名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

将棋に勝つ考え方

2015-07-25 | 将棋本 断捨離
将棋に勝つ考え方―異次元の大局観 (谷川浩司の将棋新研究 1)
谷川先生の本です。1982年、最初に名人になったころですから若い写真が。

形勢判断のやり方から大局観について、定跡や実戦に理論的な解説をしています。次の一手も。
私は昔立ち読みをして買わなかったのですが(学生でしたから経済的に)、ずいぶん経って古本で買いました。
良い本です。名人だし部数も出たのでしょう、安いですから古本で買って読んでみたらいかがでしょう。欲しい方50円で差し上げます。

当時駒の損得を点数で比べるというのが画期的でしたが、このブログで書いている方法で形勢判断をしたほうがいいと思っています。そういう目で読み直してみると力が付きます。
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20150725今日の一手<その95>振り飛車らしい指し方

2015-07-25 | 今日の一手
20150725今日の一手

11日の名南将棋大会からTさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。










昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは同程度。38銀と指せれば先手の方が上ですが。
先手の攻め駒は今のところありません。後手陣に向かっていませんね。
後手の攻め駒は85飛と持ち駒角で2枚。73金か63銀と81桂まで使えればいいのですが。

総合すれば後手が指しやすい局面です。先手は角交換四間飛車から筋違い角を96に打ったのですが空振りでした。追いかけられて手損したので少し立ち遅れているのです。


× 実戦は86歩。多分一番悪い指し方です。

82飛に56角でしたが、これも67角ならまだ問題は小さかったのです。76歩が痛い。

76同銀86飛で銀取りが受けにくく、75銀87飛成。

88歩や76竜が残ります。以下は74歩72金65歩同歩88歩76竜65飛となって、まあまあかと思われましたが

65同竜同角69飛で両取りです。

まるで私が指しているような気がしてきました。

まず最初の86歩ではおとなしすぎました。おとなしく指したのに76歩があるとは。


× 受けるなら87歩のほうが負担が少ないです。

82飛38銀54銀56角63金78飛74歩86銀という感じ。

途中87飛成は88飛とぶつけます。ここまではまあまあのようですが、ここから75歩同歩同銀とはいけませんからまだ先手が指しにくいです。後手からは55銀が残っています。

やはり87歩と先手から謝るのでは互角になりません。


× 38銀としまったらどうでしょうか。指しておきたい手ですが。

76歩同銀88飛成があります。

67角99竜82歩93桂81歩成88歩

後手は竜を引き上げても指せますが、これで桂香を先に取れるので後手のペースです。まだ先手の飛角銀が働きません。


○ 振り飛車らしいのは67角です。

87飛成も88飛とぶつけて、38銀としまってはいないものの、飛車交換なら十分。
だから82飛に88飛87歩

78飛74金38銀までは当然で、ここから75金と出てくるのは気になります。

後手から76歩と打たれてはだめそうですが、こちらから76歩と打つのも振り飛車の手ではありません。
86銀と行きましょう。

86同金は71飛成83飛82歩73飛81歩成で

これなら86金が遊んでいますからうまくさばけた感じです。

戻って66金は

81飛成86飛75竜。

67金86竜58金同金

これで先手の銀損ですが、駒は取り返しやすいです。以下は72銀打に83歩という感じ。


後手も75金は怖いので73桂のほうが普通の発想でしょう。

これには85歩と打って、75歩に86銀。

88歩成同飛65歩に77銀

44角に84歩同金と重くさせて45角。

54歩74歩同銀54角で

こういう戦いならまあまあでしょう。飛角銀が使いやすく、後手の84金が重い形です。

振り飛車らしい戦い方といっても様々ですが
自分だけ歩を謝らない。相手に打たせる。
左側の駒をさばく。飛角は大きく動き、銀桂は相手の駒と交換する。
駒を捨てる手を考える。
相手を重い形に導く。

というのがこの変化で出てきました。



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