紹介したいアニメがあります。
「攻殻機動隊 S,A,C 2nd GIG」(全26話)
監督 神山健治
主演 (声)田中敦子
人間のサイボーグ化が当たり前となっている未来社会で、電脳化した脳を直接ネットに接続するようになった人類と、それに伴う新たな犯罪を追う警視庁公安9課の活躍を描く、SFアニメの第2シリーズ。少し前に、やっと見終わりました。
昨年秋に第1シリーズを見ているという記事を書いていますから、半年近くかけて第1、第2シリーズ全52話を見終えたことになります。
感想は…
めちゃくちゃ面白かった!
「グリコ森永事件」に着想を得たと思われる「笑い男事件」をメインに据えた第1シリーズ、難民と人種差別的排他主義者の対立に基づくテロ「個別の11人事件」を描いた2nd GIG。共に、単に事件の顛末にとどまらない、政治的な背景まで含めた重厚かつリアリティ溢れる展開で、見応えたっぷりです。地元のTSUTAYAには途中が抜けていたのを取り寄せてまで見た甲斐がありました。
キャラクターがまた魅力的なんです。ヒロインの素子はじめとした公安9課の面々に、支援AIのタチコマ、事件の鍵を握る笑い男(第1シリーズ)にクゼ(2nd GIG)などなど。特に出色なのは2nd GIGの中心人物の一人、ゴーダ。こいつはもう、人倫に外れた最低の奴で、やることが本当にえげつない。声優は「帰ってきたウルトラマン」のMATの岸田隊員を演じた西田健さん。人間の悪を具現化したようなキャラクターに、見事に生命を吹き込んでいます。
僕が考え込んだのは、笑い男もクゼもゴーダも、9課の面々も、みんな自らの正義と信念に基づいて行動しているのに、それぞれの立場や目指すものは一致する訳ではないということ。ゴーダはともかく、笑い男とクゼの考えや思想には、多分に共感できるものを感じます。だけど、彼らがやっていることは犯罪には間違いない。逆にゴーダのやっていることは、いかに人道に外れていようとも、任務のため、国のため、正義のため、と正当化されてしまう。それならば、一体、正義とは何なのか…?
第1、第2シリーズ共に、9課がクライマックスで戦っている相手が誰であるかということ。この社会は、白か黒かの単純な勧善懲悪的二元論では絶対に割り切れません。
現実のテロやそれに対する軍事行動が常に世界の政治課題となっている昨今、見る価値の高い逸品です。昔「特捜最前線」が好きだった方には、特にお薦めします。
四十代も後半になってから見るアニメは、こうじゃないとね。
素晴らしいです(*^_^*)。
「攻殻機動隊 S,A,C 2nd GIG」(全26話)
監督 神山健治
主演 (声)田中敦子
人間のサイボーグ化が当たり前となっている未来社会で、電脳化した脳を直接ネットに接続するようになった人類と、それに伴う新たな犯罪を追う警視庁公安9課の活躍を描く、SFアニメの第2シリーズ。少し前に、やっと見終わりました。
昨年秋に第1シリーズを見ているという記事を書いていますから、半年近くかけて第1、第2シリーズ全52話を見終えたことになります。
感想は…
めちゃくちゃ面白かった!
「グリコ森永事件」に着想を得たと思われる「笑い男事件」をメインに据えた第1シリーズ、難民と人種差別的排他主義者の対立に基づくテロ「個別の11人事件」を描いた2nd GIG。共に、単に事件の顛末にとどまらない、政治的な背景まで含めた重厚かつリアリティ溢れる展開で、見応えたっぷりです。地元のTSUTAYAには途中が抜けていたのを取り寄せてまで見た甲斐がありました。
キャラクターがまた魅力的なんです。ヒロインの素子はじめとした公安9課の面々に、支援AIのタチコマ、事件の鍵を握る笑い男(第1シリーズ)にクゼ(2nd GIG)などなど。特に出色なのは2nd GIGの中心人物の一人、ゴーダ。こいつはもう、人倫に外れた最低の奴で、やることが本当にえげつない。声優は「帰ってきたウルトラマン」のMATの岸田隊員を演じた西田健さん。人間の悪を具現化したようなキャラクターに、見事に生命を吹き込んでいます。
僕が考え込んだのは、笑い男もクゼもゴーダも、9課の面々も、みんな自らの正義と信念に基づいて行動しているのに、それぞれの立場や目指すものは一致する訳ではないということ。ゴーダはともかく、笑い男とクゼの考えや思想には、多分に共感できるものを感じます。だけど、彼らがやっていることは犯罪には間違いない。逆にゴーダのやっていることは、いかに人道に外れていようとも、任務のため、国のため、正義のため、と正当化されてしまう。それならば、一体、正義とは何なのか…?
第1、第2シリーズ共に、9課がクライマックスで戦っている相手が誰であるかということ。この社会は、白か黒かの単純な勧善懲悪的二元論では絶対に割り切れません。
現実のテロやそれに対する軍事行動が常に世界の政治課題となっている昨今、見る価値の高い逸品です。昔「特捜最前線」が好きだった方には、特にお薦めします。
四十代も後半になってから見るアニメは、こうじゃないとね。
素晴らしいです(*^_^*)。