名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

力戦!スーパー振り飛車

2015-07-04 | 将棋本 断捨離
力戦!スーパー振り飛車
1997年出版の小林健二先生の本です。
前の記事の振り飛車奇襲戦法より古いので、重複するところは意味がなく、実戦解説のところを読むべきです。

石田流三間飛車
立石流四間飛車
阪田流向い飛車
対右四間飛車
の4本。

石田流は先手で76歩34歩75歩42玉78飛に角交換して45角と打つ変化が多めに解説されている。あの頃は流行っていました。でも最近になって対策を読んだ気がするのですが、何に書いてあったか覚えがないです。
実戦では南先生の中央位取りから58金左と対抗するのが載っていて、こういう将棋のほうが好きです。

立石流も中央位取りで対抗する形、引き角から57金と反抗する形があって、実戦解説のほうが面白いです。

阪田流、対右四間飛車は実戦が少なくて物足りない。

欲しい方はご連絡ください。
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20150704今日の一手<その74> 穴熊を完封する

2015-07-04 | 今日の一手
20150704今日の一手

13日の名南将棋大会からKさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。















昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手は歩と桂の交換で駒得です。
玉は後手のほうが金銀4枚で堅いです。
先手の攻め駒は73竜、55桂、持ち駒銀で3枚。少し戦力が足りません。
後手の攻め駒は持ち駒飛の1枚。先手より戦力が少ないです。

総合すれば先手が有利。どうしたら有利さを拡大できるでしょうか?
もっと駒得するというのは長期的にはいいのですが、形を乱したり手数をかけたりで達成してもつまらないです。
後手の戦力が1枚しかありませんから穴熊を完封するのがテーマです。


× 実戦は43銀でした。

こう打ちたくなるのはわかるのですが。79飛34銀成89飛成43桂成で

先手が好調のようですが、攻め駒が増えていません。
42成桂同金45歩99竜44歩と歩を使った攻めで攻め駒を増やしますが、45香と打たれました。

気を取り直して37金打ならまだこれからでしたが、悩んで39玉としてしまい、47香成から攻められて負けました。
先手が駒得を拡大しているようですが、攻め駒の枚数が増えていません。


× 振り飛車でよくあるのは、左桂を逃げてから桂香を取り合って駒得、という手筋ですが、そのためなら84竜ですね。

89飛97桂99飛成85桂で桂馬を逃がします。

ですが、76歩から と金つくりを狙われます。75竜79竜57角78竜79歩87竜87竜78銀06竜と阻止しますが

これでも87歩から と金つくりが残ります。失敗です。

左桂を逃げないで91香を取りに行っても、89桂99香の2枚を取られては駒得ではなくなります。


○ 正解は75竜です。

これで先手陣には飛車の打ち込みがありません。88飛は78銀で捕獲できます。69飛は78竜、68飛は78銀です。ご確認を。
嫌なのは95歩ですが、

取らずに78竜96歩98歩と謝ってしまいます。95同歩は98歩同香88飛があるので我慢です。

あとは慌てずに63桂成から64成桂と歩を補充して、さらに成桂を引き付けます。余裕ができたら と金を作ります。

攻めることばかりに目が行くと43銀と打ちこみたくなりますが、攻め駒の数を数えましょう。形勢判断が正しくできれば攻めるべきではないとわかります。

いつも「形勢判断を、・・・」と書きますが、大局観を決めるには形勢判断が必要です。正しい大局観ならすこしくらい疑問手があっても修正できます。形勢の良しあしが変化したらまた大局観も変わります。

指し手に迷ったら形勢判断をしましょう。

駒の損得(これは序盤は価値が高く、終盤は価値が下がる)
玉の堅さ
攻め駒の数(4枚あるか)

を考えます。
私がブログを書いていて気が付いた方法ですが、従来の方法よりもシンプルで使いやすいです。
最終盤では形勢判断はより実際的にしなくてはいけませんから、何手で詰めろがかかるかの計算をすることになります。

これをマスターすれば棋力が大きく向上します。嘘は言いません。毎日ブログを読んでいただければできるようになります。

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