月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.175 PANTA、頭脳警察映像集番外編

2023-07-28 01:05:39 | 頭脳警察、PANTA関連

PANTAの献花式・ライブ葬の日程が決まったようです。

詳細は未定ですが、2023年9月1日(金)渋谷duo EXCHANGEです。

行きたいですけど、都合つくかなぁ。

休みが取れるか職場に確認したら、その日は人間ドックに行く人がいるから

休みは無理だと。ああ無情の世界。

 

気を取り直して、PANTA、頭脳警察関連の映像関係の番外編を集めてみました。

ゲスト出演のものを中心に集めてみましたが、意外なものがあったりしますね。

 

1.笑っていいとも出演

PANTAは、「笑っていいとも」の「テレフォンショッキング」に

2度ほど出演しています。こういったバラエティには慣れていないようで、

最初の出演時は初々しささえ感じます。ロッカーらしからぬ照れ屋な点とか。

 

 

2.コラボ・ラボ WITH大槻ケンヂ

PANTAと筋肉少女帯の関係は、内田雄一郎さんがPANTAのライブにゲスト参加

したりしたこともありました。大槻ケンヂさんはソロアルバムで

「屋根の上の猫」をカバーした事もありますね。

 

 

 

3.「小室等 新・音楽夜話」2017年8月19日 TOKYO MX

フォーク系との関りでのゲスト出演は珍しいかと。

 

 

4.Live at the Conference Room~PANTA特集 初回配信2020年7月24日

ラジオNIKKEIで公開されていたものです。

もしかしたら限定の再配信になるかもです。

 

 

5.ロックンロール酒場CH 

酒場にミュージシャンを呼び、ただひたすら

ロックンロール談義を繰り広げています。PANTAのゲスト会3回分です。

 

 

 

 

7.ラジオJAG vol.84「俺の脳ミソがロックにやられた瞬間」

仲野茂さん(EXアナーキー)との対談。仲野さんにとって、

頭脳警察の影響は大きかったようです。

 

 

 

8.Piggy 6 Oh! Oh! 「悪たれ小僧」

'96/12/30 日清パワーステーション The 忘年会 「真夜中の王国」

Piggy 6 Oh! Oh!:山本耀司さん、鈴木慶一さん、早川義夫さん、

あがた森魚さん、PANTA、真城めぐみさん。

たまたま見つけましたが、メンバーがなかなか凄いですね。

 

 

9.雨の化石 (マキシシングル)

PANTAの数少ないシングルより。

映画「天使に見捨てられた夜」の挿入歌。ボーナストラックで

ドアーズもカバーした「アラバマソング」も収録しています。

 

 

10.時代はサーカスの象にのって(マキシシングル)

詞は寺山修司さん。晩年になって歌う事が多かったですね。

 

 

11.響 「ライラのバラード」  

響のアルバム「オリーブの樹の下で」に収録。

日本赤軍のリーダーの重信房子さんと獄中からの書簡のやり取りを元に

PANTAが曲をつけたもので、PANTAにしか作れないだろう異色作です。

この曲は重信さんを弁護するために来日した、パレスチナ民族評議会で

活動するライラ・ハリドの半生を歌ったものです。

政治的な意図を考えず、「みんなの物語」として聴いてほしいです。

 

 

12.メルティングポット 「CACA」特典のDVDより

PANTA&HALの時期の未発表曲。ライブでは演奏されていましたが、

録音されたものはなかったです。

(後年になって大阪冬の陣のライブがCD化されて、そこには収録されました) 

これは未発表曲を集めて録音されたアルバムからです。

 

 

13.メルティングポット ラジオ音源(ニューサウンズスペシャル)

NHKFMで放送されたものですが、よく残っていましたね。

全編を聴いてみたいです。

 

 

14.あなただけを(詳細不明)

PANTAは、サイケの影響を受けていたようで、NO.128

「カバースペシャル」でもドアーズのカバーをしていますね。

これはジェファーソンエアプレインのカバーになります。

 

 

ボーナストラック ピーナッツバター 「気取り屋マリア」

PANTAは弘田三枝子さんのバックバンド的存在だったGSのモージョに

所属していたことは知られていますが、実は18歳の時に

ピーナッツバターというGS末期の時期にグループを結成して

大手芸能事務所と契約してデビューする話が進んでいたのは

知られていなかったです。その時の楽曲を新たに録音して、

CDまで発売して52年ぶりにデビューすることになるとは。

本人曰く、自分の人生、最大の真剣な遊び」だそうです。

(左のベースを持っているのがPANTAだそうです)

そして作られたのがこのMVです。敢えて何も言いません。

 

 

とりあえず、2回に分けて映像等を集めてみましたが、他にも

official PANTA頭脳警察に映像が色々ありますので、参照してください。


NO.171  追悼・PANTA,頭脳警察映像集

2023-07-19 00:39:20 | 頭脳警察、PANTA関連

PANTAが亡くなって10日以上たちました。未だに信じられないという気持ちと

現実を受け入れられないという感じがごっちゃになっています。

流石に日常生活に支障はないですが、ぽっかりと穴が開いた感じがします。

とりあえず、PANTA、頭脳警察の映像をまとめてみました。

まぁほぼ自分専用という感じですが。基本的に映像があるものを集めています。

なお近年のものに関しては、official PANTA頭脳警察に多数あるので、割愛です

 

1、頭脳警察「銃をとれ」日本幻夜祭

オリジナル頭脳警察に関しては、映像は殆ど残っていないです。

唯一と言っていいのは、71年に行われた三里塚幻夜祭の映像です。

8ミリで録画され、音声は後から被せてあります。

それでも当時の貴重なドキュメントになります。

それ以外の頭脳警察の映像は、ライブボックスに収録された

長野での映像くらいしか知りません。

 

 

2,PANTA「屋根の上の猫」 ニューイヤーロックフェス

PANTAに関しても映像は多くはないですが、内田裕也さんが主宰した

ニューイヤーロックフェスにはよく参加していましたので、

1曲ずつでインタビューも被さっていますが、映像が残っています。

 

 

3,PANTA「ステファンの六つ子」 ニューイヤーロックフェス

これもニューイヤーロックフェスの映像から。「ステファンの6つ子」は、

PANTA&HALのシングル「ルイーズ」のB面か, ライブアルバム「TKOナイトライト」

に収録のライブバージョンしか聴けなかった曲です。

PANTAの隠れたバラードの傑作ですね。

この時は、バイオリンに阿部美緒さんを加えたアコースティックバージョンです。

 

 

4,PANTA&HAL「つれなのふりや」 ファイティング80

PANTA&HALも映像は少ないですが、これは商品化もされた

「ファイティング80」に出演時のもの。

観客も熱狂しているいいライブです。

 

 

5,PANTA&HAL「臨時ニュース」

 80'ジャムジャム パイオニアスーパーロックフェス(80年7月26~7日開催)

画質は良くないですが、貴重な映像。よく残っていたなと思います。

 

 

6,PANTA&HAL「ルイーズ」

1980年末、大阪毎日ホール「冬の陣コンサート」

PANTA&HAL末期の貴重な映像。アルバム「1980X」から

シングル発売されたナンバーで、世界初の試験管ベイビーを歌ったもの。

なかなか攻撃的なナンバーですね。

 

 

7,PANTA「プラハからの手紙」 PANTA風雲録1986年12月14日

あまり映像の残っていない時期ですが、「クリスタルナハト」発売前に

演奏されていた貴重な映像です。

 

 

8,PANTA 「87,11,8 LIVE」

大手から出た数少ないライブビデオです。おそらくDVD化もされていないはず。

再発の可能性も極めて低いので、全編を載せておきます。

 

 

9,頭脳警察「アラブレッド~コミック雑誌なんか要らない」

 90、6,15 日清パワーステーション

極僅かな告知しかなかったにもかかわらず、あっという間に

ソールドアウトした伝説の90年代頭脳警察の復活ライブ。

その中の貴重な映像です。

 

 

10、頭脳警察「ブラッドブラッドブラッド」 「万物流転」より

これも大手から発売されたビデオより。

'90年11月11日、米軍朝霧基地跡にて行われたライブ。

この鬼気迫る演奏は凄いの一言。

 

 

11,頭脳警察「赤軍兵士の詩~暗闇の人生」

 90,11,12 同志社大学「超非国民集会」

前述のライブの翌日、世間では即位の礼が行われていた時、

頭脳警察は同志社大学へと行って「超非国民集会」に参加して

革命三部作を演奏していました。その時の貴重な映像。

映像からでもヤバい空気を感じます。

 

 

12,頭脳警察「世界革命戦争宣言~銃をとれ」

 90,11,12 同志社大学「超非国民集会」

 

 

13、PANTA&TOSHIwith安全囃子

「さようなら世界夫人よ~コミック雑誌なんか要らない」

2003年12月26日@高円寺「ShowBoat」with安全囃子

PANTA(Vo)/TOSHI(Perc) 森園勝敏(G)/坂下秀実(Keyb)/中村真一(B)/

岡井大二(Ds) 中村哲(Sax,Keyb)/日戸修平(G)

頭脳警察に四人囃子のメンバーが加わり、

更にあんぜんバンドの中村哲さんが参加という、何とも贅沢な組み合わせ。

中村さんのサックスがいい味出してます。

 

 

14,MOONRIDERS+PANTA 「くれない埠頭」

映画「マニアの受難」より

PANTAと鈴木慶一さんは、PANTA&HALのプロデュース以降も交流があります。

PKO(パンタ・ケイイチ・オーガニゼーション)というユニットで

ライブをやった事もありましたが映像は見つからず。

映画に出演した時のものがあったので掲載します。

 

 

15,PANTA "R☆E☆D" 2013年6月15日「大MAGROCK vol.6」

PANTAはかつてイカ天の審査員をしたこともありますが、

マルコシアスバンプには兼ねてから注目していたようです。

鈴木ユタカさんとの演奏はシンプルですが重みがあります。

30年以上前の曲ですが、「どこがジハード(聖戦)なんだよ」

という歌詞は、今でも重く響きます。

 

 

 

16、頭脳警察「7月のムスターファ」

イラク戦争後、指定手配されていたフセインの一族。

最後の一時間、アメリカと闘ったフセインの孫に当たる14歳の

ムスターファについて歌ったもの。PANTAにしか書けない曲だろう。

 

 

17,PANTA 2017年3月19日 神奈川県南足柄市足柄森林公園

時間的には決して長くないですが、まとまったライブ映像は貴重です。

 

 

18、響 「裸にされた街」 柏 Studio WUU、2012.6.22

響は、PANTAを長年サポートしてきた菊池琢己さんとのユニットです。

「裸にされた街」はPANTA&HALの名曲ですが、ここでは

アコースティックバージョンで演奏されます。

 

 

19, 渋さ知らズ大オーケストラ with PANTA

「さようなら世界夫人よ」2016.1.11 渋谷 O-EAST

頭脳警察屈指の名曲の一つであるこの曲が大きなスケールで演奏されます。

 

 

20,頭脳警察「万物流転(ロングバージョン)」

最後は、頭脳警察およびPANTAの永遠のテーマともいえる名曲です。

ライブで演奏された、途中の歌詞が長くなっているロングバージョンは、

残念ながら映像は見当たらなかったです。

「ああ、何にも変わらない」はPANTAの本質だったかもしれません。

 

 

とりあえず、見たいものはあげましたが、もう少ししたら、

対談とかの映像とか、「笑っていいとも」に出演した時の映像とか、

番外編みたいなものは作ろうかと。自分専用かな。

 


NO.164 頭脳警察「仮面劇のヒーローを告訴しろ」

2023-07-02 00:28:22 | 頭脳警察、PANTA関連

2023年6月3日、渋谷ラママで行われたイベントで

アンコールにて出演したPANTAの映像が公開されました。

今年になって危篤とさえ言われていた人が、半年も経たないで

ステージに上がるとは、驚異的な回復力かと。

しかも歌われたのは、「銃をとれ」と「ふざけるんじゃねぇよ」といった

ロックなナンバーです。如何にもPANTAらしいなぁ。

 

 

隣で演奏していたトシとも仲睦ましい様子を感じさせましたが、

一時期、PANTAとトシは別行動をとっていました。

「仮面劇のヒーローを告訴しろ」はそんな時期に作られたアルバムです。

このアルバムは1973年に発売されたもので、

(このアルバムも50周年ですね)当時、一時的に脱退していた

トシに代わってスタジオミュージシャンが参加しています。

(女性コーラスやオーケストラまで導入されています)

そのため、反体制的なメッセージやむき出しのサウンドとは違って、

ポップで洗練されたアレンジが特徴的です。

しかし、それでもパンタの個性は十分に発揮されており、

社会風刺や皮肉などが随所に見られます。

例えば、「イエス・マン」ではリーマンを揶揄し、

「仮面劇のヒーローを告訴しろ」では偽善者や権力者を批判し、

「間違いだらけの歌」では自分自身の立場や信念を問い直しています。

 

参加したスタジオミュージシャンは、ギターに水谷公生さん、

ベースに武部秀明さん、ドラムに田中清司さんです。

ちなみに、この3人が参加した他のミュージシャンの曲はこんな感じです。

 

 

 

やっぱり、当時売れっ子だけの事はありますね。

ただ、頭脳警察のイメージには、しっくりこない部分があるかと。

とはいえ、その中でも水谷公生さんのギターは

いい仕事をしていると思いますね。

(水谷さんに関しては、もう少し掘り下げて記事を作りたいです)

タイトル曲の「仮面劇のヒーローを告訴しろ」でのギターは印象的です。

(この曲はベルギーの画家のジェームス・アンソールの描く世界が

モチーフになっているとの事です。頭脳警察としては異質な作品ですね)

 

 

後は「間違いだらけの歌」とかは頭脳警察らしいナンバーで好きですね。

 

 

頭脳警察は過激だけではないと訴えようとしていたかもしれませんが、

実際に求められるのは過激な曲ばかり。

そういったイライラが積み重なって、数年後の解散に向かう事になります。

 


NO.146 頭脳警察「誕生」

2023-04-21 08:34:24 | 頭脳警察、PANTA関連

状態が懸念されていたPANTAですが、先日、無事に退院されたそうです。

これで一安心出来ました。

PANTA,4月14日無事退院

 

 

とはいえ、もう激しい歌は歌えないかもしれないかなぁとは思います。

そしてふと浮かんだのは、「誕生」に収録されている「詩人の末路」。

もしライブをやるとしたら、こんな感じの歌が多くなるかも。

 

 

「誕生」は、頭脳警察にとって過渡期的な作品ですね。この時期は
 
トシは実質、頭脳警察から距離を置いていたようで、
 
PANTAがほぼ一人で製作している感じです。

活動に迷い的なものがあったのか、3までの過激なイメージは
 
このアルバムにはありません。ロックというよりは、フォーク寄りな
 
感じのイメージですかね。あえて言えば、
 
世間に反発してきたような感じの頭警が、自らのパブリックイメージに
 
反発した、そんな感じすらします。

PANTAは、この時までに200曲近い曲のストックがあったといいます。
 
このアルバムのために書き下ろした曲は「破滅への招待」ぐらいだと
 
ライナーには記載されていました。

まぁ、トシの不在やストリングスの投入とか、今までの頭警のイメージからは、
 
離れた感じのアルバムですね。それでも「詩人の末路」以外にも
 
「やけっぱちのルンバ」とかの秀作はあります。
 
この時期はサウンドを重視していた感じで、
 
編曲は馬飼野康二さんが担当しています。おかげでストリングスも
 
上手く使われたと思います。
 
でもやはり、初めて頭警を聴くような人にはお勧めは出来ないかな。
 
頭脳警察のパブリックイメージとはかけ離れていますので…。
 
結局、次のアルバムもトシが不在のままでして、
 
PANTAの色が強くなってくる気がします。

 

余談ですが、この時期は四人囃子とライブで共演する事が度々あったようで、
 
一度ライブで一緒に演奏をしたこともありました。
 
「頭脳囃子」とも呼ばれましたが、この時の音源は、後にCD化もされています。
 
そして約30年後に、四人囃子とのジョイントコンサートが開かれましたが、

アンコールでの「頭脳囃子」で「誕生」に収録されている
 
「無冠の帝王」が演奏されまして、凄く印象的だったのを覚えています。



NO.139 PANTA「走れ熱いなら」

2023-03-23 08:06:04 | 頭脳警察、PANTA関連

PANTAの公式HPにて、PANTAによるメッセージが公開されていました。

 

PANTAよりみなさんへメッセージ

 

やれ延命やらモルヒネやら酸素吸入器やら物騒な言葉が出てくるに、

かなり危険な状態だったと思われます。

流石にすぐに復帰は難しいですし、リハビリもこなさないといけないですね。

それでも気力が失っていない事は幸いだと思っています。

やはり体の中にあるロックな部分が大人しくさせてくれないんでしょうか。

 

そんな中で自分に思い浮かんだのが、PANTAのソロ2作目の

「走れ熱いなら」ですね。その中の1曲、

「やかましい俺のROCKめ」が頭の中に響きます。

 

 

このアルバムは、花之木哲(EX三文役者)さんとの共作が半分、

演奏のメンバーは、関西のブルース系の人脈から山岸潤史さんや

国府輝幸さん、更にロミー木下さんや鳴瀬喜博さん等の

セッションメンバーも参加しています。

ソロになってからどういう事をやろうかで、多少迷いを

感じさせられる部分がありますが、シングルカットされた

「あやつり人形」では、当時はあまり取り上げられなかった

レゲエにも挑戦したりしています。

結局、バンドの音が恋しくなって、その次は

PANTA&HALを結成することになりますが。

そして「最終指令自爆せよ」の作詞をした三原元さんとの共作

「人間もどき」は、頭脳警察時代に作られたナンバーで、

なかなかに過激な曲ですね。

曲の終わりの方のインプロでは、山岸潤史さんのギターと

国府輝幸さんのハモンドオルガンの演奏が素晴らしいです。

そしてこの曲の歌詞でPANTAにエールを送りたいです。

(自分の作品からというのも変な話ですが)

 

「このまま年をとるつもりかよ このまましわくちゃになるつもりかよ」

 

無茶を承知ですが、何かPANTAらしい事をやってほしい。

一ファンからの願いです。