場ができるってね」とも記されていた。
戦後のアイオン台風で「水揚げ場」は泥だらけで無残な姿であった。
何年もたたずに土手や水路がしばらくあったがそれも変わった。
「みちのくの山野草」(2月24日)を拝見してこの「詩」を思い出した次第である。