今週も気になる映画を見る為に地元の映画館へ。
今回、見に行ったのは「リトル・リチャード アイ・アム・エブリシング」。
上映が終了している所も多い中、ようやく地元で公開されました。
「シャラップ」と言っても許される唯一のアーチストである
リトル・リチャードは、チャック・ベリー、ファッツ・ドミノ、
ボ・ディドリー等と並んで、ロックの土台を築いた偉大なるオリジンです。
「トゥッティ・フルッティ」、「のっぽのサリー」、
「グット・ゴリー・ミス・モリー」、「ルシール」といった曲は、
オールデイズを聴いてきた人なら、間違いなく知っている曲ばかりです。
迫力を感じさせる歌い方に、叩きつけるようなピアノの演奏、
更にピアノの上に乗ったりする破天荒なパフォーマンス、
これらは後のロッカーにも大きな影響を与えています。
例えば『のっぽのサリー』。
デビュー前のビートルズの共演した時もあり、確実に
ポール・マッカートニーは影響を受けていますね。
インタビューが中心かと思っていましたが、予想以上に本人による
コメントが多かったです。しかしながら、
やはりリチャードが黒人であるという事、更に早くから自分がゲイである事を
公表しており、差別的な扱いを受け続けていたのは、想像に難くないです。
それでも時には叫び、時には化粧をし、ユーモア溢れる言動を続けていきます。
この映画は、彼がクイア・カルチャーの先駆者だった事について
多くを割いています。当時は異性装や同性愛は違法だった時代、
そんな中で堂々と活動するのは、何とロックな生き方だろうかと。
しかしながら、この生き方は自分自身を縛り付け苦しんでいく事にもなり、
人気絶頂期に一度引退し、信仰の道へと歩むことになり、
信仰上、同性愛は否定することになります。
そしてゴスペルに転向したかと思えば、またロックへと戻って来る。
『自分がロックの創設者だ』みたいなビックマウス、更に薬物への依存。
正当な印税が支払われなかったのではないかという発言等、
その一貫性のなさは、なかなか説明するのは難しいです。
デビューして半世紀、グラミー賞にも縁がなかったリチャードですが、
第24回アメリカンミュージックアワードでようやく功労賞を受賞。
長年の功績がようやく認められたのは感動的なシーンでした。
この時はもう還暦をとっくに過ぎているのに、
このあり余るパワーは何なんでしょうね?流石レジェンドというべきか。
思っていたようなドキュメンタリーとは違いましたが、
別の意味で見応えのある映画でしたね。
ビートルズもストーンズもプレスリーも
この人がいたから、彼らの成功があったのですね。
「のっぽのサリー」聴いたことがあります(^^♪
リトル・リチャードは、チャック・ベリーやファッツ・ドミノとかよりも、
派手なパフォーマンスや化粧で、よりロックらしいなとは思います。
プレスリーやビートルズにも影響を与えてきましたが、
彼らの方が自分よりもずっと売れたのは気に食わなかったようですね。
でも晩年は、それをネタにするぐらいの余裕は出てきたようですね。
https://www.youtube.com/watch?v=zhlDqrvoTpY
ロック創成期には、自分は影も形もないですが、
いいものはやっぱりいいなと思います。
自分はダンスは踊れませんが、これくらい踊れると気持ちいいでしょうね。
「ルシール」は、初めて聴いたのはディープパープルのカバーでした。
アンコールでノリノリだったのが印象的でしたね。