おもちゃ病院が再開したことをお伝えしましたが、今回は在宅勤務(?)をしていたおもちゃドクターの活動記録を紹介します。コロナ対策でおもちゃ病院が半年にもわたり開催できませんでしたので、個人的に依頼されたおもちゃを修理した内容です。
依頼されたおもちゃはこれ。アルパカ君です。
電池ボックスのスイッチを入れて左後ろ足付近のボタンスイッチを押しても全く動作しないとのことで、自宅に持ち帰りワクワク気分で分解してみると、
電池ボックスからの赤線、本体内から青線2本、黒線1本、本体前の方から黄線1本、白線1本が見事に外れている状態でした。断線はつなげば良いのですが、これだけ切れているとどこにつながっていたのかさっぱりわかりません。
基板には青線 2 本が残っていましたので、青線2本をその先にあるスピーカに繋ぎ、黒線はマイナスと判断して電池ボックスのマイナス側に接続、赤線はプラスと判断して電池ボックスのプラス側に接続しました。さあ、残るは黄線1本、白線1本です。
黄線と白線は、モータユニットにつながっています。動作を確認するために手持ち電源をその 2 本の線につないで動作確認したところ黄線をプラスにすると足が動き、白線をプラスにすると腰を振る動作になることがわかりました。つまり、交互に電圧をかけると腰を振りながら歩くわけです。基板内で、電圧を切り替えて出力するところを探しだし、4個のFETの部分がドライバであることを見つけ、黄線と白線を接続しました。後は組み上げて、ぬいぐるみを縫って、修理完了です。故障箇所を推定し、それが直ったときの達成感は代え難いものがありますね。
さて、こっちは本物のアルパカ。基本的に、穏やかで優しい性格だそうですが、威嚇するときは、強烈な匂いのする唾を吐いてくるそうです。 どんな匂いなんでしょうか。