サヨコの独り言

興味のあるものを「コンデジ」で撮影しに行ったり、
街で偶然に見かけたものを「スマホ」で撮っています。

《奇想の系譜展》と《新・北斎展》~ 六本木ヒルズのスカイデッキ

2019年03月22日 | 展覧会
《新・北斎展》の会期が24日(日)が最終日だったので思い切って行く事にしました。まず最初に「東京都美術館」の《奇想の系譜展》・江戸絵画ミラクルワールドに行きました。美術史家「辻惟雄」氏が1970年に記した書「奇想の系譜」で取り上げた「岩佐又兵衛」・「狩野山雪」・「伊藤若冲」・「曾我蕭白」・「長沢芦雪」・「歌川国芳」ら6名の他に、「白隠慧鶴」と「鈴木其一」を加えた8名の傑作が勢揃い。 2016年に開催された「若冲展」の時に行けなかったので、今回の展覧会を楽しみにしていました。8名の傑作はそれぞれ個性的・奇想天外で魅力的でした。

「伊藤若冲」の【鶏図押絵貼屏風】は最晩年の作品で、独立した12枚の図を貼る「押絵貼屏風」の形式をとり、雌雄の鶏の様々な姿態が描かれていました。墨の濃淡だけで表現していて躍動感のある作品でした。鶏を飼って毎日観察していたそうですが、色々な瞬間のポーズが良く捉えられていました。「若冲」の細密な他の作品とは違った味わいで多彩さが伺えました。【蝦蟇(ガマ)河豚(フグ)相撲図】はユーモアに溢れた作品で、新たな「若冲」に触れる事が出来ました。

右は東京都美術館のシンボルです




次に「六本木ヒルズ」の「森アーツセンターギャラリー」で行なわれている《新・北斎展》を観に行きました。2段階に並ばなくてはならないので、チケットを予め購入してから行きました。20分程並んで中に入れました。中はとても混んでいたので小さな作品は良く観られませんでした。「北斎」は20歳から90歳頃までの70年間、画号を30回以上も変えました。作風の変遷と主に用いた画号によって➊春朗期 ・➋宗理期 ・➌葛飾北斎期 ・➍戴斗期 ・➎為一期 ・➏画狂老人卍期の6期に分けて展示されていました。

「北斎」に人生を捧げ、昨年亡くなった「永田生慈」氏のコレクションは2000点以上にも及び「島根県立美術館」に寄贈されました。今回の展示作品は殆ど「永田コレクション」によるものです。オール「北斎」の作品約480点の展示で、初公開作品も多く見応えがありました。初期の作品から作風がどんどん変わる過程が良く分かりました (UPDATED)【新板組み上げ灯篭 湯屋新店の図】(葛飾北斎期)は切り抜いて組み立てるペーパークラフトの様なものです。手前の人は大きく奥の人は小さく作られていて、遠近感が感じられる様になっていました。

最後に展示してあった【弘法大師修法図】(画狂老人卍期)は150cm×240cmの遺存作品としては最大級の肉筆画です。鬼気迫るものがあって圧倒されました。「弘法大師」がその法力を持って鬼(厄難)を調伏する様子が描かれ、「西新井大師總持寺」の縁起を表しています。当初は軸幅ではなく扁額として制作されたそうです。尚、「西新井大師總持寺」で毎年10月の第一土曜日の「北斎会」の時に公開されています。

2017年の《マリー・アントワネット展》の時には疲れて行き損ねてしまったので、夜遅かったけれど「スカイデッキ」に行ってみました。東京タワーの特別展望台より高い位置にあり、真ん中はヘリポートになっているそうです。外なので寒かったのですが、夜景がとても綺麗でした。ライトアップしていて目立つものだけ撮ってみました。

「弘法大師修法図」の一部 /  「新板組み上げ灯篭 湯屋新店の図」を撮影スポット用に拡大した物




東京タワー / スカイツリー


通称ドコモタワー / 絵画館

  
レインボーブリッジ / 東京ゲートブリッジ
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《源平咲き》の梅を観に行きました -房総のむらにて-

2019年03月15日 | 動植物
3月15日に「房総のむら」・「武家屋敷」の隣の梅林に1本だけある《源平咲き》の梅を観に行って来ました。1本の木に赤と白の花が咲く事を《源平咲き》と言うそうです。平安時代の「源平合戦」の時、「源氏」が白い旗を、「平氏」が赤い旗を用いていた事が名前の由来になっています。突然変異なのでしょうか?桃などでも見られるようです。梅林の隣に「トサミズキ」(土佐水木)の花が咲いていました。変わった形の花でグロテスクにも見えました。

「旧御子神家住宅」の桐の木の下の方には果実がまだ残っていましたが、上の方にはもう蕾がたくさん付いていました。どんな花が咲くのか楽しみです。また、「サンシュユ」(山茱萸)の花が満開でした。

「上総の農家」の前の梅林の梅は殆ど散っていましたが、畑の「菜の花」が咲き始めていました。また、「旧学習院初等科正堂」の横の畑の「菜の花」も咲き始めていました。今年は花の数が少ない様な気がしました。「房総のむら」に隣接の「ドラムの里」の「河津桜」がちょうど満開でした。20本植えられているそうです。もうすぐ春ですね。「ソメイヨシノ」も植えられているので楽しみです。

「源平咲き」の梅は紅白が枝ごとに分かれていたり、同じ枝の中に混ざっていたり様々でした


トサミズキ / 上の方の薄紫色の物は蕾、先の方から咲いていきます


桐の果実 / 桐の蕾 / サンシュユ


「上総の農家」の菜の花 / 「旧学習院初等科正堂」の菜の花


「ドラムの里」の河津桜
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《 第95回ふれあいコンサート♪ 》 -Lune Sonne(リュンヌゾンネ)-

2019年03月14日 | コンサート

3月14日(木)に久しぶりに《ふれあいコンサート》に行って来ました。今回は成田市役所1階の市民ロビーで行なわれました。「近藤彩音」さんの「ハンマーダルシマー」と「坂野いぶき」さんの「セルマーマカフェリタイプギター」による演奏でした。ユニット名はLune Sonne(リュンヌ・ゾンネ)。

「ハンマーダルシマー」は中東が発祥の楽器でピアノの先祖とも言われているそうです。台形の木の箱に約80本の鉄の弦が張ってあり、木のバチ(ハンマー)で弦を叩いて音を出す楽器です。プロで演奏している人は日本では10名程、アマチュアを入れても100人位しかいないそうです。

「セルマーマカフェリタイプギター」はフランス発祥のジプシージャズで使用されていた楽器です。弦はスチール弦なのですが、ガット弦の様な柔らかな響きでした。また、ハイポジションを弾き易い様にボディがカットしてあります。サウンドホールは楕円形で小さく、弦を止める所の形状が変わっていました。

演奏曲は【私のお気に入り】【ダニー・ボーイ】【ハンガリー舞曲第5番】【いい日旅立ち】【Winter Waltz(オリジナル曲)】【ユーモレスク】【藁の中の七面鳥(オクラホマミキサーでお馴染みの曲)】でした。お二人の楽しい御喋りや観客と一体感が生まれた演奏で、アッと言う間に時間が過ぎてしまいました。演奏が終わってから、近くで楽器を見せて頂きました。

「ハンガリー舞曲第5番」の演奏の時はクラシックギタースタイル(足台が左足)で・・・


この日は木のバチを2種類、叩く面(革を貼ってある面もある)を使い分けて音色に変化を・・・

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《キクイタダキ》(菊戴)に会えました! 

2019年03月13日 | 動植物
3月13日3時頃に先日の松林に行ってみたら、大勢のカメラマン達がカメラを上に向けて並んでいました。今日も《キクイタダキ》が来ているみたいでした。見守っていたら《キクイタダキ》の動きに合わせてカメラが一斉に動き、カシャ・カシャ・カシャとシャッター音が・・・。鳥を見分ける眼力と動体視力に感心してしまいました。私は目で追いきれませんでした。

水場にカメラが向けられたので、急いで私も撮ってみました。慌てて撮ったので、ピントも合っていないし、ズームも間に合わず、お粗末な写真になってしまいました。トリミングでギリギリまで大きくしました。チャームポイントの黄色い冠羽は余り良く見えませんが、確かに《キクイタダキ》がそこに居ました。その後、近くの低い木に留まったみたいなのですが、私には見えませんでした。確認したかったのですが、私が動いて飛び立ってしまっては迷惑かと思い動けませんでした。

大半の人が帰った後に、残った一人の方と少しだけ観察していました。《キクイタダキ》を撮った画像も見せて頂きましたが、その愛くるしさに魅了されてしまいました。その内に、数羽の鳥が水浴びに来ました。黒い「シジュウカラ」が何回も近くまで来ました。何故黒いのか、突然変異なのか分かりませんが、度々来るので可愛く思えて来ました。

水浴びに来た「キクイタダキ」 頭頂部の黄色い冠羽が辛うじて見えます


シジュウカラ / 黒いシジュウカラ

  
水浴びに来たシジュウカラとメジロ / ジョウビタキ(尉鶲)のメス <冬鳥・翼に白斑が有>


コゲラ / ツグミ(鶫) <冬鳥>
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《成田の梅まつり・2019》 -成田山新勝寺にて- 

2019年03月04日 | 動植物
3月3日(日)は「成田の梅まつり」の最終日でした。雨の為に「甘酒進上」は中止、「表千家観梅の野点」と「観梅の演奏会」は「成田観光館」に場所が変更になりました。「氷彫刻展」を観終わった後に食事をした「なごみの米屋」のギャラリーで「ことば・書・一閑張」の作品展と落語がありました。

社会人落語家「三遊亭圓塾」さんは日立製作所を定年退職後、「三遊亭圓王」さんの「三遊会」に入門したそうです。東京五輪ネタから始まり、古典の「千早ふる」を披露して頂きました。最初から最後まで洒落の効いた話はとても面白かったです。また、昨年まとめた百人一首のパロディーの「平成百人一首」の展示もあり、遊び心が溢れていて見応えがありました。

1時30分からは「成田観光館」で「観梅の演奏会」がありました。この日はお馴染みの「王霄峰」(ワン・シャオホン)さんの二胡の演奏でした。間に合わず2曲目から聴きました。【見上げてごらん夜の星を】【糸】【ハナミズキ】【涙そうそう】【花~すべての人の心に花を~】と中国の曲を2曲演奏して頂きました。何時もながら癒されます。

雨の中、成田山公園を散策しました。入口付近の梅は古木が多いので、派手さはありませんが、咲いている姿は凛としていました。奥の方の梅林はまだ蕾も多く、もう暫らく楽しめそうでした。

帰りに買い物の為に「イオン成田店」に寄りました。ねぶた師の「北村蓮明」さんが制作の「うなりくんねぶた」が飾ってありました。「北村蓮明」さんは50年以上に亘って「ねぶた祭り」に従事し、「ねぶた大賞」や「最優秀制作賞」など多数受賞しています。

「三遊亭圓塾」さんの落語 / 「王霄峰」(ワン・シャオホン)さんの演奏


苔むした古木の梅 / 「表千家観梅の野点」の予定だった場所


公園の奥の方の梅林は蕾も多かったです / 枝垂れ梅はまだ五分咲きでした


「天満宮」の梅は散り始めていました / 「開山堂」の近くの梅


うなりくんねぶた / ねぶたは面が命 <見る角度で違う、多彩な表情を>

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《氷彫刻展・2019》 -成田山新勝寺にて-

2019年03月03日 | イベント
3月3日(日)、大本堂周辺広場で《第29回・春季奉納全国氷彫刻展・成田山大会》がありました。9時30分から大会が開始されました。毎年恒例の行事で、今年は23人の方々が技を競いました。彫刻する過程も観てみたかったので、今年は早め(10時頃)に行きました。朝からの雨の中、雨具を着ながら奮闘していました。チェーンソーや電動ドリル・ノミの音が響きわたっていました。見物の人達も傘を差しながら、熱心に観ていました。

11時30分の終了まで時間との戦いです。何が出来るか分からなかった物が、だんだん形になって行く過程には思わず見入ってしまいました。つなぎ目にドライアイスやコールドスプレーを使ったり、最後に花を飾って演出したりとそれぞれ工夫していました。どれも力作揃いで迫力がありました。

はじめの内はチェーンソーで大体の形を削ります。2番目のペリカンがゴミをくわえている作品は、周りのゴミも含めての作品だそうです。<ゴミ捨て禁止! 動物達が泣いています!>の立て札が添えてあり、環境問題を訴えていました。尚、主催者による模範彫刻は今年も【不動明王】でした。

チェーンソーで荒削り / ペリカン / Movement


バショウカジキ / 生命 / 氷美  


森の妖精 / 早春の舞 / 大自然(鷹とサーモン)


ユニコーン / バイバイキン / 不動明王
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《風神雷神図》にはウラがあった! -「夏秋草図屏風」に秘めた想い- 

2019年03月01日 | 展覧会
3月1日(金)、一人で「東京国立博物館」・東館の「ミュージアムシアター」に行って来ました。「尾形光琳」の《風神雷神図》(重要文化財)は裏にも絵が描かれていた事を初めて知りました。裏には「酒井抱一」の晩年の最高傑作である「夏秋草図屏風」(重要文化財)が描かれていたそうです。「雷神図」の裏には雨にうたれて生気を戻した「夏草」と水溜まりが、「風神図」の裏には強風にあおられる「秋草」と舞い上がる蔦の紅葉が描かれていました。

晩年に「酒井抱一」は「尾形光琳」の《風神雷神図》の裏に絵を描く事を依頼されました。時代が違うので接点は有りませんでしたが、「尾形光琳」を尊敬して憧れていたそうです。そして書かれた渾身の作が「夏秋草図屏風」なのです。その2作品がVRで重ねてスクリーンに映し出されました。表と裏の関係性の秘密がとても良く分かりました。近年、「酒井抱一」の「夏秋草図屏風」は画面の損傷から守るべく、表裏を分離してそれぞれを別作品として一双の屏風に改められています。

ついでに本館に行って来ました。3月だったので、ちょうど御雛様が展示してありました。江戸時代・中期の貴重な御雛様や雛道具はとても細密に作られていて、その拘りと技巧に見入ってしまいました。庭園が開放されていたので、そちらにも立ち寄ってみました。紅梅は咲いていましたが、さすがに桜はまだでした。

時間があったので「国立科学博物館」に「日本を変えた千の技術博」を観に行って来ました。明治150年記念の特別展でした。明治から平成まで150年の間に目まぐるしく変わって来た技術の進歩や努力の形跡に感動しました。懐かしい物もたくさん有りました。金曜日だったので、ゆっくり観る事が出来ました。

パンフレットより
 

紫宸殿(雛用御殿) / 松竹梅文蒔絵雛道具(三つ葉葵紋・近衛牡丹紋付)


次郎左衛門雛 / 次郎左衛門雛(立雛) 


日本を変えた千の技術博
 
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