本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

あさロス

2016年04月04日 | 映画・DVD・テレビ

「あさが来た」が終わってしまって、なにか空虚な感じがする。
あさロスというやつですなあ…。
大体一日3回は同じ話を観ていて、朝ドラクラスタのツイートを読むのも楽しみだった半年間。
そういえば朝ドラというものを全話通して観たのは、生まれて初めてである。


注:以下、「あさが来た」ネタバレあります。












妾騒動も東京での一幕も、リアルタイムでは少しハラハラしたけど、いい思い出である。

それらの件では、平均的朝ドラ視聴者がわりと厳しい貞操観念を持っていることも実感した。
おふゆちゃんが新次郎に恋心を抱いてからは、彼女が妾になるのではないかと疑われて、
随分ネットで叩かれていたけれど、その可能性がなくなってからは評価急上昇だったよね。
中の人の演技力がみるみる成長していったことも、好印象の理由だけれど。

五代さんに抱きつかれたあさが、一部女性視聴者から妙に嫌悪感を持たれたことも思い出される。
わたしとしては、いいなずけと結婚したために恋愛経験が乏しいあさちゃんが、
尊敬する人生の師である五代さんを心配して引き返してみたら、
相手は絶望のあまり泥酔してるし、男の力で泣きながらすがりつかれるしで、
これは五代さんの落ち度で、あさちゃんにとっては不可抗力でしょ、
自分から身を寄せた訳じゃなく、とっさに投げ飛ばそうと試みているし、
別に一線越えてないし、そもそもこれはドラマだぞ、と思うのだが。
夫と子供のいる身なのだから、男の好意を敏感に察知し事前に回避しなければいけないという人が結構いた。
しかし、あさちゃんのスキルは商売限定で、女子力は皆無という個性なんだがなあ…。
堂々と不倫を描いた「カーネーション」はやはり画期的なドラマだったということを再認識した。

なぜかあさ批判派は、新次郎の過去については責めなかったものである。
新ちゃんは、新撰組のくだりであさに惚れる前は、相当遊んでいた気配がするのに。
かつてはお師匠さんときわどい恋愛遊戯を楽しんでいたし、「なもなも」言ってたし、
自覚的にやってた分、たちが悪いとわたしは思っていた。

そう、初期の新次郎のことは、魅力的だけど夫にはしたくないタイプとして観ていたのである。
(以前も書きましたが、わたしの好みのタイプは今井忠興はんです)
いかにも、あさは新次郎の元でしか才能を開花できなかったかもしれないが、
新次郎も高収入の女しか支えられない夫なのである。
家業が傾きかけても道楽三昧で、金を稼ぐのは嫌いなのに金を使うのは好きというあほぼんで。
(おまけに、不安定な情勢下で店を立て直したばかりだというのに、
先々に何の憂いもなく芝居や着物に大枚を投じてしまう厄介な姑も付属している訳だしw)
ほんにいいなずけ交換が実現していなかったら、加野屋、山王寺屋共に、悲惨なことになっていた。

それが、あさと結婚して月日が経つと共に、それぞれの足りない部分を補い合うようになり…。
サトシとの一件で長年の胸のつかえが取れてからは、成長著しかった新次郎のことを、
ふ~らふ~らしながらも裏からさりげなく、あさと加野屋をサポートするようになって「いいなあ」と思えるようになり…。
後半からは、新あさは絶対!比翼の鳥!という心境に至ったわけだが、
新次郎の死に際にこんなに泣くなんて、自分でも意外だった。
最終回も「今までずっと素敵なおしどり夫婦を見せてくれてありがとう!」と感極まって涙ぐんだ。
まさにいちゃラブ夫婦の惚気に満ちた、時代劇ホームドラマであった。ごちそうさま。

さて、心に穴があいたようだというなら、すぐ次の朝ドラを観たらいいじゃないかと言われそうですが、
個人的には正統派の「昭和の女一代記」にはなかなか食指が伸びないので、
(今までも、ハマってちょこちょこ観ていた朝ドラは、定番外しの作品ばかり)
しばらくしたら「あさが来た」の録画を初めから観直すつもりでおります…。
スピンオフが待ち遠しいです。脇役も萌えが一杯なんだから何作も作ってくれたらいいのにな…。
娘時代の千代と宜のじゃれ合いをもっと観たかったよ。
お菊栄達が和歌山スローライフで熟年夫婦愛を育てるというのも、どうかなあ。



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やっと夫がインフルエンザ回復期に入った頃に、
またしても外部から不可思議な言い分を押し付けられる事態が、次々とありまして。
(客観的に考えると道理に合わないのに、相手側に真っ当な理屈が通じないので、
様々な負担を強いられてもぐっと堪えるという出来事の連続)

わたしの体調のほうがどんどん下り坂になり、インフルエンザは陰性だったものの、
空腹時の胃痛と背中痛が続き、結局病院へ。機能性胃腸症と診断されました。
原因は多分ストレス…。うん、知ってたけどな…。

眼科では、斜視だけど運転免許取りたいと別の治療のついでに相談してみたら、
わたしの場合、視力的には取得できるが運転はあまりお勧めしないと、先生に忠告され…。
(先生よっぽど心配してくださったのか、4、5回、念を押されました)
結構ショックでした…。

まあ、周りから「免許くらい誰でも取れるよ」と勧められること数年、
ついに教習所行こうかと思った矢先だったので、どっぷり落ち込んだのですが、
自分の体感としては以前から「無理じゃないかな」と思っていたので、仕方ないことなんだろうな。
都会に住んでいれば生活に問題はないし、いつかは自動運転の車が普及するだろうし…。
ひょっとしたら、よく物にぶつかることも、人混みでうまく動けないことも、
階段の下りが苦手なことも、立体や距離感が分かりにくい目のせいかもしれないなと思って、
今まで自認していたほどドジでがさつでもないのかもと、自分を慰めているのである。

それにしても、色々心労が積み重なりすぎて、夫もわたしも最近白髪が増えてしまった。
ストレス解消にあれこれ出かけてみたいが、
病院代ですっかり懐が淋しいので、せめて体調だけでも良くなりたいよ。切実に。


2月に観た映画

2016年02月18日 | 映画・DVD・テレビ

「オデッセイ」「アナと雪の女王」「ヒッチコック」観ました。
以下、ネタバレがありますので、ご注意ください!










まるで火星DASH村みたいだと、ネットで話題の「オデッセイ」。
これは面白そうな予感しかない!と思って、イオンシネマまで行ってきましたよ。
(映画館で映画を観るのは何年ぶりであろう…)
わたしは科学知識もSF知識も無くて、時折用語が分かりにくかったのですが、
その辺のことは深く理解しなくても何となく流れで楽しめる映画でした。

主人公は、火星探査ミッション中に事故に巻き込まれたワトニー君。
仲間は行方不明になった彼が死んだものと思い、宇宙船で帰途につくが、
実はワトニー君は大怪我を負ったまま、ひっそり生きていた。
通信途絶で、基地や探査車内、または宇宙服着用以外は人間が到底生活できない環境に、
彼はたったひとりで取り残されてしまったのである。
極限状況!これは無人島よりきつい!

しかしワトニー君は宇宙飛行士なだけあって、前向きに問題に取り組む能力があった。
まず必要なのは、迎えが来るまで生き延びるための食べ物、エネルギー、通信手段、移動手段である。
ユーモラスに映像日誌をつけることで冷静さを保ち、一つずつ課題をクリアしようと現実的に考える。
混乱して狂気に走れば、それこそが命取り。知恵と勇気と友情と体力と根性で立ち向かう。
映画版「宇宙兄弟」で薄々感じた、宇宙飛行士の適性はこれか!と思いました。
どんだけインテリで肉体的に優れていても、それだけではダメで、
そのうえメンタルが強くてコミュニケーション能力が高くないと、宇宙でのトラブルには耐えられない訳で。
それは、結果的に彼を置き去りにしてしまった仲間たちも同様、有能で判断が早くて論理的、
ワトニー君のために命がけの大博打を打つところなどを観ていると、
信頼に足る仲間たちだからお互い背中を預けていられるんだな、と納得しきりでした。
この映画、何が一番良かったって、人間関係のストレスを極力省いているところでしたよ。
ハラハラドキドキ要素は、悪意のないミスや火星や宇宙空間が担当するので別にいいのです。

一方のNASAでは、ワトニー生存を知って、それぞれ立場がありつつも急ぎ救出作戦を練るのですが、
途中から中国が協力してくれるところは、ハリウッドにおけるチャイナマネーの威力かと思いました。
しかし、よく考えたら宇宙開発競争をしているライバル国同士が一人の宇宙飛行士のために協力しあうなんて、
普通ならあり得ないからこそ、素敵な奇跡じゃないかと…。
協力するのが日本だったら当たり前な感じだし、ロシアだったらアルマゲドンな感じだし。
もう地球一丸となってワトニー君生還を願ってますよ!という演出で、良かったのかもしれない。

とにかく前半は科学と農業万歳だわ、後半は崖っぷち一発勝負の連続だわ、
手に汗握りながらも微笑ましく見守らせていただきました。
DVDになったらまた観たいです。帰り道で原作本買っちゃったよ。

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火星の人〔新版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)
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映画「オデッセイ」原作の感想はこちら→ 「火星の人」上・下巻



さて、今頃初めて「アナと雪の女王」を観た感想は、エルサは悪くないよ!でした。
徹頭徹尾、エルサに感情移入。トラウマを気の毒がる。
この国の人たちは、なぜ他国人に煽られて自国の女王を迫害するんだろう?
エルサが成人するまで三年間誰が政務を担当していたの?
その人たちは何の資格もない連中が介入することにリアクションなかったの?と思いました。
(あと、唐突に手のひら返して悪役になった人が王女と結婚していたとか言いだしても、
結婚証明書や証人無しで、こいつ無茶な話やで、と)

アナは良く言えば天真爛漫、自由奔放。悪く言えば浅はかで空気読まない性格で、
ああ…いるよね、こういう妹(弟)ちゃん…という印象でした。
体当たり的におねえちゃん大好き!という愛情をぶつけてくるのが、可愛いからいいけど。
エルサのようにストイックで真面目なタイプは、何にも囚われないアナに憧れるのでしょうな。
それからオラフがちょいちょいかますギャグは、
ブラックな気がして、わたしとしては冷え冷えしました。最後、魔法があってよかったよ。

脚本は子供向けな感じがしましたが、映像は美しく、とりわけ歌が素晴らしかった。
「ありのままで」は、なるほど繰り返し聞いて歌いたくなるものですね。
(ちなみに今まで聴いた「Let it go」の中でわたしが一番好きなのは、
新妻聖子が「the モーツァルト」で歌ったものです。再放送しないかなあ…)

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「ヒッチコック」の感想は短いです。
それは「嫁を怒らすな」。
成りあがった男が、糟糠の妻をないがしろにして、若い美女を追いかけるのはよくあるパターンですけどね。
(まあ実際、不仲になって妻を捨ててみたら、男の過去の実績はその妻に支えられていたことが分かり、
以後の仕事はパッとしないというケースもよくあるので、ヒッチコックは破綻しなくてよかったですなあ)

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☆わたしはツイッターやっていないのですが、ツイッターのタグ検索は好きで、
よく「あさが来た」タグのツイートを読んでいます。
時代背景とか着物や調度品の観察とか伏線回収の仕方とか、皆さんの作品分析が秀逸で、
ほほう!そういうふうにも読み解けるのかと、いつも楽しみなのですが。
いつの頃からか、不満ばかり書いているアカウントが現れましてね。
この人はどうして作品の文句を毎回毎回投稿するんだろう…
嫌いなら見なきゃいいしわざわざタグ付きで呟くことないのに、
と不審に思いながらできるだけ避けて読んでいたのですが。
よく考えると、その方、毎日文字数一杯の感想を沢山連投しているんですよね…。
いや、アンチに見せかけて実はこじらせ系のファンなんじゃね?と想像したら、
それからはもう「聖☆おにいさん」のマーラにしか思えないのであった。


☆夫は出身クラブの後輩たちを指導する時、実に冷静かつ辛抱強く、真摯に対応しているのですが…。
先日ある飲み会に参加した夫が、終電の時間が過ぎても出かけたっきり、なしのつぶてなので、
急遽ビジネスホテルに泊まるのか、それとも誰かに車で送ってもらえるのか聞きたくて、
電話をしたら「また後でかけ直すから」とだけ言われ、それを待って起きていたら、
結局電話の件を忘れて午前2時過ぎに帰ってきたので、
そういう奴が後輩に「ほうれんそう」とか言っても説得力ないんだよ、と思いました。
遅くても構わないから、帰宅手段さえ報告してくれたら先に寝られたのに…。
「人の気持ちを想像して迷惑がかからないように行動する」も言ってるけど、
妻に対しては実行できないことを、よくぬけぬけと忠告できるよなあ。
(無論、説教してやりましたとも。全然効いてないけど)


2016年1月期ドラマで観ているもの

2016年01月25日 | 映画・DVD・テレビ

昨年9月から「あさが来た」に夢中で、放送や録画で一日三回は見ていたのだけど、
公式さんが「五代ロス」を妙にけしかけるものだから、少しだけ熱が冷めてきた昨今。
(人気に乗っかろうとするなら、グッズやファンブック発売等の方向でお願いしたい)
脚本や演技、演出にも不満はないので、最終回まで完走したいものですが。
ちなみにわたしは、自分がもし結婚するならと考えると、
新次郎派でも五代派でも亀助派でも雁助派でもなく、今井のおとうはん派です。
厳しいけど子育てにも関わってくれる、有能なビジネスマン!金持ち!だからです。
女性陣では、ヒロインのあさちゃんは別格ですが、おはつ様が大好きです。
置かれた場所で咲ける人は偉いなあ、と思いながら観ています。
(まあ、でもおふゆのおとうちゃん以外は登場人物それぞれの味わいが好きかな)
いつまでも可愛らしい新次郎さんとあさちゃんのじゃれ合いも、
人妻にぐいぐいお近づきになるキラキラ五代さんも好ましいですが、
娘時代のあさはつの清らかな姉妹百合のような関係に一番萌えた視聴者です…。
ええ、腐ってますよ…。
これからの美和あさも楽しみですよ…。


夫にお付き合いして「ヒガンバナ」「フラジャイル」「スペシャリスト」「怪盗 山猫」も観ているけれど。
うーん、個人的に「フラジャイル」は2回目にして面白みを感じるようになったけど、
他のドラマはもっと今後の展開に期待したいような…。
難しいね。なんでも好みの問題だからね。
(もしかしたら犯罪ドラマは今まで観過ぎて、己の基準が細かくなってしまったのかもしれない)
「臨床犯罪学者 火村英生の推理」については、
原作とキャラクターが違うけど、これはこれとして観るしかないんだろうな、と。
第1回を観た限りでは、短編は映像化するとわりとすぐ視聴者が推理できちゃう気がするので、
できれば長編を取り上げてほしいなあ…。


「真田丸」と「ちかえもん」には、わくわくしています。
王道でもあり、絶妙に外しているところもある。作りがうまいです。
実力がある俳優さんばかりだから、安心して観られるし。
(棒読みのアイドルが出てきた時にその若さを慈しめるほど達観できないんだ…。
だからいつも実力派の役者さんがメインキャストになると嬉しい…)
次回はどうなるんだろう?このエピソードをどう料理するんだろう?って、
楽しみに待っていられるのは幸せなことです。
特に「真田丸」…。「清州会議」は自分としては微妙だったし、
「ギャラクシー街道」の評判を聞いた時には、大河がまた炎上するのではと危惧していたんやで…。
まだ3回目だけど「真田丸」は面白くて良かった…。本当に良かったよ…。
(三谷さんね…映画の場合、監督や編集は別の人に任せた方がいいんじゃ…と思ってしまう。
根が脚本家だからどのエピソードにもこだわりがあるし、俳優さんのアドリブ演技も愛してしまうしで、
冗長になるところをカットできなくて収拾つかない時があるのでは…と最近心配になる)
「ちかえもん」は朝ドラ「ちりとてちん」ファンは必見かもしれないと観始めたけど、
時代劇の絵面に現代的台詞をぶっこんできて、それがよく合っているのだ。
人形浄瑠璃の脚本が書けなくて悶々とする近松の内心が面白いし、
万吉の明るさ、能天気さ、可愛げがいい。
やはり好感のもてるキャラクターが出てくるドラマを観ていたいです、わたしは。

あと、アニメでは「ハルチカ」と
(わたしは推理ものにも関わらず明るくてまぶしい色使いに驚きましたが、
第1回で初めてあの三角関係を知ってざわめいた人たちもいたみたいですな)、
「昭和元禄落語心中」を観ています。
(第2回で菊比古が銭湯に入る時のしぐさを観て、公式さんに腐女子狙われてる…と思いました)

今までの生活の中で、一番たくさんテレビを観ているかもしれない。
新しいBDレコーダーになって三番組同時録画ができるようになったから、
とにかく録画をまめにするようになったんですよね。
あとレンタルビデオ店にあまり行かなくなったというのもある。
録画を観るのに追われるのも面倒くさいので、来期はどうなるか分からないけれど。
(「てるてる家族」の再放送だけは観てみたいかな…。
清純派時代の石原さとみが歌い踊るところに興味がある)


2015年夏ドラマとそのほかの感想

2015年09月25日 | 映画・DVD・テレビ

以下、何本かのドラマの軽いネタバレあります。ご注意ください。



我が家は放送中のTVドラマを滅多に観ない(一気見したいからDVD化まで待つ)のですが、
2015年夏ドラマは珍しく何本か、追っかけてました。
夫が観たいというので、録画していたのは「花咲舞が黙っていない 2015」「リスクの神様」。

「花咲舞が黙っていない 2015」のほうは、一話完結勧善懲悪の毎度安心して観られる水戸黄門方式で、
特に真藤常務の魅力が終盤目立ちました。
(あれね、組織の理不尽さに物申す舞の真っ直ぐで勇気ある姿勢もカッコいいんだけど、
実は相馬さんが地道に裏付け調査して、舞の発言を支えているっていうのがいいんだよね)

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「リスクの神様」はキャストは豪華なのに脚本が自分の好みではなくて、
いつ面白くなるのかなと思い続けてついに最終回が来てしまったのだけど、
堤真一のスーツ姿だけは堪能できたのだった(我ながらひどい感想)。
胸板がほどほど厚い有能で魅力的な中高年、颯爽としたスーツ姿とくれば…
サイモン・ベイカーさんのように、わたくしの好みなのです。

「まんまこと」は、のだめの黒木くんである福士誠治くんが主演の時代劇ということで、
なんとなく観始めて最終回一歩手前まで付き合ってきたのだが、
原作ネタバレで知った通りの展開になって、おお…という感じ。そこまで描くとは思いませんでした。
ていうか、麻之助あの状態でこのまま本当に最終回なの?どうせなら第2シーズンもあればいいのにな。
お由有さんの思わせぶりな態度は、同性としてはあいつ天然悪女タイプやで…と思うけど。
幼馴染の男ども三人が仲良くじゃれあう様子は観ていて微笑ましい。

「クラシック音楽館」と一部時間帯がかぶる「刑事フォイル」(NHK版)は、
前後篇一気見したいので、録画2で予約しています(うちのレコーダーは二番組まで録画可)。
イギリスのミステリドラマは、無理やり視聴者の血圧上げようとしてんじゃないの?という派手な展開はあまりないけど、
渋くて奥深い感じがして好きです(「刑事フォイル」の脚本家は「名探偵ポアロ」と「バーナビー警部」も書いてるから、
両方好きなわたしには馴染みやすいのかもしれない)。
戦時下の英国で起こる殺人事件の捜査が興味深いです。
混乱の中でも、警察官としての原則を守り、公平な目で捜査をするフォイルの姿には共感するし、
運転手のサムが聡明で可愛くて、今後も期待が持てます。


そういえば、「エイジハラスメント」は、ああ…これ武井咲ちゃん主演か…というのと、
現実に職場でエイジハラスメントを一番受けているのは若い女性ではなく中年女性であろうに、
と思ったので、なんか食指が伸びませんでした。
「民王」と「ナポレオンの村」は後から興味がわいたので、DVDで観たい。


海外ドラマ「エレメンタリー」シーズン2は4巻目まで観たところです。
わりと面白いのだけど、やっぱりホームズっぽくはない…。
レストレードとかマイクロフトの扱いがひねっていて、この作品らしいです。
シーズン1の仕掛けがよくできていてうまく完結しただけに、今シーズンはどうなのか心配。
人気が出るとシーズン重ねて、そのうち視聴率のために主役2人の恋愛が入り組んできて、
陳腐な騒動が続いた後、打ち切りが決まって強引に主役がくっついて、中途半端におしまいという、
アメリカドラマのパターンにはまってほしくはないものである。
いつまでもホームズとワトソンは友情のまま、仲良く対等に捜査していてほしい。
(シーズン3で捜査陣に新たなメンバーが加わるみたいな情報読んで、微妙な気持ちになる…。
事件が複雑なのは面白いけど、捜査側の人間関係が乱れるのはめんどくさいと思っちゃうんだ)

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「隠蔽捜査」はDVDで全話観ました。面白かった。
警察のキャリア官僚視点の話(しかも事件捜査より庁内政治が中心)、
主演が演技派の杉本哲太と古田新太、という、一見地味なんだけど底力を感じるドラマでした。
原理原則重視の堅物キャリア竜崎に、無茶ぶりの指令が下ったり、同期の画策で妨害受けたり、
上層部から圧力がかけられたり、同時に家庭問題が起こったりして、毎回ハラハラさせられるのです。
脇を固めるのも実力がある俳優さんばかりなので、
「この大根は芸能事務所のバーターでねじ込まれた子でしょ!」と苛々せずにすむ。
みんな劇団ノリか!と言いたくなるくらい濃くて存在感があって嬉しいのだが、
特に上條が、最初から最初まで上條らしいというのが流石でした。
大体シリアス調なんだけど、6話・7話での、中年期の恋に大きく動揺する竜崎には笑った。
分かりやすく翻弄されすぎてコメディ回かと思ったよ。

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天才に恋をしたら…

2015年02月23日 | 映画・DVD・テレビ

ぎっくり腰の痛みで動けなかった時期は横になってもよく眠れないものだから、
昼間は本とDVDとiPadづくしでした。
(そういえばお題と関係ないけど「捏造の科学者 STAP細胞事件」も読みました。

捏造の科学者 STAP細胞事件
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文藝春秋


当事者側の説明と客観的事実でしか真相を探れないから、
誰がなぜそんなことをしたのかは置いといて、という形になるのだけど、
何故こんな大捏造事件になる前に防げなかったのか、を考えさせる本でした。
中途半端な学者を粗製乱造する日本の大学、捏造を見逃した理研の不備と対応の不味さ、
研究のためには予算確保に必死にならざるを得ない科学者、
そうさせてしまう文科省の体制…。
システムを根本的に変えなければ、今後もこうした問題は避けられないことでしょう。
STAP細胞の捏造問題が囁かれた当初は、世間では情緒的な見方が多かったものですが、
科学は正確なデータと再現性が基本。
論文コピペや画像の操作、スカスカの実験ノートなどを見ると、
今時の博士号の軽さを嘆かずにはいられません。
一方でネット民による論文検証が非常に高度で、
時には組織のしがらみから実名で告発できないような事実も指摘することができたり、
いい方向に進めば捏造抑止効果になるのだな、と感心しきり。
まあ、悪い方向に進めば意義ある研究でも足止めさせるのかもしれないけれど…。
それにしても毎日新聞は旧石器捏造事件といい、興味深い本を出すよね)

この間TV放映された映画「風立ちぬ」も、ちょっと前にDVDで鑑賞したのです。
(そういえば“シャーロック・ホームズ”でツイートを検索したら、
ちょうど「風立ちぬ」放映直後だったらしく、クレソンおじさんというか、
軽井沢のドイツ煙草おじさんの話題が満載で、視聴率すげーと思った)
わたしは…観た直後はどう受け取ったらいいかよく分からなくて、咀嚼すること数日、でした。
これは確かに、業界人が共感し、純愛派が泣き、普通の人がぽかんとする映画だよ。

注:映画「風立ちぬ」と、漫画「のだめカンタービレ」のネタバレが含まれています。
感想は身も蓋もないかもしれません。以下、ご注意ください!






















「風立ちぬ」での庵野氏による吹き替えは子役との入れ替わりの時に違和感がありましたが、
(子役の喋り方が抑揚あったので)しばらくすると慣れました。
むしろ二郎の飛行機オタぶりにぴったりな配役だと思いました。
そうそう、良い子のジブリで初夜が出てくるのには一瞬たじろいだね。
説明台詞が少なく行間を読まなければいけないところも含めて、大人の映画だった。

関東大震災が起ころうが、自分の創作物で人が死のうが、最愛の人が病に倒れようが、
あらゆる場面で夢想し、取り憑かれたように仕事に向かわずにはいられない、
クリエイターの純粋さとエゴを結晶化したような主人公、二郎。
そして、そんな男の全てを受容し、命の限りに愛し、
心と体に彼の面影を刻みつけて静かに去った、ヒロインの菜穂子。

二郎は飛行機のことで頭が一杯で、約束は忘れるわ、人の話は聞かないわ、
闘病中の妻より仕事が優先だわ、と身勝手さがすごいが、
何も感じてない訳ではないのだよね。悲しみや苦しみを抱きつつも、
創造するという行為に没頭してしまうというさがなのだ。

描かれなかったけれども、菜穂子が死期を悟って療養所に戻ったことを知った時、
二郎の心に何がよぎっただろうか。
おそらく二郎は、もうすぐ菜穂子を現世で失うことを思い、泣くのだろう。
彼女を第一に考えられなかった自分を顧み、悔むのだろう。
しかし、どこかで一抹の安堵も覚えるのではないか…とわたしは想像してしまうのである。

菜穂子はいかにも、愛しい女である。
しかし、傍にいれば度々彼女を思いやるために振り返らねばならない。
創作を最優先できる環境に戻って、後ろめたくも少しほっとするような気がするのである。
二郎は二郎なりに、彼女を愛していたのだけれど。
(感染する恐れがありながらキスを繰り返し、彼女の気持ちを汲んで結婚して同居するし、
二人とも命がけの恋だったのは事実)
彼が人生を別のものに捧げていることは、菜穂子にはよく分かっていた。
飛行機に夢中になる姿すらも魅力になっていたのだろうと思う。
時折自分のほうに向けられる視線に大きな喜びを感じながら、
長い間ずっと横顔を見守っていたのだろう。

(儚く散る前に二郎の傍にいようとする菜穂子の思いが健気でせつないですが、
よく考えると、上司の家に寄宿している二郎のところにおしかけ女房…。
二郎はともかく上司一家に遠慮はないのかよ、と誰もが突っ込んだであろう。
二郎が仕事で留守にする間、結核で床についている菜穂子の面倒を看ていたのは、
やはり上司の奥さんだよなあ…。
ある意味、二郎と菜穂子のメンタルの強さ、すげえ…)



そんな印象を受けた「風立ちぬ」鑑賞後の、
実写・アニメ・マンガの「のだめカンタービレ」尽くしになっていたのですが、
(最近書いた再視聴「のだめ」の感想はこちら
なぜそこに行ったんだろう…と、ふと考えて気づいた。
TV「歴史秘話ヒストリア ふたりの時よ永遠に 愛の詩集『智恵子抄』」回からの、
「風立ちぬ」からの、Wikiの文学者・音楽家の項目からの、「のだめカンタービレ」だった。
(Wikiでは太宰治、三島由紀夫、谷崎潤一郎、佐藤春夫、森鴎外、夏目漱石、
ドビュッシー、シューマン、ブラームス、リスト、ワーグナー、チャイコフスキーなど、
私生活の行状を興味本位で読んでいたのです)
どうやら、天才に恋をするとどんなことになるのか、の色々なパターンを無意識に見ていたらしい。

高村智恵子は才能を発揮する夫の傍にいながら、自分の芸術を確立できず、
不幸が重なったこともあり、心を病む。
菜穂子は元々同じ次元で生きようとはしていないものの、
夫の人生の一番は自分ではないことを受け入れて、最後はひっそりと去っていく。
のだめは時に悩み苦しみながらも、千秋と並び立ち、それぞれが己の音楽を追求しながら、
互いに刺激を受け、高めあう道を選ぶ。

神様から才能というギフトを送られた人は、破天荒でエゴイストで繊細で、
情熱的で自意識過剰で不安定で世話が焼けて、仕事に没頭するあまり他人を振り回して、
周囲にとっては迷惑極まりないのだけど、その存在は悪魔のように魅力的で、
その創造物は何もかも許せるほど素晴らしいものなんだよなあ…。

天才本人にとっても才能というのは、誰を泣かせても、何もかも踏みにじっても、
生きている限り踊り続けなければいけない呪いのようなものなのかもしれず、
優れた業績があるからといって、幸せとは限らない。
そう考えると少し可哀想な気もするが、彼らに恋をしたら苦労するのは確実である。
明白なことながら、恋は止められないのだけど。

 

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のだめカンタービレ 最終楽章 前編 スタンダード・エディション [DVD]
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フジテレビジョン

 


パペットホームズ「ダグラスさんのお屋敷の冒険」感想

2015年02月02日 | 映画・DVD・テレビ

最近、ジュンク堂の魔力に惑わされています…。
電車で行かなきゃいけない場所なのだけど、近くに大型書店が無いので。
足を踏み入れると脳内麻薬的なものが放出されるらしく、
憂鬱なことも体の痛みも他の買い物すらも忘れて、何時間でも本探しをしてしまいます。
ハイになっているもので、ついつい気前よく購入しちゃうんだな。

この間はついにコレ買っちゃいましたよ。

NHKシャーロックホームズ 推理クイズブック
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主婦と生活社

店頭在庫一冊だけだったから焦ってしまった…。
学園ホームズの世界で起こる、20の事件の謎。
中級編・上級編は大人にも楽しいかもしれない。

さて、そこまで夢中になっている人形劇「シャーロックホームズ」ですが、
今日は録画で「ダグラスさんのお屋敷の冒険」を観ました。
その感想をざっとメモ書き。

注:以下、ネタバレ注意!



















・冒頭のホームズ、カエルに何あげてるの?微妙に動いてるんですけど…。
・モノホンの殺人事件にわくわく。平気で忍び込んでますが、現場荒らすなよ。
・温室のような学園と外の世界との対比。
 何もかもが大きく、厳めしく冷やかな外の世界。
 人形たちの動きの違いも、異質な雰囲気を醸し出している。
・ホープ君、再登場!堂々と明るく頼もしくなっている。
 あの子は学園で本当に理不尽な目に遭っていたから、外の世界の厳しさに落ち込むよりも、
 夢を持つ強さに支えられて成長してきたのかもしれない。
・初めての惨殺死体にたじろぐ、軍医属性のないワトソン。
 ためらいなく触るホームズ。無駄な感情移入の無さが探偵にぴったり。
・その後、夫が死んだのに悲しんでいないから、怪しいのは妻だと言うワトソン。
 現場を観察して推理を組み立てていたホームズ。
 ワトソンは人間を観て、ホームズは事実を観るのだな。
・ホームズが池から手がかりを引き上げるのを、手伝わされるモリアーティ教頭。
 滅多にペースを崩される人ではないと思うので、面食らうところが可笑しい。
・推理を述べようとするホームズに立ちはだかるマクドナルド警部。警察としては普通の反応である。
・ホームズを落としておいて上げてみせる、モリアーティ教頭の交渉テクニックを見よ。
・学園にいて、ルールを守らず、勉強もせず、自分のしたいようにして捜査するホームズは、
 学生の目線から見ればアウトロー的で格好良いのだが、その実、周りへの甘えもあるように思う。
 外の社会は格段に厳しく、たとえ稀な才能を持っていたとしても、
 立場も実績もない、手続きも踏まない若者の言葉は、やすやすとは通らない。
 そうした世間の荒波から子供たちを守り、いずれ社会に漕ぎだすための力を授けるのが学園だった。
 もっとも体制への反骨精神が大人への第一歩とも言えるが。
・ダグラスさん、体柔らかいなあー。
・ホームズの足、細いなあ。
・モリアーティ教頭の言うことが、もっともすぎる。
・そうかあ…最後の事件では学校を去るのか。
 外の事件を解決したホームズにはもう学園は狭すぎる、ということか。
 彼らは大人になって、いつか名探偵と医師として再会するのかしら。
・次回の原作は「マザリンの宝石」ということだけど、
 わたしは3人称のホームズ物はあまり好きではなかったので、ろくに記憶がないなあ。
 ワトソンに内緒で引き受けた事件だから、3人称のこの話が選ばれたということかな。
 しかし校長…生徒への恋を秘めて職を辞したロイロット先生とえらい違いだ。

続編あったらと思ったけど、あと2回でキレイに終幕を迎えそうな気がする。
ああ…!面白かった!もっといろいろ見たかった!


ちなみに前回の「青いシロクマの冒険」の感想のほうは、
素直になれなくて」の記事の下部分に書いています。


パペットホームズ「百匹のおたまじゃくしの冒険」感想

2015年01月19日 | 映画・DVD・テレビ

日曜日、なんとかリアルタイムで人形劇「シャーロックホームズ」の
「百匹のおたまじゃくしの冒険」を観ることができました。

注:以下ネタバレです!





















原作「海外条約文書」を読んでいて、
パペットホームズの「イヌ語通訳の冒険」での位置づけを知っていれば、
今回もうマイクロフトが出てきた時点で、
「きっと兄ちゃん先回りしてるから!」「ホームズ、またいいとこなしか!」
と展開が読めてしまうところがちょっと苦しいかも。
これより前に一、二回、フェイントでマイクロフトを無意味に登場させていれば、
少しは煙幕になったんじゃないのかな…。

きっと、依頼が完了できるかじゃなくて、
ひとたび問題が起こった時に、学生たちがどう対処するか、という方向で観るべきなんだろうな。
(真相が分かった後のバーニコットの受け止め方は、お子様たちにも感じるところがあったと思う。
ディーラー寮の奴は将来ロクな大人にならないよ)

それにしても…またマイクロフトに話題を戻しますが、
パペットホームズでは体制側で敵役のイメージなのですね。
ホームズより頭が切れて、目的のためには手段を選ばないタイプというか。
事件を隠蔽するために圧力をかけるところは、
ビリー・ワイルダー監督のマイクロフトを継ぐものなのでしょうか。
(映画「シャーロック・ホームズの冒険」は残念ながらまだ入手してなくて未見。
昔ノベライズを読んだきりなので、記憶があいまいですみません)

原作の兄ちゃんは「政府そのもの」と言われるほどの重要人物でありながら怠惰で、
普段は家と職場とクラブの往復しかしないけれど、
弟の窮状を助けるために「最後の事件」で馬車の御者になってくれたり、
潜伏期間中に仕送りしてくれたような人なのにねえ…。

「Sherlock」のマイクロフトもビリー・ワイルダーの影響を受けているらしいけれど、
兄弟仲が複雑でも、危うい弟をどこかで心配しているところがよかった。
(あと、諜報関係というのも期待通りでわくわくした)
グラナダ版のマイクロフトは相当年長のお兄さんで、
ホームズが時折押しの強さに閉口しながらも敬意を払っている感じだった。

まだまだ若い、パペットホームズのマイクロフトとホームズが、
これから先、関係を改善していければいいのだけど。
(ホームズの好きな人を把握している辺り、マイクロフトの方は弟をよく見てる。
それが天然の観察力の表れなのか、監視対象の敵ということなのか、
それともわりと弟が好きということなのか、まだよく分からないな…)

まあ今回は、アドラー先生の訪問に慌てて部屋を片付けたあと格好つけてるホームズとか、
ラストの「あーん」とか、可愛いシーンも沢山ありましたけどね。
このところ人間的になってきたとはいえ、ヘタレっぷりが目立つので、
またクールに活躍するエピソードも挟んでほしいと思うのでした。
格好いい8で可愛い2くらいがベストじゃないだろうか。

そして「ましょうのおんな」アドラー先生!
作中人物になれるとしたら、彼女になりたい。
考えていることが丸わかりの純情な少年たちを、
何食わぬ顔をして手のひらで転がしてみたいものである。


最近観たものメモ

2015年01月12日 | 映画・DVD・テレビ

年末年始は「バーン・ノーティス」ファイナル・シーズンを観たのだけど、
正直言ってわたしの好みには合いませんでした…。

注:以下ネタバレ注意!













なんというか…今まで「バーン・ノーティス」で好きだったのは、
スパイの技術を用いて人を殺さず(悪党同士は自滅させ)人助けするところや、
軽妙なコン・ゲームと痛快な爆破場面だったのだけど。

ファイナルはこれまでの収拾をつけるためにスパイ関連の話が中心になっていて、
次々と人が死んだり、マイケルとフィオナのキャラがこれまでと変わってたりして、
そんなにシリアスになろうとしなくていいのに…と思ったのでした。
緊迫感のある「24」的なドラマが好きな人が観たら面白いのかもしれないけれど、
初期のコミカルで洒落ていた「バーン・ノーティス」とはだいぶ違っていたなあ。

実を言うと、シリーズをずっと観ているうちに、家族や仲間と絆を深めてマイアミに馴染んでいくのに、
まだスパイ職に恋々とし続けるマイケルの粘着質な性格が鬱陶しくなり、
ジェシーを巻き込むに至っては、自己正当化と偽善ぶりに共感できなくなったのであるが…。
それでも目の前で困っている人を助けずにはいられない、
ギリギリの状況でもぐっと堪えるマイケルのお人好しさと自己抑制が、
全体を救っていた感じだったのになあ。
これまでのマイケルはなんだったんだ、と言いたくなるような殺戮ぶりでしたな。
(スパイの組織がどうしようもなく欺瞞に満ちたものだということは、
みんなが、今まで、散々、何度も!言ってきたことなのに、
何を今更裏切られたような顔してるんだろう、というツッコミもしたい)

あと、元気に暴走するフィオナが今回はヒステリー気味だったのも、ちょっと。
それに、マイケルのために命をかける一途な女が、なぜあんなダメンズと…。
マイケルから逃避するなら、もっといい男のキャラでないと納得できないんですけども。
(人様に救出されておきながら相手に罪悪感を押し付けるあの彼氏の去り方は最低だぜ!
本来のフィオナなら、そもそもお前のせいだっつーのと、容赦なくたこ殴りにしてるはず!)

ファイナルだから、これまでの伏線を一生懸命回収しようとしたんだろうという印象はありました。
以前出演したゲストが再登場して懐かしいなあ、という場面もあり…。
まあ、中途半端に打ち切りになるより、きちんと終わって良かったか…。

その後、改めて初めから「バーン・ノーティス」を観返しているのですが、
結局登場人物で一番のお気に入りになったのはサムちゃんなので。
サムとジェシーの安定のコンビで楽しいスピンオフを作ってほしいと思いました。
酒を飲み女を口説きつつ、やるときゃやるおっさんが主人公の人助け話を、ぜひもう一度。



さて、人形劇の「シャーロックホームズ」は、相変わらず録画を繰り返し繰り返し観ています。
先日の「バスカーヴィル君と犬の冒険」(前・後編)も面白かったですね!
推理物というより恋愛物でしたけど。

注:以下ネタバレあります!











 

バナナが頭から離れない…。放送後のみんなのツイートもバナナ満載…。
前編ではちょっとアピールが痛い感じだったワトスンですが、
後編では見事に巻き返しましたね。
しかしメアリーにはストーカーが二人かい…前途多難だなあ。
きっと彼女は正統派の可愛いモテ子なんでしょうね。
わたしはシャーマンのほうが好みですが(無駄美人な感じが…)。

そして今回のホームズは、またいっそう未熟さが表れていて萌えた。
大人ぶっていても、プライドが傷つくと癇癪起こしちゃう15歳。
ワトスンと出会うまで孤独で、己の能力に自信もあったのに、
世界が広がるにつれて、それまで侮っていた存在が対等になる瞬間があったりして、
心を揺さぶられるのが実に思春期らしいです。
アガサがわんこみたいに「褒めて!」って、ねだるのが可愛かったので、
怒りだすホームズにシュンとして立ち去るのが(泣くの堪えてた感じだよね)可哀想でした。
あとで暗号で謝罪の気持ちを示したホームズが、
柱の陰から様子を見守っているところが…デレですなあ。いいですなあ。

それにしてもベインズは、大ファンすぎて、いちいちからまずにはいられない人の
面倒くさい雰囲気がよく出ている。
お坊ちゃまバスカーヴィル君の格好つけて鼻もちならない感じといい、
頭蓋骨マニアのステイプルトンのねっとりしたところといい、脇役も濃いですよね。

毎回楽しみだけど、もう今から終わりが来るのが淋しい。
次回のネタは「海外条約文書事件」らしいけど、
(『百匹のおたまじゃくしの冒険』という題は、
コネしかない外交官“おたまじゃくしのフェルプス”から来ているのか)
「ぶなの木屋敷」とか「マスグレーヴ家の儀式」とか「入院患者」とか、
他にも観てみたい話がいっぱいある…。
全18話じゃ足りない。続編作ってくれないかな…。

第15回「青いシロクマの冒険」は「三破風館」らしいですが、
題からして「青い紅玉」ネタも含まれているんじゃないかと勝手に予想しています。
第16回「ダグラスさんのお屋敷の冒険」は公式発表では「恐怖の谷」だとか。
では第17回「本当に困った校長先生の冒険」はなんだろう。うーん、「第二の血痕」かしら?
第18回「最後の冒険」は「最後の事件」と「空き家の冒険」かなあ?
(こんなことを一晩考えてました…。どっぷりハマってるな)


海外ドラマのお気に入りクリスマスエピソード

2014年12月24日 | 映画・DVD・テレビ

買い物に出かけると、頭がくらくらするほどクリスマスソングが流れている12月なのですが、
それでもクリスマスが近くなると、それにちなんだドラマが観たくなったりする不思議。
せわしなくて、苛々を振りまく人が増える師走だから、
ドラマの中だけでもハートフルな話でほのぼのしたくなるんだよね。
先日はこれを観ました。

※注:以下ネタバレしていますのでご注意ください!!!





「フルハウス セカンドシーズン」の31話「タナー家のクリスマス」。
一家そろって旅行することになり、イブに出発したものの、
大雪のため飛行機が途中で止まり、空港の待合所で立ち往生。
持参したプレゼントは手違いで無くなっちゃうし、みんながっかり。
でも仲良しタナー家は、気を取り直して楽しいクリスマスにするのです。
完璧に用意された環境になくても、心の持ち方で充分幸せになれるもの。
ジェシーが空港の設備をクリスマスの何かに見立てて訴える場面が、じーんとする上に笑えます。
同じく空港に留められてしまった他の乗客たちが、盛り上がるタナー家の周囲で、
ノリよく参加しているのもクリスマスっぽくて心温まる。

フルハウス〈セカンド〉セット1 [DVD]
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ワーナー・ホーム・ビデオ



夫が観たがったのは「BONES シーズン3」の9話「クリスマスの奇跡」。
これもいい話だ。サンタが殺されてるけど(オイ)。
とある事情で拘置所にいる父が「クリスマスを家族で祝いたい」とワガママを言いだして、
(ではそもそも、罪を犯さなければ良かったのではないかというツッコミはブレナンもしている)
事件の捜査をする一方、そちらも頑張って手配をするブレナンが健気です。
やはり拘置所にいる兄に話を持っていけば、義理の娘たちには出張中ということにしてあるのに、
俺が拘置所に入ってることがバレちゃうだろうが、とごねるし。ああ、めんどくさい。
ブースの方は、普段離れて暮らす息子と、その年は一緒に過ごせないので滅入っている様子。
やっぱりクリスマスに大切な人と過ごすには、それなりの準備や努力が必要なのでしょうね。
ブースの息子のパーカーが、子供なりに精一杯考えた作戦を実行に移すところが可愛い。
「BONES」はシーズン1にもクリスマス・エピソードがあって(第9話『過去からのプレゼント』)、
そちらもしみじみと良い名作だと思います。
研究所で急場のプレゼント交換をすることになった時、その人らしい品物を用意しているのも面白い。

BONES -骨は語る- シ-ズン3 (SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]
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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン



追記:他にもクリスマス気分といえば、
「シャーロック・ホームズの冒険」第7話「青い紅玉」など、いかがでしょう。
ああ、鵞鳥食べてみたい…。

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「名探偵ポワロ」では第28話「盗まれたロイヤル・ルビー」と、
第42話「ポワロのクリスマス」が好き。

名探偵ポワロ 全巻DVD-SET
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Happinet(SB)(D)



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あとは、クリスマス関係ないですが、最近観たDVDのメモ。


「超高速!参勤交代」

お取りつぶし目的で無理難題を言われた小藩が意地を見せたのです。
久々に面白い邦画を見たね、と夫。わたしもこれはいいぞ!と思いました。
(その前に「清州会議」の録画を観て、物足りない感があったので、余計に)
まずキャラクターがいい。閉所恐怖症ながら、リベラルで真っ直ぐな心根の殿様。
素朴で愛すべき湯長谷藩の人々。優しい殿様に心惹かれる飯盛り女。
あれこれ陰謀をめぐらす悪役の憎々しさ(陣内孝則が本領発揮ですよ!)。
それにストーリーがいい。予算と時間という厳しい制約があるのに、
どうにでも5日で参勤交代せねばならぬとなって、
軽装で疾走する一方、知恵を絞って体裁も取り繕うとするのです。
道中の予期せぬトラブル!裏切り!襲いかかる刺客!身分違いの恋!
仲間とはぐれた!などなど、テンポよく進む物語。
昨今の邦画のように妙に現実味を残してビターな展開にすることもなく、
すっきりと後味も良いです。
素直に湯長谷藩を応援して、「あー楽しかったね!」と終われます。

ただ…台詞は少し聞きとりづらかったかなあ…。
わたし、関西に染まりすぎて福島の言葉を忘れたかもと思っちゃった…。
役者さんが方言を喋ろうと意識すると、こもった感じになってしまうのか。
それとも、いわきが広いために、わたしの育った場所と湯長谷藩とでは方言が違うのか。
音量上げても分からない台詞があったので、途中から字幕表示にしました。

超高速! 参勤交代 [DVD]
クリエーター情報なし
松竹



「ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE」も良かったです。
前回のドラマスペシャルを踏まえての映画版。
(名探偵コナンの近年の映画の中では一番の出来だと夫)
一度観ただけでも面白いけど、ネタバレしてからもう一度観たくなる話。
ルパン三世の視聴層にも配慮した、大人向きの作りなんでしょうね。
ストーリーがしっかりしています。小ネタも楽しい。

ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE(豪華版) [DVD]
クリエーター情報なし
バップ

 


ザ・メンタリスト シーズン4(1~6巻)

2014年11月29日 | 映画・DVD・テレビ

先月「ザ・メンタリスト」シーズン4の6巻まで観ました。
今頃は続きも準新作になっているだろうけど、なかなかツタヤに行けず…
中途半端ですが感想を書くことにしました。面白かった。

以下、ネタバレ注意です















ジェーンさんが更に悪辣に犯人や陪審員や上司や邪魔な捜査員やその他諸々を騙してました。
詐欺師だよね。あの笑顔で全部許すけど。
レッド・ジョンの正体を突き止めて復讐するためなら何でもする、何でもな!
という執念がひしひしと感じられるシーズン前半だと思います。
おそらく、ほんまに前シーズンラストで殺したのがレッド・ジョンだったら、
ジェーンさんはやり遂げた感を持って普通に服役する気だったと思うのですよ。
しかしそうではなかった。ダミーを殺させようという、レッド・ジョンの罠だった。
それが分かった以上、ジェーンさんはどんなに罪を背負っても、
また奴を追いかけなければならなかった。
まあ、復讐物ってそんなものだろうなあ…。仇討する側も汚れない訳にはいかないよね。

1話の法廷でアッサリ無罪が言い渡された訳ですが、ストーリーの都合だから仕方がない。
しかし、あんなに復讐に反対していたリズボンだったのに、
ジェーンが実際に行動に移したあとでは結構優しいですよね。
殺した相手がレッド・ジョンの手先にすぎないと分かってからも割と寛大。
リズボンにとって、法の裁きに任せろというのは建前で、
ぎりぎりまでは止めるけど、してしまった以上は味方になる、という感じなのかな。
(そういうリズボンを信頼しているからこそ、ジェーンも他のチームとは組めないと思うのでしょうね。
追い払い方がえげつないけど)

新上司が若造くんだわ、ヴァンペルトは痛々しいわ、
リグスビーは話の噛みあわない彼女と長続きしなさそうだわ、
チョウさんは珍しくジェーンのソファーで眠っちゃうわ、と他にも色々ありました。
ジェーンさんが若造くんにサイコパス診断下されていたのも印象深いです。
(若造くん…それはいわゆるパワハラでは…)