店主敬白(悪魔の囁き)

栄進大飯店の店主さがみやがおくる日々の悪魔の囁き。競馬予想や文学・音楽・仕事のグチやちくりまでいろいろ。

店主、上司と旅に出る②

2007-11-23 22:36:09 | Weblog
 ってことで、帰りの道は動く歩道を回避して、何件かデパートの関連売り場を回ったのだ。
 そして夜は、「タコ焼きが食べたい」という上司のリクエストにより、駅の近くの売店でタコ焼きを購入。
 「ネギ焼き」を頼んだら、文庫本ぐらいの大きさのビニール袋に、パンパンに切ったネギが入っているのがついてきた。
 それをふりかけると・・・タコ焼きのパックがネギで埋まってしまう。
 緑色の山をかきわけないと、タコ焼きにありつけない。
 さすが食の町大阪。サービスがよすぎるぞ。

 その後は、まだちょっと腹が減っていたので、近くの居酒屋に行く。
 どうということのないシンプルな店だが、なんだか・・・こっちに比べると客の回転が早いこと。
 駅に近くてちょっとだけ飲む・・・というカンジなのか、おいらたちのように腰を落ち着けて飲んでいる人が少ないような気がする。
 サッと飲んで、サッと立ち去る。
 そんなカンジである。

 翌日は阪急電車で京都・嵐山へ。
 いや、この急行電車が揺れる揺れる。
 座っていても右に左にグラグラ揺れるのだ。
 あまりの揺れに、隣にいた見知らぬオバサンは、目をまわしそうなカンジで体を揺らしていた。
 嵐山に着くと、紅葉はまだ五分ぐらいだが、もう観光客と修学旅行生がいっぱいいる。
 はしゃいで川に裸で飛び込む輩、道がわからなくなって右往左往する自転車軍団、コンビニの前から動かないでいつまでも行く場所が決まらない輩、民家をのぞきこむ輩。
 いつも観光地はこんなものだけどね。
 とりあえず竹林と大徳寺を見て、その後京都の取引先に向かう。

 

 
 

店主、上司と旅に出る①

2007-11-15 01:10:15 | Weblog
 今回は上司(女)と旅に出た。
 先週仕事をしていたら、上司のYさんが突然、
「私を京都に連れていってください」
 と言い出したのだ。
 なんでも、友人と京都に行く計画を立てたら、その友人が急に行けなくなったのでかわりに一緒に来て欲しい、とのことだった。
 もともと観光ではなく、半分は大阪や京都のデパートの売り場、それと取引先に行く予定だったのだという。
 実は、上司はあまり旅行をしない人である。
「計画をたてるのがめんどうくさい」
「あまり自分の街から外に出ない」
 他に行ける人もいないようなので、おいらにお鉢が回ってきたのだ。
 それでお供をすることになった。

 上司の家は、ちっとバスの便の不便なところにあるので、時間ギリギリにリレー列車に乗り、いざ博多から新幹線で大阪へ。
 一日目は、大阪の某デパートを見学する予定だという。
 昼は、「うどんが食べたい」とのことだったので、このデパートのうどんを食べた。
 が・・・たかがうどんを食べるだけなのに、すごい行列なのだ。
 しかも、もう大阪は、「ギフト早期予約・●●パーセント引き」というのをやっていて、催事場は人がとても多い。
「どうして?まだ11月なのに???」
 上司、さっそくカルチャーショックを受ける。
「そりゃ、早期割引で安いからじゃないですかね」
 おいらがツッこむと、上司は納得したようではあるが。
 うどんを食べたあと、駅の動く歩道に乗る。
 さすがカンサイ王国は、動く歩道を早足で歩く。
 と、突然・・・。
「ガリガリガリ」
 とものすごい音がして、いきなり動く歩道がとまって、歩道の出口のところの金属部分がばりばりと剥がれ落ちた。
「え?え?どうして???」
 またもや上司、驚きのあまり呆然としている。
 でもそのままおいらたちは、次の店へと移動した。

 次に行った某店のティールーム(紅茶専門店)。
 雰囲気はイギリス風で、落ち着いた色のインテリアのボックス席が中心でなかなかよかったのだか、頼んだアイスティーを見て上司がひとこと。
「見て、これ。クリームダウンしてるよ」
 どうやらその店では、氷を入れたジョッキにじかに熱い紅茶を注いでいるらしい。そのため十分に紅茶が冷えずに、濁るのだ。
 上司はブチ切れて氷を皿に放り出した。
 おいらの頼んだホットの紅茶も、抽出しずきなのか、ちっと渋みが出ていた。
 こんなときは、砂時計をつけてくれるとありがたいのに。
 金のわりには、ずさんだぞ某ティールーム。

 そして帰り道、先ほどの動く歩道の前を通ったら、「立ち入り禁止」になって、作業員の人たちが修理をしていた。
 言っておくが壊したのは私たちではない。
 私たちのちょっと前にいた、杖を持ったじいさんがあやしい。

店主の休日

2007-11-13 21:24:13 | Weblog
 しばらく何も書かなかったのは、実は先週3日ほど、上司(女)のお供で大阪と京都に行っていたのだ。
 といっても観光したのは銀閣寺と嵐山だけで、あとは得意先回りとか、デパートの売り場を見学したり、関連商品の店に行ったりしたので、とてもじゃないが紅葉の京都を楽しんでいない。
 急に(行く4日ほど前に)決まった話だったので、すごくあわただしかったが、ひさしぶりに外に出ると、またいろいろおもろいものが見れた。
 上司にはわるいが、珍事件も起きた。
 またぼつぼつに書いていこう。

店主には絶対にできないこと

2007-11-13 21:18:01 | 小説・読んだ本
 店主は最近、「ターシャの家」を読んだ。
 アメリカの美しい田園風景の中に佇む古きよき時代のような家に、当時90才近い女性がひとりで住んでいる、その生活の写真集だ。
 写真はプロの人が撮っているので、ながめているだけでも楽しいものだ。
 そこにある植物、ターシャの生活用品。
 ここにはブランドだの美食だの金ぴかなものなんてひとつもない。
 セレブの対極のシンプルで、できるだけ自給自足な、自然と調和する生活。
 自然の厳しさから逃げない、自然を受け入れた生活。
 ターシャはイラストレーターでもあるので、そのイラストも出でくる。
 だけど・・・。

 この生活が美しいと思うのは、
「おいらには絶対にできないから」
 である。雲の上のなんちゃら、である。
 ターシャは服の手作り、庭の手入れ、農作業、料理、イラストの仕事・・・年がいって誰かの手を借りることもあるけれど、ほとんどは自分でこなしているようだ。
 子供や孫と行き来できるほどよい距離に住み、でも基本はひとり。
 少なくとも同居うんぬんとかでもめたりすることなく、対人ストレスがたまらなそうないい生活だ。
 でも、無能なおいらは思う。
「こんなにたくさんなことを、一日にできない」
 そうなのだ、ターシャの多才さがまぶしすぎる。