2012年夏の八重山旅行、計画と予約手配は4月から始まりました。今回で9回目となる八重山の旅は石垣島経由波照間島の予定だ。
波照間島。ここは一般人が到達可能な日本最南端の島です。緯度的には日本最南端は沖ノ鳥島だがチタン岸壁で保護された「経済水域確保の島」であり、われら民間人がその地を踏むことはできません。
島の人口約500人、サトウキビ栽培を中心に観光業とわずかなばかりの漁業で成り立っている小さな島です。
そんな最南端の島へ行きたい理由は、ここニシハマ。
島の北部に位置する海岸で潜ってみたいと思い、この夏のメインターゲットとして選びました。
経路は、福岡空港からANA直行便で石垣空港へ飛び、離島ターミナルから船で1時間の予定です。空路2時間、船1時間、その他もろもろ移動なんかを合わせても計6時間あれば自宅から島まで到達できる訳で、意外と近いなぁっていうのが最初の感想でした。
しかし、この島はそう簡単には到達できない幻の島でもあるのです。
出発日は2012年8月11日(土)。前日までに仕事を終えた私は5日間の盆休みに突入しました。しかしこの2週間ほど前から天気予報に貼り付いていました。
なぜならば、台風9号が島を襲いそして10号が沖縄本島を通過、しばらく安心かとおもいきや台風11号がまさに波照間島と台湾の間を通過しているのです。
自分が出発する11日には、台風11号は中国大陸へと進みその勢力を弱めていたのでもう大丈夫と信じていたのですが、当日の朝になってもうねりが残り船が欠航しているのです。
朝、目覚めて天気予報をチェックすると、海上風警報が発令され島へ渡る安栄観光の高速船は1便欠航が決定、2-5便未定という状況でした。
船が出なければ島へは渡れないのですが、自分が乗る予定の5便までには回復していることを期待し福岡空港へ向かいます。
福岡空港出発は12:20発の直行便、定刻どおりに飛んで14:20石垣空港着、荷物を受け取り離島ターミナルへタクシーで向かえば14:45には乗り場に到着できるはずです。だから波照間行きの最終便15:30には十分間に合う計算です。
福岡空港に着いてラウンジでお茶を飲みながらスマホで船の運航状況をチェックします。
この段階で安栄観光では1便に続き2,3,4便の欠航が決まりました。5便は未定のままです。この後は飛行中につき情報を得ることができませんので、石垣空港に到着した時点で再び最終便の運航状況を確認するしかありません。
もし、最終便が欠航していればもう今日中に波照間島へ渡ることは出来ません。
そういうこともあろうかと石垣島で当日予約できそうなホテルをいくつかピックアップしてありますから、野宿という目には遭いませんが旅行計画が大幅に狂うのは間違いないでしょう。
そして搭乗口へ進むと・・・
なぬ?搭乗予定便が、機材遅れで12:40発になっているではあーりませんか。船の運航ばかり心配していたら肝心の飛行機が遅れるなんて・・・この5年間を通じ初めての出来事です。
お盆のせいなのか天候の為なのか、使用機材遅れで出発が20分押しています。去年までは11:20発だったこの直行便が今年は1時間遅い設定になった上さらに20分遅れとなると石垣島に着いてからの行動にも影響します。
最悪なのは、船は運航するが乗り遅れ。これは焦ります。
12:20発が12:40に、実際にはもう少し遅れてさらに搭乗にも時間を要した上で離陸順番待ち。
ようやく離陸したのが13:00を過ぎていました。既にスマホの電源は切っているので船の運航状況がどうなったかも判りません。
もう、とにかく全速力で飛んでもらうしかありません。
ちょっと、あんたら急いだってや、ほんま。(コックピットの皆さん、出来るだけ早く飛ばして頂ければ助かります)
そして飛ぶこと2時間あまり、石垣島上空へ達しました。飛行機が着陸体制に入り、ちょうど、新空港の上空を通過していきます。
(離着陸シーンは「写るんです」使用)
2013年3月からはこの「南ぬ島(ぱいぬしま)空港」の運用が開始される予定ですが、今はもっと先、石垣空港へ早く降りて下さい。
飛行機は右に翼を倒し島の海岸線が見通せます。
ほぼUターンする形で空港へアプローチ。
このシーンを見るのも恐らく最後になるでしょう。
そしてぴったりの3点アプローチを決め逆噴射着陸。
シートベルトサインが消えたのを確認し、スマホの電源を入れます。安栄観光のサイトから波照間便の運航情報を見てみると、やった5便のみ運航!
波照間島行きの船はなんとか15:30の最終便のみが出航するようです。しかし現在時刻は14:50。荷物を受け取りタクシーで移動するのに最低でも20分はかかるでしょう
おら、はよ荷物ださんかい(素早く私どもの荷物を出して頂けませんか?)
時計は既に15:10。
(旅行日:2012年8月11日)