30日(金)、暖かかったので「佐倉城址公園」にお花見に出かけました。約50品種1100本の桜が植えられているそうです。都内の桜は散り始めていますが、ここの桜はちょうど満開でした。正に春爛漫という感じで気持ちも華やぎました。
「佐倉城」は印旛沼・鹿島川・高崎川に囲まれた鹿島台に石垣を一切用いず土塁と水堀・空堀で築城された「平山城」です。明治時代に存城処分となりましたが、明治から昭和まで陸軍の駐屯地として使われ、「薬医門」を残して建物は壊されてしまいました。しかし、「土塁」や「空堀」、水堀に囲まれた「出丸」などの形状はほぼ良好な状態で残りました。そして、昭和54年に「佐倉城址公園」として整備されました。昭和58年には侍屋敷のあった区画に「国立歴史民俗博物館」(通称、「歴博」)が開館しました。
「本丸跡」では4月3日(火)~8日(日)まで様々なイベントが行なわれます。予定より早く満開になったので、平日にも関わらず多くの人が花見をしていました。「歴博」で企画展「世界の眼でみる古墳文化」を観る予定があったので、残念ながら「出丸」には行けませんでした。公園内を一通り巡りましたが、高低差があって歩き疲れました。
行った中で印象に残った場所は「姥が池」です。天保年間にこの池のほとりで姥が家老の娘をお守りしていて過って落としてしまい、池に身を投げたという悲しい伝説が残っています。「馬出し空堀」は、駐屯地として使用していた時に埋められてしまっていました。昭和46年から2回にわたる発掘調査により長辺121m・短辺40mのコの字型の堀が復元されました。深さのみ保全の観点から5.6mだったものを3mとしたそうです。思ったより大きくダイナミックで城が建っていた頃が偲ばれました。
「歴博」では開館30周年を記念して平成25年から《 歴博夜桜観賞の夕べ 》を開催しています。今年は3月28日(水)~4月8日(日)の18時~20時までの時間帯に夜桜をライトアップし、エントランスホールを特別に開放しています。窓が高さ3.95m・幅13.5mの巨大な7枚のガラスで屏風の様に仕立てられています。幻想的な風景がまるで屏風絵の様に見えます。ライトアップが始まり、エントランスホールの照明が消されると、あっちこっちで感嘆の声が漏れていました。
国立歴史民俗博物館 / 本丸跡の桜
姥が池 / 馬出し空堀
昼間のエントランスホールからの眺め
ライトアップ後のエントランスホールからの眺め
ライトアップ後の外の様子
3月23日(金)、高校時代の同期生6人でJR目黒駅で待ち合わせて《東京都庭園美術館》に行きました。この建物は昭和8年に「朝香宮邸」として建てられました。その後、外務大臣だった時の「吉田茂」の公邸として使われました。更に昭和30年から49年までは「迎賓館」として使われ、昭和58年からは「美術館」として公開されています。
シンプルな外観に対して内部はアール・デコ様式で統一されたユニークな建物です。特に印象に残ったのは大広間から大客室の間の次室(つぎのま)にあった「香水搭」です。上部の照明部分に香水を施し、照明の熱で香りを漂わせたという由来から、後に「香水搭」と呼ばれるようになったそうです。形もユニークですが、どんな香りだったのか想像力を刺激されました。各部屋がそれぞれデザインが違っていてモダンでお洒落な空間でした。新館で【鹿島茂コレクション・フランス絵本の世界】の展示を観ました。正門横のレストランで食事をする予定でしたが、満員だったので諦めました。
次に隣の《国立科学博物館附属自然教育園》に行きました。園内はとても広くて豊かな自然が残り、正に都会のオアシスと言う感じでした。自然を保護する為に入園者が300名を超えない様に制限をする事もあるそうです。「カタクリ」 と「バイモ」(ユリの仲間で花の内側に網目状の模様がある為、別名アミガサユリと呼ばれています) がたくさん咲いていました。桜はまだ5分咲き程度でした。モミジがたくさんあったので、紅葉の時期にまた行ってみたいと思いました。
広尾に向かう途中のイタリア料理店で食事をしました。「松岡美術館」と「有栖川宮記念公園」に行く予定でしたが、遅くなってしまったので中止にして広尾駅で解散しました。
東京都庭園美術館 / 香水搭
カタクリ / バイモ
23年位前に知人から球根の水栽培のセットを頂きました。室内で楽しんだ後に地植えにしました。それから少しずつ球根が殖え続け、今では23球になりました。植えっぱなしで特に何の手入れもしていませんでしたが、律儀(?)に毎年お彼岸の頃になると咲いてくれています。今年は少し早めに咲いたような気がします。近くに行くと良い匂いがします。頂き物なので何の花なのか曖昧です。たぶん、「ヒヤシンス」だと思います。
因みに、白の「ヒヤシンス」の花言葉は <控えめな愛らしさ> だそうです。
大本堂周辺広場で第28回《春季奉納全国氷彫刻展》成田山大会がありました。毎年、3月に行なわれています。氷彫刻展は「全国ニュー一番会」と「NPO法人日本氷彫刻会東日本地方本部」の主催によるものだそうです。21人の方が1人36貫目(約270kg)の氷を使って技を競いました。
お昼過ぎに行ったので、彫刻は既に終わっていて、氷も少し融けかかっていました。更に繊細な作品は崩れてしまっていました。とても残念でしたが、これも「氷の芸術」ならではの事なので仕方がありません。
主催者による模範彫刻は今年も【不動明王】でした。鳥や魚のモチーフが多かったです。比較的形が損なわれていなかった物を載せました。他の作品も力作揃いで迫力がありました。これらの作品の彫刻する過程も観てみたかったです。
不動明王 / 白鳥 / 鷲
カジキ / ヘラクレス / アンパンマン
2月17日~3月4日まで行なわれていた「梅まつり」も明日で終りです。暖かさに誘われて行って来ました。土・日のみ行事があります。11時と13時30分の2回、「平和の大塔」の前の西洋庭園で琴と尺八の演奏がありました。演奏曲は御馴染みの【春の海】や唱歌の【ふるさと】【おぼろ月夜】【花】など7曲と最後に【さくら21】という曲で、春に相応しい曲ばかりでした。尚、琴は「清翔会」、尺八は「竹樹会」の皆様による演奏でした。
表千家「熊谷社中」の皆様による野点があったので参加して来ました。茶菓子は梅の形の落雁でした。梅を観ながらのお茶はとても風流で美味しかったです。甘酒(ノンアルコール)のサービスもやっていました。美味しかったので、演奏会の前と後と2回も頂いてしまいました。後で知った事なのですが、この甘酒は弘化4年(1847年)頃創業の糀店が、伝統的な手法で手づくりした糀を使用した物だったそうです。
「白梅」・「紅梅」・「蝋梅」(ろうばい)と色々と咲いていて華やかでした。「蝋梅」は梅と書きますが「クスノキ目」です。「梅」は「バラ目」なので別物なのだそうです。あいにく「メジロ」には会えませんでした。「梅」は「桜」の様な華やかさはありませんが、静かに春を待つ感じが奥ゆかしくて気品がある様な気がします。まだ寒さが残る今の季節、春が近づくのを知らせるのに相応しいですよね。「投句」の受付もやっていましたが、俳句の心得はないのでやりませんでした。
「平和の大塔」の前の西洋庭園 / 琴と尺八の演奏
野点 / 甘酒のサービス
白梅 / 紅梅 / 蝋梅(ろうばい)