サヨコの独り言

興味のあるものを「コンデジ」で撮影しに行ったり、
街で偶然に見かけたものを「スマホ」で撮っています。

《 浮世絵あらかると展 》 -8つの題材より-

2023年02月21日 | 展覧会

《 第5回  成田写真道場写真展 》のついでに、「スカイタウンギャラリー」で《 浮世絵あらかると展 》を観て来ました。「成田市文化芸術センター」所蔵の浮世絵を、歴史絵・創作絵・死絵・役者演者揃絵・旅風情など、題材を独自に8つに分類して展示していました。約30点の浮世絵は初めて観るものも多く見応えがありました。

①【 歴史絵 】 登場人物や時代背景がほぼ史実に沿った作品

②【 疑似歴史絵 】 登場人物を偽名に変えたり、時代背景を置き換えた作品

③【 創作絵 】 歴史上の登場人物を基に、擬人化や創作を加えた作品

④【 説話絵 】 伝承的な人物・文物が登場する説話的・教訓的な作品

⑤【 人情・忠義絵 】 物語の展開が人情的・忠義心に基づく作品

⑥【 死絵 】 特に七代目・八代目・九代目市川團十郎の死後の功績を称える作品

    八代目市川團十郎は父親の七代目が「天保の改革」で江戸追放になった時、
    父に代わって家を守る親孝行者として「北町奉行所」から表彰されました。
    美貌で絶大な人気を集めましたが、32歳の時に父との大阪での公演初日、
    旅館の一室で突如として自殺しました。動機は諸説あるものの未だに不明。
    展示作品は衝撃的なものでしたが、300種を超える死絵が出版されました。

⑦【 役者演者揃絵 】 役者や演者を客側から桜観するように多数描写した作品   

⑧【 旅風情 】 特に成田山への旅風情を描写した作品

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【 歴史絵 】 信州川中島合戦   -右:武田信玄(中村芝翫) 左:上杉謙信(市川團十郎)-

【 歴史絵 】 新柱建 曽我復讐場   -3大仇討ちの1つ「曽我物語」-

【 疑似歴史絵 】 佐倉宗吾直訴の場   -佐倉義民伝-

【 創作絵 】 根元草摺引   -「曽我物語」の創作舞踊-

【 死絵 】 「此村大炊之助」に扮する七代目市川團十郎  /  八代目市川團十郎自決の場

【 死絵 】 九代目市川團十郎(実名:堀越秀)の死絵   -3枚目には辞世の句が載っています-

【 役者演者揃絵 】 千歳座新舞台仕初図   -睨みを演じているのは九代目市川團十郎-

【 役者演者揃絵 】 俳優新年宴会   -宴会に興じる明治時代中頃の俳優陣-

【 旅風情 】 御禮参り贔屓船の図  隅田川⇒中川⇒江戸川⇒利根川を通って船で成田詣(山は筑波山)

【 旅風情 】 成田山大護摩修業之図   -珍しい堂内の大護摩修業の浮世絵-

団扇

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《 第5回 成田写真道場写真展 》 -鏡面反転の世界-

2023年02月21日 | 展覧会

2月21日(火)、「なごみの米屋・成田生涯学習市民ギャラリー」で《 第5回  成田写真道場写真展 》を観て来ました。『 鏡面反転 』という新しい試みの作品でした。色々な水面に映ったものを撮った画像を反転した作品です。左側が展示作品で、右側が元の画像(注:比較の為に私が作品を反転したもの)です。全部で34作品(12名)ありました。

【 星空 】:ちょうど作品を撮った本人に会えたので、色々と話を聴く事が出来ました。波があると歪んで綺麗に映らないので風が止むのを待ち、鯉の数が少なくなる頃合いを見計らって撮ったそうです。湧水池の対岸の人物が良い位置に来るのを待ったり、タイミングが難しかったとの事。水が澄んでいた為に底の石が透けて見え、反転した時に星空の様な幻想的な雰囲気になりました。鯉が空中を泳いでいて不思議な感じです。

【 トワイライト 】:「逆さ富士」で有名な「田貫湖」で撮ったものです。反転した作品も違和感がありませんでした。

【 早春の旋律 】:夕日に染まった水田を反転した作品で、不思議な世界が広がっていました。

【 並走列車 】:反転した作品の画像が実際の風景と勘違いしてしまいそうでした。

JR成田駅参道口前に成田市観光キャラクター「うなりくん」を描いた郵便ポストが設置されていました。2022年11月30日、クラウドファンディングで集めた116万円を充てて常設の「ラッピングポスト」を設置したそうです。絵は一つに繫がっていました。尚、2021年7月から2022年の3月まで、郵政150周年を記念して作成された「ラッピングポスト」が期間限定で設置されていました。

【 星空 】  撮影場所:山梨県忍野八海

【 トワイライト 】  撮影場所:山梨県田貫湖

【 早春の旋律 】  撮影場所:千葉県神崎町

【 並走列車 】  撮影場所:千葉県神崎町

「うなりくん」のラッピングポスト  -後ろはガードレールに接しています-

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《 収蔵庫のとっておき 》 -明治大学博物館にて-

2023年02月14日 | 展覧会

2月14日(火)、御茶ノ水の病院に行ったついでに、「明治大学博物館」に寄ってみました。企画展《 収蔵庫のとっておき 》が開催されていました。

「明治大学博物館」は、商品・考古・刑事の3部門からなり、1929年の「刑事博物館」の発足から、90年以上の長きにわたって収集を行なって来ました。その総数は45万点にも及ぶそうです。常設展示室で公開されているのは、その内のわずか2000点。広報誌『ミュージアム・アイズ』で連載の【収蔵室から】では、こうした知られざる資料を1998年から紹介して来ました。今回は同コーナーに掲載された逸品の数々から約60点が展示されていました。

【商品部門】瀬戸市は近代以降は第一次世界大戦で壊滅した「マイセン」に代わり、陶磁器人形の「瀬戸ノベルティ」も製造するようになりました。北海道の「二風谷アットゥシ」は「オヒョウ」などの樹皮を割いた繊維で編まれた織物で、国の伝統的工芸品に指定されています。「赤ベコ」などの「赤物玩具」は疱瘡などの病気よけの「まじない」として子どもに買い与えられました。

【考古部門】「杉田遺跡の縄文土器」は縄文時代晩期後半のものです。縄文が無く太い線で文様を描くA類、縄文をすり消し雲形文が単純化したC類などがあります。「亀ヶ岡式土器」は縄文時代晩期のもので、赤や黒の漆を塗ったものもありました。「蓮華文軒丸瓦」は飛鳥時代のものです。「五三桐文軒丸瓦」は豊臣秀吉の時代の大阪城のもので、金箔が貼られた跡がありました。「雨滝遺跡のミニチュア土器」は「土偶」に混ざって発見されたもので、祭祀の場で使われたと思われるそうです。「ままごと」の様な感じで可愛かったです。千葉県で出土した「シャチ」の歯もありました。

【刑事部門】東叡山文珠桜焼討之図」は、「戊辰戦争」の際に新政府軍と「彰義隊」が上野の「寛永寺」で戦った「上野戦争」を描いた錦絵です。「里見八犬伝之内芳流閣之図」は、「南総里見八犬伝」のワンシーンで、「捕者道具」の使用イメージをうかがう事が出来ます。他に治安や裁判・もめ事に関する古文書なども展示されていました。

パンフレット(右は雨滝遺跡のミニチュア土器)  /  「明治大学」公式キャラクターの「めいじろう」

瀬戸ノベルティ「農夫」 / 二風谷アットゥシのテーブルセンター(絵入り) / 赤津焼「織部茶碗」

三春張子「達磨」  /  中野土人形「鯛乗り恵比寿」  /  鹿児島神宮信仰玩具「鯛車」

杉田遺跡の縄文土器A類  /  杉田遺跡の縄文土器C類  /  亀ヶ岡式土器

単弁蓮華文軒丸瓦  /  複弁蓮華文軒丸瓦  /  五三桐文軒丸瓦(大阪城の金箔瓦)

東叡山文珠桜焼討之図

里見八犬伝之内芳流閣之図

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《 雪が降った次の日の富士山 》 -都内某所にて-

2023年02月11日 | その他

発達した低気圧の影響で、前日の10日(金)は日本の各地で雪が降りました。関東地方でも雪が積もりました。でも、次の日の朝には東京都区内では殆ど解けてしまい良かったです。雲一つ無い素晴らしい天気だったので、「富士山」 が綺麗に見えました。周りの山並みもクッキリと見えています。こんなにも立体的に見えたのは初めてです。右に見えるのは「大室山」でしょうか。左に「蛭ヶ岳」も見えるような気がします。右の空には月齢20.3の月が出ていました。(8時40分頃に撮影)

昼から雲が増えて来たので、日没後の 「富士山」 は見えませんでした。18時15分からは「東京スカイツリー」で特別ライティング「My  gift  to  you」が点灯されました(20時30分頃に撮影)。大きなギフトボックスに、赤いリボンが掛かっている様子をイメージしているそうです。近くで見たら、もっと綺麗だった事でしょう。14日の「バレンタインデー」までの点灯。

周りの山並みがクッキリと  /  月齢20.3の月  /  特別ライティング

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《 成田屋 市川團十郎の書と絵画 》 -成田山書道美術館にて-

2023年02月07日 | 展覧会

2月7日(火)、成田山新勝寺に行って来ました。「十三代目市川團十郎白猿」襲名記念として《 成田屋 市川團十郎の書と絵画 》が開催されていました。今回の展示では、成田山に関係する歴代の「市川團十郎」の直筆資料が観られました。歌舞伎の大名跡である「市川團十郎」は代々、同時代の狂歌師や絵師・書家と交流する文化人でした。才能は多岐にわたり、たくさんの筆跡が残されています。会期は1月1日~2月12日。撮影不可だったのでパンフレットのものだけ載せました。

七代目市川團十郎による書です。<福も寿もひとつにあそべ玉の春>と書かれています。上の「壽」の字が蝙蝠(コウモリ)になぞられています。蝙蝠は富貴の象徴でした。尚、「三升」(みます)の模様はパンフレットのものです。

②七代目市川團十郎は成田山に千両の大金を奉納して「額堂」を寄進しました。正面に「せったい所」という自筆の看板を掲げ、参詣者に茶菓子を接待したそうです。

③五代目市川三升(いちかわさんしょう)による「矢の根」の隈取です。九代目市川海老蔵(後の十一代目市川團十郎)によって、死後に十代目市川團十郎を追贈されました。

④九代目市川團十郎によって描かれた「暫」の図です。「目」の一文字は團十郎を特徴づけるギョロリとした目玉の絵文字になっています。

⑤七代目市川團十郎によって描かれたものです。木の枝にぶらさがった猿が水面に映った月を取ろうとしています。<身の程をわきまえないと失敗する>とする故事に由来する画題です。「白猿」という俳号に掛けていて、謙虚さが感じられます。

⑥七代目市川團十郎は子宝に恵まれず、成田山に祈願して男子(のちの八代目)が誕生しました。成田山の御利益であると感謝して奉納したものです。「三組大杯」の三方には定紋である「三升」(みます)が記されています。

⑧八代目市川団十郎によって描かれた「扇面」です。江戸時代に誕生した最後の團十郎になります。

⑩五代目市川團十郎によって書かれた「老人の寝言」は随筆集・狂歌集です。

 

【表】①七代目市川團十郎による書 / ②「せったい所」の招牌 / ③「矢の根」隈取 / ④「暫」の図

⑤七代目市川團十郎画賛幅  /  ⑥七代目市川團十郎による奉納の三組大杯

 

【裏】⑦初代歌川国貞による歌舞伎十八番の「勧進帳」と「景清」 / ⑧八代目市川團十郎による扇面

   ⑨初代歌川国貞による「成田山繁栄の図」 / ⑩五代目市川團十郎による「老人の寝言」

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