日本公演のライブアルバムは色々なアーチストが出していて
名盤も多々ありますが、自分にとってはやはり
ディープパープルの「ライブインジャパン」がいの一番に思い浮かびますね。
ディープパープルに関しては、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」ぐらいしか
知らなかったのですが、80年代半ばに黄金期のメンバーによる再結成があり、
確かそれに合わせてFM放送の「ソニービックスペシャル」で特集されたと
記憶しています。(うろ覚えですが)
「ソニービックスペシャル」は、土曜の深夜2時間、1ヶ月間にわたり
ピックアップされたアーチストのアルバムを
ノーカットで放送していたプログラムです。
レコードのレンタルも一般的でなく、当然ながらネットもない時代でしたので、
高いレコード代も出さずにアルバムが聴けるありがたい番組でした。
(FM等のエアチェックに関しては、昔録音したカセットを発掘して
いつかは記事を書きたいです)
「マシンヘッド」等の名盤も聴きましたが、やはりインパクトがあったのが
この「ライブインジャパン」でした。
何といっても「ハイウェイスター」の疾走感がスタジオ盤とは段違いで、
後半のリッチー・ブラックモアのギターの速弾きに興奮しましたね。
CDも比較的早く廉価盤が発売されました。
CDの収録時間ギリギリまで1枚に収められたため、よりお得感を感じましたね。
買った当時はよく聴いてました。
93年頃、奇妙な輸入盤が販売されているのを見つけました。
「ライブインジャパン」のジャケにディープパープルとカタカナで書かれた文字を
含むブートレクっぽい雰囲気をした3枚組、
実はオランダのEMIが製作した正規盤です。
来日公演を3日分収録したという本作は、買おうか迷っているうちにいつの間にか
消えていました。そんなことを忘れていたのですが、
3年後にようやく日本盤が発売されました。
タイトルに完全版と表記されていますが、これは大嘘で、
アンコール曲を収める為にオリジナルに収められていたバージョンの
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」と「ミュール」はカットされていて、
最終日のみにアンコールで演奏された「ルシール」も収録されていません。
更に海外でミックスされたためか、若干音質が劣るとの事。
こういった欠点もありますが、やはりこの来日公演をほぼ聴く事が出来るのは
非常にありがたいです。本当の完全版を聴くには、
後日発売されたスーパーデラックスエディションを聴くしかないですが、
2万円以上の定価では手を出しにくいです。
(今となってはどれも入手困難ですが)
まあ今、「ライブインジャパン」を入手するなら、オリジナルに
アンコール曲を集めたディスクが付いたデラックスエディションを探すのもいいかと。
元々、パープル側はライブアルバムの製作に乗り気ではなかったようで、
出来が良かったら日本のみでの発売を認める程度しか思ってなかったようです。
しかしながら、ショボいと思っていた日本製の機材が
なかなか高性能だったようで、素晴らしい演奏が記録されていたのです。
結局、日本のみの発売のはずが
「メイド・イン・ジャパン」として世界で発売されました。
それにしても、黄金期のメンバーとはいえ、リッチー・ブラックモアと
イアン・ギランの仲がかなり悪くなっていた時期なのに、
これだけ素晴らしい演奏が素晴らしい状態で記録されていたのは奇跡的だと思います。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます