本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

ただの覚え書き4(DVD)

2007年09月26日 | 映画・DVD・テレビ

先日、パソ子が無事に帰ってきた。嬉しい限り。
数日間ネットで調べ物などが出来ず、少し不便ではあったが、
パソ子の留守の間、他の趣味が楽しめたのもまた事実。
夜はDVDを観まくりました。
ただし編み物をしながらなので…日本語吹き替え版で。
最近音声を選べないDVDが多くて残念。
ながら視聴の時には、吹き替え版がありがたいんだけどなぁ。
(という訳で、以下の作品は日本語で観ました)

  <ネタバレかもしれないので、ご注意下さい!>

『ロバと王女』1970 
監督:脚本 ジャック・ドゥミ 出演 カトリーヌ・ドヌーヴ ジャックペラン
原作はペローの童話『ロバの皮』。亡き王妃との約束で、“王妃より美しい女”としか再婚できなくなった王様は、誰よりも美しく育った自分の娘と再婚しようとする。困った王女はリラの妖精の助言を受けて、王に無理難題を吹っかけるのだが…という、一風変わったミュージカル。

なんという映画をフランス人は撮るのだ(笑)。
父王に求婚された王女様が、妖精に止められて、
“おとうさまは好きよ。なぜ結婚してはいけないの?”と言い出すところがすごい。
このストーリー展開で全体的に呑気であっけらかんとして見えるのもすごい。
日本人なら、ストレートに陰惨で暗くて切羽詰った話にするであろうよ。
(これはラストまで、不思議感漂う展開に…)

歌はやはり、「愛,そして愛」「愛のケーキの作り方」が印象的。
特に前者はオウムが繰り返し歌っていて耳に残る。
そして王女役のカトリーヌ・ドヌーヴのまばゆいこと。
ロバの皮なんぞかぶっても、美貌に曇りはないのである。

『オーシャンズ12』2004 
監督 スティーブン・ソダーバーグ 出演 ジョージ・クルーニー ブラッド・ピット マット・ディモン ジュリア・ロバーツ アンディ・ガルシア
前作で大金を盗まれたベネディクトが、オーシャン一味の行方を突き止め、金を返さなければ命は無いと恐喝してきた。仕方なく、もう一度仕事をすることにしたオーシャンたち。しかし、ことあるごとにナイト・フォックスという怪盗に妨害され…。

期待していたんですが。これだけ豪華な出演者を揃えて、
盗みのテクはそれかーい!という脱力感。
キャサリン・ゼタ・ジョーンズとブラピのツーショットも、微妙…。
面白かったのは、テスが“あの人”に化けるところかなぁ。

【お断り】 わたしはソダーバーグ監督の手法が苦手らしいです。
こちらの観る姿勢と作品のテンポが、どうにも食い違ってしまうみたいで。
きっとスタイリッシュな映像とは相性が良くないのでしょう。
だからこの感想は当てにしないでください。
機会があればもう一度挑戦してみます…。

『アガサ・クリスティー 謎の失踪 失われた記憶』2004 
演出:脚本 リチャード・カーソン・スミス 出演 オリビア・ウィリアムズ アンナ・マッシー
1926年に、突然失踪したアガサ・クリスティー。11日後に発見された時、彼女は偽名で温泉地に滞在していた。公式発表は「一時的な記憶喪失」としているが、この事件はいまだに謎が多く、真相を探る試みも絶えない。このドラマでは催眠治療で記憶を引き出される事件直後のアガサと、後年のアガサの証言を織り交ぜる形で、彼女の人生を描いている。

無理な飛躍をせず事実を積み上げていった、至極真面目なドラマだった。
『なぜアガサ・クリスティーは失踪したのか?―七十年後に明かされた真実』
という本をパラパラと読んだ時、えげつない感じで悲しくなってしまったので、
本人証言に重きを置いたこのドラマはかなり好印象。
勿論ミステリ的には『アガサ 愛の失踪事件』が一番面白いのだけど。

『僕の妻はシャルロット・ゲンズブール』2001 
監督:出演 イヴァン・アタル 主演シャルロット・ゲンズブール テレンス・スタンプ
スポーツ記者のイヴァンが結婚した相手は、シャルロット・ゲンズブール。フランスの有名女優である彼女との生活は薔薇色…のように見えるが、実際は複雑である。どこにいっても妻はファンに取り囲まれてしまうし、男優とのラブシーンがあると聞けば夫は心穏やかでない。ある時イヴァンは、撮影でイギリスに滞在する妻の元を訪れるが…。

女優の妻を持った夫の視点から悩み多き日々を描いているのだろうけれど、
わたしには初め、無理解な夫を持った女優の受難のドラマに思えたよ。
ある男のふとした言葉に触発されて、嫉妬心が暴走するイヴァン君。
執拗に妻を責めるし、相手役にからむし。
あれじゃシャルロットが可哀想だよ!ただの仕事なんだから!と思っていたら。
特典の音声解説か何かを聞いて、ちょっと待てー、となる。
(カットされたシーンがもし裏にあったとすると…。いや、まさか)

しかし、さすがに実生活でのパートナーが撮っただけあって、
シャルロットが実に可愛くてさりげなくて魅力的。
結局「ごちそうさま」と言いたくなる、ラブラブな惚気映画なんですがね。

『50回目のファーストキス』2004 
監督 ピーター・シガール 出演 ドリューバリモア アダム・サンドラー
観光客相手にお気楽な“一夜の恋”を楽しんでいた獣医のヘンリーが、本気で好きになってしまったのは、記憶障害を持つルーシー。彼女は一年前の交通事故以来、一日の記憶を持ち続けることが出来ない。(朝になると、前日のことはすべて忘れている。彼女の中では、いつまでも時が止まったまま)
ヘンリーは来る日も来る日も、ルーシーにアタックするが…。

アダム・サンドラーが“誰からも恨まれないプレーボーイ”だという設定に
まず違和感があったし、笑えない下ネタも度々出てくるし、
最初は「こりゃーハズレかな」と思ったが、意外に良い映画だった。
ドリュー・バリモアが魅力的で、健気。
彼女のために“一日”を用意する父と弟の姿にもじーんとする。
(それが正しいかどうか分からないけど、愛ゆえにそこまでするのだもの!)
昔のアイドル主演のドラマだったら、都合のいいラストを用意するのだろうけれど、
これは現実味もあって、かえって感動する終わり方でした。

『かもめ食堂』2005 
監督:脚本 荻上直子 出演 小林聡美 片桐はいり もたいまさこ
ヘルシンキで日本食を提供する“かもめ食堂”を始めたサチエだが、おにぎりをメインメニューにしていることもあって、なかなか客が来ない。それでもゆっくりと日々を過ごすうちに、日本おたくのトンミが常連になり、いつしか旅行者のミドリが食堂を手伝うようになり…。やがて、空港で荷物をなくしたマサコという日本女性も、店に入り浸るようになるのであった。原作は群ようこ。

評判通り、とても良い映画でした。
事件が起こりそうで起こらない、淡々とした持ち味が好き。
時折寓意的な場面があり、観るたびにいろんな解釈が生まれそうな気がします。
(マサコがこの荷物は自分のものではない、と思うところとか、
プールでサチエの周りで皆が拍手するところとか)
劇中に登場する料理は、てきぱき丁寧に作られていて実に美味しそう。
これを観た後、わたしは豚の生姜焼きを作りました。
(ガッチャマンの歌も歌ったが…)
そして素敵な北欧の雰囲気!フィンランドいいなぁ。
(つられて『フィンランド 森と街に出会う旅』という本を図書館で借りるが、
のんびり余裕に満ちたオトナの世界…のように見えたかの国も、
それなりに問題を抱えている様子。でもインテリアなどはやはり憧れてしまう)



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6 コメント

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Unknown (ツマ)
2007-09-27 00:18:14
桜雪さん、こんばんはー。
フィンランドに行った友達に「フィンランド式のシナモンロールが食べたい」と言われ、
わざわざ『かもめ食堂』を見て(いい映画だったからいいけど)、
レシピを検索して、シナモンロールを作りましたよ~
アメリカのシナモンロールとは違って、
割とあっさりしていて美味しかったです。
この映画を見ると、日々ちゃんと生活しなきゃなぁと、しゃんとした気分になります
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シナモンロール…♪ (桜雪)
2007-09-29 20:56:39
ツマさん、こんばんは!
食べ物がやたらと美味しそうに描写されている映画でしたね、『かもめ食堂』は。
なんの変哲もないおかずでも手を抜かず、でも無理をしていない感じにさらりと作るところに、サチエの性格や生き方が現れているような…。

ああ。シナモンロールにフィンランド式があるなんて、ツマさんからお聞きするまで知りませんでした。
だから、映画の中でなぜ突然シナモンロールを作り出すのか、分からなかったのです。ちゃんと場所に合った食べ物なんですね。な~るほど~!
こうなるとフィンランド式シナモンロールが猛烈に食べたくなってしまいます!
わたしも、生地を指でくぼませるあの形のを、作ってみたいです♪
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久々立ち寄りー (トナカイ)
2007-10-06 12:14:00
オーシャンズ11は観た。12は観てないかも。人間関係の駆け引きというより、設備の切り抜け方の感じ。スパイゲームとか、mi3とかの方が叙情的で好き。仲間同士より敵同士の動きが好き。
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☆トナカイさんへ☆ (桜雪)
2007-10-18 12:48:19
こんにちはー!
お返事がおそくなってごめんなさい。

「オーシャンズ11」はジャンルでいうと、アクション物なのかしら、犯罪物なのかしら。個人的には、12より11の方が面白かったような気がします。
「スパイゲーム」のほうは、本当に叙情的ですね。(アクションよりも“男の友情”が深く描かれていたような…)
mi3はまだ観ていないんですよ。おすすめですか?
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1、2よりはね。 (トナカイ)
2007-10-24 11:19:45
恋愛がらみだったから。
記憶に残りやすかった。
スパイゲームも恋人追いかけてた気がする。
不夜城の方がスパイゲームよりわかりやすいストーリー性だった。
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トナカイさん!また遅くなってごめんなさい。 (桜雪)
2007-12-03 20:40:26
mi3、今度観てみようかな。
普段はお気に入りのDVDを何度も繰り返し観るほうだけど、
たまに“新しい作品をどっさり観たい波”がくるから(笑)。

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