図書館で借りた児童書三冊の感想です。
今回は面白率が高かった。どれも良かったです。
「時のかなたの人魚の島」(富安陽子 偕成社)
信田家シリーズの5冊目。
人間のパパ(でも研究者気質なので、それなりに変人)と、
キツネのママ(普通そうに見えるけど、一番冷静なのかも)の元に生まれた、
三人の子供たち(ママの血を引いて、時折不思議な力が使える)。
いつも、母方の親戚の勝手気ままな行動に振り回されるこの家族、
今回は孤島のホテルにご招待されます。
一度も行ったこともないのに、“お得意様ご招待”。
しかも、島には人魚伝説だの河童伝説だのが伝わっている、
という怪しすぎる状況なのです。
人間と人間でない者が混在し、不可思議な現象に遭遇するのがほぼ日常である信田家。
ありのままを受け入れているのが彼らの素敵なところなのですが、
一方で、異類の孤独や悲しみを背負ったキャラクターも登場するのでした。
これから成長していろんな経験を重ねるのだろうけど、
ユイとタクミとモエたちには、明るくて自然体のままでいてほしいなあ。
(全く関係ないけど、孤島のホテルということで、
ミステリ好きの血がつい騒いだのでした。
…いやいや。惨劇は起きませんが、充分ミステリアスな展開でしたよ)
「ねこのホレイショ」(エリナー・クライマー こぐま社)
“尊敬をこめて扱われたい”と思ったおじさん猫のホレイショが、
飼い主のケイシーさんが誰にでも優しく、
犬だの兎だの鳩だの隣家の子供だのが生活に入り込むことに機嫌を損ねて、
ある日家出をしてみたはいいが、外は結構大変だったという、ほのぼの物語。
言ってみれば「可愛い子には旅をさせよ」という感じです。
このホレイショが、頑固でわがままで甘ったれで、大変愛しいのです。
たいていの猫って、ツンデレなのですよね。
べたべた構うと嫌がるけど、大事にされたい風でもあるの。
全く、手間がかかるったら…。ヒトのオトコと同じだあ。
「ハリスおばさんパリへ行く」(ポール・ギャリコ ブッキング社)
イギリスで掃除婦をしているハリスおばさんが、
勤め先でディオールのドレスを目にした瞬間、衝撃を受け、
わたしもいつか自分のディオールのドレスを手に入れる!と心に決め、
長い長い時間をかけてお金を貯めて、ついに巴里に行くというお話。
夢を実現させようというおばさんの心意気、
人生に対するまっすぐな姿勢というものが、
出会った人々に影響を与え、小さな奇跡を起こしていくのです。
これは「情けは人のためならず」なのだなあ。
しかし、ただの甘いおとぎ話ではなく…。
努力すれば報われるという教訓話でもなく…。
おばさんは何度も苦い思いを味わいます。
(世の中には、たまたまタイミング悪く自分の悩みだけに囚われている人も、
あるいは根っから利己的で他人の気持ちが分からない人もいるし…)
でも、人生は複雑だから、何がめぐりめぐって自分の元に返ってくるか、
分からないものです。
望みとはまた別の、もっと貴重なものになって返ってくるかもしれない。
おばさんは、いつまでも悲しみの涙で目を曇らせていないで、
まことに貴いものを見つけることができる人だから、
心打たれるし、応援したくなります。
(で、あの成り上がりオンナとあの恩知らずムスメはバチが当たれ、
などと思ったりする。まだ悟れないわたし…)
心ほっこりの“ちょっといい話”ということで、人情話に弱い夫にも勧めたい。
捨てたもんじゃないよ、人間は。…ねえ!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
わたしは、マナーブック通りの文章が苦手だし、字にも自信がない。
けれども、贈り物に添えるメッセージカードを書くように、夫から勧められた。
夫は字が上手なのであるが、独自の文面を考えるのが得意ではない。
昔から、至極真面目な手紙を書く人なのである。
恋人時代も、学校の先生のような年賀状を送ってきた人なのだ。
(そして筆不精…。これが自分で書かない最大の理由なのだと思うが)
なんか…わたしが書かなかったら、
相手に渡す時に連名にしてあげないっぽい脅しを微妙に受けたから、
綺麗なカードを探して、一生懸命文面を考えました。
そして何度も書き直しました(読めればいいんだ!心がこもってりゃ!)。
あとは夫の承認待ち。リテイク出されないといいけど…。
(それは妻が文面考えて、夫が清書すればいいんじゃね?
というツッコミはいらない…。ま、内心ちょこっとは思うけど…)
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今回は面白率が高かった。どれも良かったです。
「時のかなたの人魚の島」(富安陽子 偕成社)
信田家シリーズの5冊目。
人間のパパ(でも研究者気質なので、それなりに変人)と、
キツネのママ(普通そうに見えるけど、一番冷静なのかも)の元に生まれた、
三人の子供たち(ママの血を引いて、時折不思議な力が使える)。
いつも、母方の親戚の勝手気ままな行動に振り回されるこの家族、
今回は孤島のホテルにご招待されます。
一度も行ったこともないのに、“お得意様ご招待”。
しかも、島には人魚伝説だの河童伝説だのが伝わっている、
という怪しすぎる状況なのです。
人間と人間でない者が混在し、不可思議な現象に遭遇するのがほぼ日常である信田家。
ありのままを受け入れているのが彼らの素敵なところなのですが、
一方で、異類の孤独や悲しみを背負ったキャラクターも登場するのでした。
これから成長していろんな経験を重ねるのだろうけど、
ユイとタクミとモエたちには、明るくて自然体のままでいてほしいなあ。
(全く関係ないけど、孤島のホテルということで、
ミステリ好きの血がつい騒いだのでした。
…いやいや。惨劇は起きませんが、充分ミステリアスな展開でしたよ)
時のかなたの人魚の島富安陽子偕成社このアイテムの詳細を見る |
「ねこのホレイショ」(エリナー・クライマー こぐま社)
“尊敬をこめて扱われたい”と思ったおじさん猫のホレイショが、
飼い主のケイシーさんが誰にでも優しく、
犬だの兎だの鳩だの隣家の子供だのが生活に入り込むことに機嫌を損ねて、
ある日家出をしてみたはいいが、外は結構大変だったという、ほのぼの物語。
言ってみれば「可愛い子には旅をさせよ」という感じです。
このホレイショが、頑固でわがままで甘ったれで、大変愛しいのです。
たいていの猫って、ツンデレなのですよね。
べたべた構うと嫌がるけど、大事にされたい風でもあるの。
全く、手間がかかるったら…。ヒトのオトコと同じだあ。
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「ハリスおばさんパリへ行く」(ポール・ギャリコ ブッキング社)
イギリスで掃除婦をしているハリスおばさんが、
勤め先でディオールのドレスを目にした瞬間、衝撃を受け、
わたしもいつか自分のディオールのドレスを手に入れる!と心に決め、
長い長い時間をかけてお金を貯めて、ついに巴里に行くというお話。
夢を実現させようというおばさんの心意気、
人生に対するまっすぐな姿勢というものが、
出会った人々に影響を与え、小さな奇跡を起こしていくのです。
これは「情けは人のためならず」なのだなあ。
しかし、ただの甘いおとぎ話ではなく…。
努力すれば報われるという教訓話でもなく…。
おばさんは何度も苦い思いを味わいます。
(世の中には、たまたまタイミング悪く自分の悩みだけに囚われている人も、
あるいは根っから利己的で他人の気持ちが分からない人もいるし…)
でも、人生は複雑だから、何がめぐりめぐって自分の元に返ってくるか、
分からないものです。
望みとはまた別の、もっと貴重なものになって返ってくるかもしれない。
おばさんは、いつまでも悲しみの涙で目を曇らせていないで、
まことに貴いものを見つけることができる人だから、
心打たれるし、応援したくなります。
(で、あの成り上がりオンナとあの恩知らずムスメはバチが当たれ、
などと思ったりする。まだ悟れないわたし…)
心ほっこりの“ちょっといい話”ということで、人情話に弱い夫にも勧めたい。
捨てたもんじゃないよ、人間は。…ねえ!
ハリスおばさんパリへ行く (fukkan.com)ポール ギャリコブッキングこのアイテムの詳細を見る |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
わたしは、マナーブック通りの文章が苦手だし、字にも自信がない。
けれども、贈り物に添えるメッセージカードを書くように、夫から勧められた。
夫は字が上手なのであるが、独自の文面を考えるのが得意ではない。
昔から、至極真面目な手紙を書く人なのである。
恋人時代も、学校の先生のような年賀状を送ってきた人なのだ。
(そして筆不精…。これが自分で書かない最大の理由なのだと思うが)
なんか…わたしが書かなかったら、
相手に渡す時に連名にしてあげないっぽい脅しを微妙に受けたから、
綺麗なカードを探して、一生懸命文面を考えました。
そして何度も書き直しました(読めればいいんだ!心がこもってりゃ!)。
あとは夫の承認待ち。リテイク出されないといいけど…。
(それは妻が文面考えて、夫が清書すればいいんじゃね?
というツッコミはいらない…。ま、内心ちょこっとは思うけど…)
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