横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

回るトレインバンク

2020-10-26 20:17:19 | 活動の記録

10/24の篠原地区センターで開院したおもちゃの病院は、ドクター5人で対応しました。修理台数は7件で、入院1件でした。そのうちの1件、回るトレインバンクというおもちゃ修理の報告です。

このおもちゃ、機関車にコインを載せてボタンを押すと、回り始め、トンネルでコインを落として(貯金して)戻ってきます。修理している時は、貯金箱だなんて気が付きませんでした。機関車は、トーマスなどいろいろあるみたいです。実際に、レールの上を機関車が走るわけではなく、円盤状のレール自体が機関車と一緒に回転する仕組みです。

故障状況は、なぜか、縦にすると動くのですが、水平(横)にすると動かない状況でした。

中のギヤボックをあけ、点検していると、モータの回転が弱いような。モータを外して調べているうちに、動かなくなりました。原因は、モータのようです。内部のブラシが摩耗しているのではないかと想像し、モータを開けて見ると、サビだらけ。ブラシはまだ残っていますので、磨けばなんとかなりそうです。ブラシをリュータで優しく磨き、整流子のサビも取って組み上げると、モータは元気よく回りました。

簡単、簡単と思って組み上げて、水平に置いてみるとやっぱり動きません。モータは回っているので、カチカチとギヤが噛み合っていないような音がします。ギヤボックスの組み方が悪かったのか、ギヤの歯が欠けているのか。何回も組み直してみましたが、変わりません。完全に、ハマりました。おもちゃ修理では、よくあります(汗)。

一つひとつのギヤをよくみてみると、クラッチ機構のある特殊なギヤを見つけました。このおもちゃは、回転するレールを子供が手で押さえてしまうような負荷をかけると、このギヤのクラッチ機能により空回りするようになっていたのでした。クラッチ機構自体は全く問題ありませんが、バネを押さえているストッパーがずれて、通常時の軽負荷状態でもクラッチが作動していると考えたのです。そうとわかれば、少しバネが縮むように設定してみます。

組み上げてみると、うまく機関車が回りました。よかった(ほっ)。このお客様、実は同じおもちゃを2台、持ち込まれていて、同時に修理したのですが、完成してみてみると、トンネルが交換されていることに気がつきました(色に注目!)。

ご自宅で、2台同時に修理に挑戦したのでしょうか???

いずれにせよ、ハマった修理から抜け出せてよかったです。