路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

病院での話

2020-06-10 | ★ほんの日常

日本がまだコロナ騒動で賑わって来るちょっと前、

定期的に通っている病院で診察を受けた。

 

その日は何だか先生がイライラしていて

何か私が言うたびに先生に当たり散らされて

私としては何もしていないので少々カチンと来たのだが、

普段はとても穏やかな先生なだけに、アレ?どうしたんだろう…

PCのモニターに患者である私の画像が出ていない。

さては…この先生、看護師さん達にテクノロジー・ハラスメントでも受けたのかな?

意外と機械に弱い先生は、モニター画面に表示させるのも看護師さんにやらせてたりするものね。

だとしたら、このイライラは患者である私に向けられるのはお門違いではあるまいか。

まるで、飼い主につつかれたのに隣の何もしてない猫に猫パンチを喰らわす勘違い猫みたい。

何も知らないで猫パンチを喰らわされた猫さんの気持ちってこんななんだろうな。

心のモヤモヤをぐっとこらえてその日は帰った。

 

次の診察日、緊急事態宣言がなされて日本中コロナだらけになっていた。

また怒った先生に会うのも怖いけど、コロナを理由に

「いつもと変わりないのでお薬だけ下さい」と受付で言って処方箋のみを受け取って帰った。

心なしか、看護師さんの顔が照れ笑いのような感じだったので、

多分以前の先生の不機嫌は彼女たちのテク・ハラのストライキの類だろう。

 

 

 

緊急事態宣言も解かれたが、まだまだ不安な面もあるし

梅雨に入ると病院に行くのも億劫だし早めにお薬を貰いに行く事にした。

しかし、その日は朝からプリンタのインク(黒)が切れていて自分のデータをプリント出来ない。

でも今日行かないと週末には雨になりそうだし、さっと買いに行けば間に合うか…とお店が開くのを待って

1件目、(黒)が切れてて来週にならないと入荷しないと言われ、別の店に走った。

そのお店にもなくて3件目でやっと(黒)を見つけて帰宅し、慌ててプリントアウトしようとしたら

今度は(青)が切れた。

 

この時点で、普通ならもう今日は病院に行くの諦めようと思うんだけど、ここまでやったんだし

雨も嫌だし、もう一度最初に行ったお店へ再び走って(青)を手に入れた。

 

インクを買うだけで午前中走り回ってクタクタになっていたが、

漸くプリントアウトしたデータを持って午後から病院に行く事にした。

 

怒りの診察日から、1回は処方箋のみ、今度も処方箋のみでも良いと思っていた。

その日は患者さんも多く2時間程待たされていて、後から来た患者さんが処方箋のみ受け取り帰って行くのを見て

「自分も処方箋のみで構わない」と受付に告げると、もう私の番になったからと診察室に呼ばれた。

するとこの間の剣幕とは一変して、いつもの優しい先生に戻っていた。

モニターには画像も出ていて、テク・ハラのストライキは終わった模様だ。

私に対するご機嫌とりなのか、あっさり減薬(薬価を稼ぐ為、減らそうと言ってくれない)にも成功したし。

テク・ハラのストライキとプリンタのインクに振り回されたけど、まぁ、良しとします。

 

お医者さんって、素直に謝れない人が多いですね。

人間なんだし、間違える事だってあるっしょ。

失敗しない人もいるけど。あれはドラマやし。笑。

 

テクノロジーに振り回されつつも、自分のご機嫌くらい自分で取らないと。ね。

 

 

 

 

 


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