さしこうスタッフブログ

さしこうスタッフが日替わりでお届けする日々のおはなし

☆ カルガモのはなし ☆ 

2009年08月21日 | 戯言

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10年くらい前、カルガモの雛を飼ったことがある。

小学生だった息子が、釣りに行って拾って来たのだった。    

小学生の手の平に、すっぽりと入っていたくらいだから、かなり小さかった。

連れて帰った時点で、もはや反対しても、『時すでに遅し』

野鳥はめったに育たない。。。ことを何度かの悲しい経験で会得していたにも

かかわらず、またしても。。。。。であった。バカ息子である。

ただ、子供の『責任感』を育てる・・・などというあやふやなものに任せておいては、

責任感が育つ前に、雛が育たない・・・と判断して協力するハメに。

バカ親である。

                                                               

ダメモトで始めた飼育だったが、意に反してその雛は最初から餌を良く食べ、

その神経の太さは、それまでの野鳥の雛の群を抜いていた。

『げんさん』と名づけられた、その食欲旺盛なカルガモの雛は、

奇跡的に、育っていった・・・。

そして奇跡的に、人間になつかなかった・・・。

餌を与えるとガツガツと食べるのに、全くなつかないのだ。

やがて鳴き声が、『ピーピー』から、『ガァーガァー』の手前くらいまでになり、

飼育場所である、2階の息子の部屋から動物園のような異臭が漂い始めた頃、

元いた場所に、返すことに決定。私も息子も音を上げた。

                                                               

息子と二人で、元いた場所に連れて行き、

『げんさん、バイバイ』と言ったときはさすがにセンチメンタルな気分だった。 

これでお別れだね・・・。

次の瞬間・・・・・・バタバタバタ・・・・・

と水面を逃げるように去って行くげんさんの後姿。

うっそー・・・・・。    二人とも目が点になった。

なんの迷いもない!! 『待ってました~・・あばよ』  。。。に見えた。

                                                          

カルガモは恩知らずな鳥だ。

鶴とは大違いだ。

今でも、子供たちと昔話をすると、必ずげんさんの話題になり、

その恩知らずな行動で、大爆笑するのだった。

野生のカルガモを育てた、私達親子の壮大なドラマのはずが、

とんだ笑い話になった・・・・・カルガモの話。                                                             

                             蓮ちゃんママ

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