名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

20150714今日の一手<その84>角筋は止めにくい

2015-07-14 | 今日の一手
20150714今日の一手

KさんとTさんの対局の続きです。
形勢判断と次の一手を考えてください。
















昨日の一手の回答

☆形勢判断をします。
先手の1歩損です。持ち歩があるので損得なしです。37桂は取られそうなのでどうなるか。
玉の堅さは先手のほうが上。金銀4枚ありますね。1枚は攻めに使うとしても、後手玉より形がいいです。
先手の攻め駒は持ち駒角。あとは盤上の駒をどう参加させていくか。
後手の攻め駒は今のところなし。37歩成からと金を使いたいのと、22飛43角を活用したいです。

総合すれば互角です。この瞬間は先手のほうがいいのかもしれません。しかし37桂が取られそうですから、先手はなにか代償を求めなくてはなりません。


△ 実戦は77桂でした。

攻め駒が足りないので左桂を使おうという手です。
55歩65銀右37歩成と微妙な応酬。55同銀もあったかもしれません。

29飛47と54歩。

先手は77桂さらに65銀右と力をためたので攻めます。
54同金同銀同角64角。

ここから73桂65桂57と と進んで今日の問題です。


△ 37桂を取られる前に活用する方法はないか考えてみましょう。34歩です。

37歩成の取り合いは歓迎です。34同銀に45桂が注文。

45同歩は55角、45同銀も同銀で55角を見て成功です。

ですから34歩には同角。45桂同歩65銀右で

37歩成58飛は調子がいいように思うのですが、後手も52飛と合わせて、54歩、64歩も利かしてこの図です。

大分気持ちよく指しているのですが、桂馬を捨てているのと47と が残っているので案外大変です。
先手の攻め駒が58飛65銀持ち駒角で3枚。あとは歩が拠点ですからどうにかなりそうに見えるのですが、よくわかりません。


× 桂馬を捨てる筋、すぐにに45桂と捨ててみます。

45同歩に24歩で飛車を使います。

55角が残るので飛車交換は歓迎。でも44銀23歩成62飛でうまくいきません。

44銀と使われるのが痛いです。飛車の侵入もうまくいきませんね。


○ いろいろ狙ってもうまくいかないので、ダイレクトに46角です。

73桂には75歩。

37歩成も無視して74歩。

飛車を取る余裕はなく、64桂73歩成同銀65銀右。

角のほうが怖いので47とですが、無視して74歩です。

76桂同金46と73歩成同玉55桂でひと段落。

角桂交換でと金も引き付けられたようですが、後手玉が不安定なのが大きいです。
以下は34角なら54歩52金53銀という感じで後手玉を左辺(飛車の方)に逃がさないように気を付けて、上から押しつぶします。

戻って、46角73銀75歩72玉74歩82銀というのが最善の受けですが、77桂と活用すれば先手よしです。


飛車筋は止めやすいけれど、角筋は止めにくい。といいますね。
角筋に駒を打っても前に利く駒は多いですからすぐに取られやすいです。飛車筋に駒を打てば斜めに利く駒は少ないので取られにくいのです。
飛車取りも無視して後手玉に迫るのは気持ちいいですね。先手の玉頭の厚みを最大限に生かしていることに注目します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

我が道を行く 定跡の裏街道

2015-07-14 | 将棋本 断捨離
我が道を行く定跡の裏街道 (週将ブックス)
週刊将棋編集、2004年出版です。
裏定跡というよりは奇襲戦法の本です。一発勝負なら入るかもしれないけれど、実用には遠いです。
糸谷右玉と高田流左玉が別の名称で入っています。これもちょっと欠陥があるので使いにくい、となると価値が低いですか。読むには楽しいのですが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする