平成ゴジラシリーズが自分の中でいまひとつハマりきれないのは、あまりにもこれらが「SF大作」を意識しすぎて、なんかミョーにコチコチなカンジがするからだと思う。
なんか、怪獣映画というより、科学番組みたいなんだもん。
ちゃんと座って、しかもお菓子とか食べてみちゃダメだよ、というような雰囲気。
「これがこうなって、こうだから●●なんですっ!」式の、なんかドラマというより説明きいてるみたいな雰囲気。
もう子供の頃の怪獣映画のドキドキ、ワクワクには戻れないんだよなぁ。
しょうがないよな、オトナってヤツは理屈がついてないと、納得しないしさ。
って・・・昔さんざん大人になった特撮好きな世代の人たちが娯楽ほのぼの路線を笑いものにしたり、ハード路線志向しちゃったのがいけないんだろうけどね。
(だから、おいらの意見なんぞただのないものねだりなのかもしれないと反省する)
「惑星大戦争」あたりでコケて、切り崩せなかったアメリカ映画の壁の厚さにどんどんアメリカとは別の路線に行ってるのはいいんだけど、なんかドラマの中に遊び心がないっていうか、娯楽性がないっていうか・・・。
マッドサイエンティストも欲深い経済人も、なんか洗練されちゃってるし。
たまには暴走したお笑いキャラ(話にちゃんとからんでいることが大事だけど)がいてもいいのにと思いつつも、そんなもの膨大な説明の前には切捨てられちゃうよね。
まあ、この作品はゴジラの恐怖だけでなく、ゴジラの歴史についてふりかえりながら、三枝ミキちゃんの「卒業」も楽しめる作品だ。
どこかで「少女」を引きずったままゴジラと関わり続けた彼女に、ゴジラと別れる日がきてしまう・・・ということですかね。
ふりかえってみるとミキちゃんは、ゴジラに恋をしていたのかもしれない。
デストロイアについては、ああいう小怪獣の集団の恐怖はすでに「平成ガメラ」で見ちゃったから目新しくないし、ゴジラを破壊する力を持ちながらイマイチそれを有効に使っていない気がする。
人間側の攻撃も、こいつの攻撃もなんか失敗だらけなんじゃない?
こんなことを考えながら見てしまった。
次回配本はおいらの好きな「世界大戦争」なので楽しみである。