Goto九州の旅、三日目は雲仙九州ホテルに泊まってきました。「Goto九州」とは、九州在住者である私が3密を避けながらできるだけかつてのような旅が楽しめるのか、というマイクロツーリズム企画です。
近場で自家用車を使い、
1.おこもり宿
2.ホテル
3.温泉旅館
のスタイルが違う3つの宿を、ぐるりと回ろうというものです。
一日目 Goto九州、守護陣温泉に泊まる
二日目 Goto九州、ANA熊本ホテルに泊まる
三日目 Goto九州、雲仙九州ホテルに泊まる①(この記事)
つづき Goto九州、雲仙九州ホテルに泊まる②
つづき Goto九州、雲仙九州ホテルに泊まる③
大正6年(1917年)に創業、100年を超える歴史がある老舗旅館です。2018年に大規模リニューアルを行い現在は「Mt.Resort 雲仙九州ホテル」として生まれ変わりました。
以前は95室を擁する温泉地でよくみる大型旅館でしたが、現在は客室数を25室と大幅に減らし、その分だけロビーや庭園、ラウンジなどのパブリックスペースの充実を図ることで、単なる「おこもり宿」ではない大人のリゾート滞在型ホテルへと進化しました。
現在、島原半島世界ジオパークに登録されている雲仙温泉一帯は、明治時代には早くも外国人居留者の避暑地として人気を呼び、以降長らく栄えてきました。とはいえ、こちらのような大型旅館がいち早くリゾートホテルへと生まれ変わったことは、コロナ渦やインバウンドが消滅した今となっては正解だったと言えるのではないでしょうか。
というのも、ここ雲仙温泉周辺に立地する多くのホテルや旅館のうち、大手チェーンに買収されたり、または廃業しすでに廃屋と化しているホテルも散見されるからです。
かつての避暑地とはいえ、九州エリアでも比較的足の遠い島原半島のど真ん中、大型旅館は団体客が来なければとても経営が成り立たない状況でしょう。そして硫黄成分を含んだ蒸気が立ち込める環境のため設備や建屋の腐食、定期的な保守と維持コストもかかるようです。
当日の前半は先の記事で紹介したように「がまだすドーム」を見学してきました。続いて展望台に寄ろうと山道を登って行ったところ霧の為に閉鎖されており、ホテルに1時間も早く到着してしまいました。
玄関にさっと出てきたフロントスタッフに「車を置いて一時間ほど散歩してきてもいいですか」と尋ねたところ、「もちろん構いません。あと、もう一つご提案としてカフェテラスでしばらくお待ち頂く事も可能です」と言って頂き、そうさせてもらうことにしました。(通常はカフェテラスの利用も15時からだそうです、感謝。)
先にフロントでチェックイン、説明、2Fカフェテラスでコーヒーを頂いていると30分もしないうちに「準備が整いましたので」とお部屋へ案内してもらうことができました。
さて、こちら雲仙九州ホテルの中を紹介していきましょう。
部屋はテラスプレミアツイン4階半露天風呂+テラス付和洋室です。こちらは、フロント棟が平屋、レストラン棟が2F、宿泊棟は5Fと屋上階になっており、それぞれ別のエレベーターに乗り換えないといけません。
宿泊棟のいずれのお部屋も「雲仙地獄」を真正面に見渡すレイアウトになっています。別に「離れ」が2棟ありますが、こちらは地上階の平屋建てになりますので、おそらく「雲仙地獄」はあまり望めないかと思います。
4Fツインの部屋は、玄関ドアを開けるとすぐにウォークインクローゼット(おそらく旧ホテル時代のユニットバス部分ではないでしょうか??)、広い棚も用意されておりスーツケースや着替えを広く使う事ができます。
ツインのベッドルームと、窓際には大きくて座り心地のよいソファーセット、さらにテラス部分にもテーブルとソファが用意されおり、気持ちの良い空間が用意されています。喫煙する方はこちらの外部テラスでOKです。
そしてなんと言っても源泉かけ流しの展望風呂が魅力です。テラスのガラス越しとはいえ解放感溢れるヒノキの浴槽に肩までつかり雲仙地獄の湯けむりを眺める・・・なんという贅沢でしょう。
温泉の質は乳白色のやや硫黄臭がするつるっとした感触の源泉です。このところ単純泉が多かったので久しぶりに「クセ」のある温泉に入りました。「雲仙地獄」でボコボコと拭きあがってる源泉そのものの色をしています。
こちらのホテルは雲仙国立公園に立地することから、温泉はボーリングを行うことができず、自噴の温泉を調整し供給しているそうです。従って「温泉に入ったら栓を抜いてまた一から給湯」というような贅沢な真似はできませんが、一晩中、ちょろちょろと源泉が供給されるかけ流し方式になっています。
その為、季節によって源泉の温度が変化するそうですが、お宿の方で適宜調整して給湯しているようです。ちなみにこの日は、給湯部分で42℃ちょい、浴槽の中心で41℃くらいでした。
※追記:「源泉が供給されるかけ流し方式」と書きましたが、源泉そのものかは確認していませんでした。お宿の説明を引用しておきます。
(HPから引用)
Q.温泉はかけ流しですか?
雲仙は国立公園でボーリング(掘削)できない天然温泉のため、天候や季節により湯量・温度が変わります。よって季節毎に加水加温が必要な日が多く、100%源泉かけ流しとまではいかないことをご承知ください。(宿泊棟・離れ共同様)
泉質をお求めのお客様には、湯量も豊富な雲仙内他の旅館ホテルをご紹介致します。
館内は、レストランやテラスバーも含め、全て館内着でOKです。温泉に入ったらまたドレスアップして・・・という億劫さが無いのがいいですね。
日が沈みあたりが暗くなったころ、レストラン「1917」へと向かいます。
「1917」のネーミングは、ホテルの創業年ですね。
旅行日:2020年8月12日
Goto九州、雲仙九州ホテルに泊まる② へ続く
そういえば給湯口の温度を計っただけで、源泉が何度なのかを知りませんでした。
あらためて宿の説明を読むと、加水・加温しているのかもしれませんね。
ちょろちょろですが一晩中絶えず給湯されていたので「かけ流し」と書いてしまいましたが、このあたりは私の思い込みかもしれません。本文中に追記しておきます。ご指摘ありがとうございました。
Gotoトラベルを利用して、次はインターヒルか亀山の湯を計画しています。
お宿の案内書きからして湯遣いは完全かけ流しではないと思い込んでいましたが、かけ流しの雲仙温泉を客室で楽しめるのはすごく魅力的です(*^^*)