先日、たまたま病院の待合室で開いた週刊誌に
宮藤官九郎さんの書いたエッセイのような文章を見付けて、
読んでいてハッとしたんですが…
確か「働き方改革」についての内容。
無理な残業を強いるブラック企業対策としての残業禁止令的なものに対する
別角度からの反対意見っぽい事が書かれていました。
勘九郎さん本人の経験談も書かれていて面白かったのですが、
若い頃、助監督をやった時のお話が書かれていました。
無茶ぶりで頼まれた助監督を「助」監督なんだから大丈夫だろうと軽く考えて引き受け、
結局何でもやる事になってしまい(助監督の仕事って、何でもアリらしいです)本当に大変だった
……という内容。
でも、その時苦労したからこそ今の自分があるのだし、スキルも身に付くのだという意味では
多少の残業や苦労は若い内にしておかないと仕事人としての本当の力は身に付かないよって
内容だったと思います。
確かにそうだと思うんです。
同じ歳の人でも、9時5時定時退社の社員さんとマックス残業で育ってきた社員さんとでは
労働時間の差と完全なるスキルの差があると思うんです。
履歴書には残業時間なんか書かない訳ですよ。
〇年勤務して来ましたって書いてあっても、
毎日9時から夜の12時過ぎ迄残業をこなして来た人なら
ほぼ1日の労働時間が2日分な訳で、軽く1年のキャリアが
実力では2年分の差になる訳です。
あ、仕事が単に遅くて残業とか、残業代欲しさのズルズル残業組とは話がまた別ですよ
(世の中にはこっちの方のヒトもいるからややこしいんですが…)。
そういう無理とか苦労って、本当に若い時しか出来ないし、
過労の全てが悪い訳ではないよねって話です。
無駄だったと思えるような仕事でも、まわり回って何かしらのスキルが身に付いている訳だし
努力した時間というのは、決して無駄な時間とも言い切れない。
誰もが羨む何かしらの厳しい世界で成功されている方々なら、
その成功の陰にはかなりの努力がある筈です。
以前、(パートでしたが)簡単な作業の仕事があったので応募してみたら
面接で印刷物のデザインをやってくれないかと言われ、他に面接に行くのが嫌になっていたので
仕方なくやる事にしたのですが、時給は簡単な作業の人達と同じでした。
こんなに安い時給でモノを作った事が無かったのがまず驚きで、
パンフレットやリーフレット・マニュアルの作成などの
あらゆる販促物を作らされ、用が無くなったら首を切る為に
はじめから社長を含め、社員全員から冷たくあしらわれていました。
なんだろうな、コレ。正直、針の筵。
過去に過労で積上げて来た能力を提供しているのに、
人としてすら扱われない。
明らかに性能の劣ったPCを渡されて、マシンのスペック以上の
就労時間内に終わらない程の量の仕事をやらせる とか。
社員が誰一人答えを知らない仕事をやらせておいて、結局それを捨てる とか。
苦労して作ったデータを翌日出社してみると消されていた とか。
例のパワハラ議員さんじゃないですが、ねちねち目の前で悪口を言われたり。
今ではスマホにも付いているあの録音機能、便利ではあるんですが
狡猾な輩がパワハラ上司だったりすると録音しても意味がない時もあります。
いっそ、「ハゲーッ!」とか(ハゲてないけど)言ってくれた方が訴える事が出来るんですが、
大抵、悪口や嫌味などを本人にだけ解る言葉(隠語)を使ってくるケースです(←まさにこれでした)。
只、それを録音しても他人が聞いても内側にある意味が解らないので証拠能力が乏しく
全く検挙出来ないのです。
それでも、私は精神安定剤の代りに写真(↑)の録音機を持ち歩いていました。
録音機のこんな使い方もあるのだなと、この時改めて知りました。
ここで1年は頑張りましたが、
全身にトビヒのような皮膚炎が出来てしまい、治るのに丸々2年掛かりました。
「あたらしい無職」 丹野未雪 著
こんな本を見付けました。
著者の丹野さんも職種こそ違いますが編集という特殊な職業で仕事を転々とされているようで
非正規雇用で働いて、今度こそボーナスというものが欲しいと正社員の職を見付けますが
1年で退社。鬱になって職探しが出来なくなるくらいなら辞めようと思ったと書いてあります。
しかし以前勤めていた職場の方々から小さな仕事を貰えるようになって
フリーランスの道を歩むようになる…。
面接の時の不信感、入社してわかる会社の実態…何だかよく似ています。
面接の時に断っておいた方が良い会社ってあるもんです。
私が入らなくて良かったなーと思った会社は、
面接に作品集を持ってこいと言って呼びつけておきながら、
作品を一切見なかった社長さん(断る気持ちだけしか見せない)の会社 とか。
明らかに人員を増やそうという場所が存在しないのに(異性が入社しただけで
セクハラになりそうな位狭い事務所)募集を出している会社 とか。
面接の時間を決めたのはそっちの方なのに、
面接と仕事の打ち合わせがダブルブッキングしている会社 とか。
上記の例は極端かも知れませんが、
ココに書けない位、もっと酷い所もありました。笑。
本にするにはかなり感情を押えて描く必要があるのかも知れませんが、
丹野さんの描写は淡々と描かれていて、冷静です。
仕事でかなり辛い思いをしたことのある方なら読んで共感を得る事が出来る内容。
無職だからと友達付き合いを減らす事なく、色んな所へ動き回っている著者の姿に
勇気付けられる気がします。
何だろうな、女は40歳過ぎると価値や能力がなくなるんでしょうか。
腐る事なく頑張るには「モチベーションを保つ力」と、
「自尊心を失わない心」が必要なんだと改めて思いました。
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