以前読んだ、「愚行録」が面白かったので
同じ作家さんの作品を立て続けに図書館から借りて来ました。
「新月譚」 貫井徳郎 著
絶筆した美人作家が隠し続けた人生とは?…なんて帯に書いてあったけども。
そのまんまのお話です。
作家さんが作家さんを描くのって、詳しい裏話をきかせて貰えるようで
何だか興味を持って読んだのですが…いかんせん前半はコイバナ的で
私には受け止められるか心配だったのですが、中盤から週刊誌ネタのようで
段々引き込まれて、ラストまで持っていかれた感じです。
イヤー、長いな。話が。笑。
木ノ内の魅力が、そもそも良く分からないし、一人の男にそんなにハマれるものかしら。
女心の謎って奴ですかね。
兎に角描写が丁寧で細かく、解りやすくて読みやすい印象。
そしてもう一冊。
「壁の男」 貫井徳郎 著
あらすじは、北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた子供の落書きのような奇妙な絵。
決して上手いとは言えないものの、その色彩の鮮やかさと力強さが訴えかけて来る。
その絵を描き続ける男の半生が次第に明らかになっていく。
こっちの方が良かったです。
絵に込められている思いや、何となく田舎町の頑なな感じとかも良く描かれていて
切ないラストに持っていかれる感じでした。