店主敬白(悪魔の囁き)

栄進大飯店の店主さがみやがおくる日々の悪魔の囁き。競馬予想や文学・音楽・仕事のグチやちくりまでいろいろ。

今日は

2006-07-27 10:14:03 | Weblog
「神様からお中元が届きました」
 というメールがきた。
 仲間の誰かが誕生日カードでも送ってくれたのかと思って開けたら、くだらねえ出会い系メールだった。
 中元ならちゃんと画像でいいからのし紙つけろ。
 だいたい、見ず知らずの人に対して自分で神を名乗るなんておこがましい限りだ。
 それともそこらへんにいる「俺は神」「オレはナポレオンだ」などとほざく頭のネジが10本ぐらい飛んでいる輩なのだろうか。
 この発信者はたぶん後者に違いない。

 ☆本日は休みなのでなんか更新します。(の予定)  

また年を取る

2006-07-22 22:46:19 | Weblog
 ついに今年も誕生日を迎えた。
 もう40代になるとほとんど居直りである。
 雨はじゃんじゃん降り、引越し計画はいっこうにはかどらない。
 それでも年は取るのだ。
 これからもたぶん、あぶないばあさんとして生きていくだろう。
 今に見てろよ、と思いながら。

結婚詐欺師 クヒオ大佐

2006-07-01 09:43:32 | 小説・読んだ本
 以前からこの「自称米軍パイロット」の詐欺師には興味があったのだが、とうとう彼に取材し、小説化してくれる人があらわれた。
 それがこの本である。
 半ドキュメンタリー+半小説で、まるでクヒオ大佐そのもののように現実とフィクションの境界がごちゃごちゃになっている。
 おもしろいのは被害者がみんな「小金を持った一般庶民」だということである。
 決して「元華族」だの名家の令嬢だのはいないのだ。
 まあバレたらやばいからそんな人は狙わないんだろうけどね。
 好景気時代の豊かな生活で、ある程度の金は手に入ったから、次は名誉・・・クヒオはそんな人たちの無意識の欲望につけこんで金をまきあげた気がする。
 しかし読めば読むほどクヒオという男は堂々めぐりなのだ。
 「退役したことにして内縁の妻の実家で暮らす」と言いながらも、その口が乾かないうちに「手柄話の自伝を書く」・・・もう自分が自身のついたウソから逃げられなくなっているのだ。
 一度自分が壊してしまった現実と妄想の間の壁は、二度ともとに戻らないということだろうか?作者や内縁の妻がその壁を構築しなおそうとあがく傍らでクヒオは平然とまだ「クヒオ大佐」を演じているのだ。
 冷静な他人から見れば簡単に見破れるウソなのに・・・。
 今さらそんな彼を更正なんてとても無理、誰もクヒオの虚構の世界を崩すことはできないのでは・・・そんな徒労感に襲われそうになる。