DVD2枚組み3時間。
見終わったらお尻が痛くなった。
基本的に監督とか演出とかで作品を選んでない、ストーリー重視のおいらは、箱書きのデータとかあんまり見てないので、他の人の参考にはなんないかも。
おいらはこの話を、ヒトラーと関わった「ふたりの主婦の物語」「四人の女の物語」として見ました。
親ヒトラー側にのめりこんでいくヘレナと、反ヒトラー側に立つ夫のいるソフィーと。
まあ、ヘレナは、
「無名のタレントをメジャーに育てていく」
ような感覚で、最初は夫の手伝いだったはすが、自らがヒトラーの魔力にハマってしまう・・・幸せなセレブ夫人で安泰のはずだったのに、家庭は崩壊し、やがてはさんざんな目にあうようである。
無名の人をメジャーに育てていくって、確かに楽しいギャンブルなんだよ。
でも、よりによってさ、とんでもない賭けをしてしまったものだ。
そしてソフィーは、反ナチ・反ヒトラーの側に立つジャーナリストを夫を持ったせいで、活動にこそあまり手を貸してないけれど、夫を亡くすことに・・・。
このソフイーは、「賭けのツケを払って不幸」というよりは、まったくの気の毒な被害者でしかない。良き妻、良き理解者だっただけ。
善良なソフイーと華やかなヘレナ、それぞれにひたむきに生きても、あの「怪物」の前には、女は無力だったのでしょうか。
あの時代の流れの前には、こういう不幸になった女性、山のようにいるんだろうな。
その他にもヒトラーの姪のゲリ、恋人のエヴァ。
この作品ではヒトラーはまわりにいる女性、かたっぱしから不幸にしている。
子供や女性に純粋さを求め、必死でその純粋さに向き合おうとはしているけれど、そのやり方が押しつけがましいので、どこか「やなヤツ」臭がしてくる。
最後まで連れ添ったエヴァでさえ、かなり精神的に追い詰められているし。
特に、可憐で無邪気なゲリの死は、あまりにも痛ましすぎる。
このゲリを演じた女優さんの、無邪気に都会生活を楽しむさまや、ちょっとしたポーズまで、かわいいことといったらないので、ますます涙をそそるわけです。
それもふたりの関係が「英雄色を好む」的な関係じゃなくて、ヘンに「保護者」気取りで抑圧された関係なぶん、ますます「病んでる」感がするし・・・。
ヘンにプラトニックを気取った関係なんか、絶対信用するな!ってことですかね。
あと印象に残ったのは、子供時代のヒトラーを演じた子役の子の目。
「深く激しい何かを秘めた目」
というカンジが出た、すごくクッキリとした目でした。
この子供の目が、彼の行く末を暗示しているようにも思え、ちょっと恐怖で見ものです。
今まで見ていたノー天気な作品とちょっと違ってかなり内容は重い。
でもこの映画を見ていると、
「民衆の間違った選択(ヒトラーの政策支持)」と、そんな選択をさせてしまう政府の無能(敗戦とその賠償も原因のひとつだけど)ぶりが、なんかどんどん世の中が暗く低いほうに流れている今の状況とダブって、
「また、いつか、どこかで、こんなとんでもない選択をしてしまうのでは?」
と思ってしまう。
そんなに世の中の人はバカじゃないと思いたいけれど・・・。
見終わったらお尻が痛くなった。
基本的に監督とか演出とかで作品を選んでない、ストーリー重視のおいらは、箱書きのデータとかあんまり見てないので、他の人の参考にはなんないかも。
おいらはこの話を、ヒトラーと関わった「ふたりの主婦の物語」「四人の女の物語」として見ました。
親ヒトラー側にのめりこんでいくヘレナと、反ヒトラー側に立つ夫のいるソフィーと。
まあ、ヘレナは、
「無名のタレントをメジャーに育てていく」
ような感覚で、最初は夫の手伝いだったはすが、自らがヒトラーの魔力にハマってしまう・・・幸せなセレブ夫人で安泰のはずだったのに、家庭は崩壊し、やがてはさんざんな目にあうようである。
無名の人をメジャーに育てていくって、確かに楽しいギャンブルなんだよ。
でも、よりによってさ、とんでもない賭けをしてしまったものだ。
そしてソフィーは、反ナチ・反ヒトラーの側に立つジャーナリストを夫を持ったせいで、活動にこそあまり手を貸してないけれど、夫を亡くすことに・・・。
このソフイーは、「賭けのツケを払って不幸」というよりは、まったくの気の毒な被害者でしかない。良き妻、良き理解者だっただけ。
善良なソフイーと華やかなヘレナ、それぞれにひたむきに生きても、あの「怪物」の前には、女は無力だったのでしょうか。
あの時代の流れの前には、こういう不幸になった女性、山のようにいるんだろうな。
その他にもヒトラーの姪のゲリ、恋人のエヴァ。
この作品ではヒトラーはまわりにいる女性、かたっぱしから不幸にしている。
子供や女性に純粋さを求め、必死でその純粋さに向き合おうとはしているけれど、そのやり方が押しつけがましいので、どこか「やなヤツ」臭がしてくる。
最後まで連れ添ったエヴァでさえ、かなり精神的に追い詰められているし。
特に、可憐で無邪気なゲリの死は、あまりにも痛ましすぎる。
このゲリを演じた女優さんの、無邪気に都会生活を楽しむさまや、ちょっとしたポーズまで、かわいいことといったらないので、ますます涙をそそるわけです。
それもふたりの関係が「英雄色を好む」的な関係じゃなくて、ヘンに「保護者」気取りで抑圧された関係なぶん、ますます「病んでる」感がするし・・・。
ヘンにプラトニックを気取った関係なんか、絶対信用するな!ってことですかね。
あと印象に残ったのは、子供時代のヒトラーを演じた子役の子の目。
「深く激しい何かを秘めた目」
というカンジが出た、すごくクッキリとした目でした。
この子供の目が、彼の行く末を暗示しているようにも思え、ちょっと恐怖で見ものです。
今まで見ていたノー天気な作品とちょっと違ってかなり内容は重い。
でもこの映画を見ていると、
「民衆の間違った選択(ヒトラーの政策支持)」と、そんな選択をさせてしまう政府の無能(敗戦とその賠償も原因のひとつだけど)ぶりが、なんかどんどん世の中が暗く低いほうに流れている今の状況とダブって、
「また、いつか、どこかで、こんなとんでもない選択をしてしまうのでは?」
と思ってしまう。
そんなに世の中の人はバカじゃないと思いたいけれど・・・。
後半はとり巻きの中で裸の王様。
前半ヒトラーのような存在が今の日本に現れ
たら、あっという間に独裁者になるかもなぁ。
3時間DVDを一気に観る辛抱強さはもう僕には
ないです…30分ずつ一週間計画です…
がんばって少しずつ見てください。ゲリたんかわいいですよ。