名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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20150731今日の一手<その101>遊び駒をさばく

2015-07-31 | 今日の一手
20150731今日の一手

11日の名南将棋大会からAさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。














昨日の一手の回答

☆形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは互角です。
先手の攻め駒は55馬で1枚。
後手の攻め駒は46飛54角47成銀で3枚。ですが54角はあまり働きがよくありません。

総合すれば少し後手が指しやすいか、というところ。

先手は28飛の働きが弱いのでうまく使いたいところです。55馬がとてもよく働いているのでなにか手段を考えたいです。


△ 実戦は49銀でした。

後手の手番だとしても38成銀同飛49飛成のようなさばき合いはばからしく思えるでしょうからこのままでもいいのですが、銀を引いて48歩を狙っています。
42飛48歩34歩32歩

3筋に歩を謝らせたのは大きなポイントです。後手から36歩が気になる手でしたから。
実戦は22馬と桂馬を取りに行ったのですが、これが疑問手。36成銀で先手の飛車が危なくなります。

55馬のままなら27成銀に54馬があるので怖くはなかったのですが。
ここからの手順がよくわからないのですが、どうにか飛車交換になり49銀を67まで持っていけて先手が優勢になりました。しかし、この局面は後手を持ちたいです。
47成銀では33歩同歩成22飛とか、41飛とか、ほかにも候補となる手はありました。

22馬では58銀か64馬でやや先手が指せていたと思います。49銀は遊んでいるように見える38銀を玉の守りにつかせる好手です。


○ 48歩と局面をすっきりさせに行く手もあります。

成銀が動くと46飛のひもが切れますから38成銀しかありません。38同飛では少し損で、46馬28成銀同馬がわかりやすいです。

先手陣に隙がありません。後手陣に飛車を打っても大したことはないのでもう少し様子を見ることになりますが、馬と角の違いが出てくるでしょう。


△ 64馬と歩を取ると

38成銀は飛銀の総交換で48歩より先手が得をしますから、


41飛と引くくらいで、先手は44歩同飛55馬41飛44歩と飛車先を止めます。

46歩77桂36歩65桂というのが一例。

63金に47銀同歩成64銀という感じです。悪くはないのですが、28飛が取り残されるので微妙です。


× 18飛と先に受ける手

41飛44歩46歩くらい

これは後手に31飛と使われる手が残るので不満です。18飛が働かないです。


○ 44歩と垂らす手。

これで飛銀総交換なら43歩成や43銀が残るのでうますぎます。
42歩も利かされなので(18飛で手に困る)、36歩18飛45歩と難しい応酬です。

47銀と取るしかなく、同飛成に43銀

43同金同歩成同角とはがしてから48歩

46竜では44馬から47金で竜が死んでしまいますから、27竜に28飛で

こうなれば大成功。変化が多くて難しい手でした。


問題図では手が広いのですが、飛銀の総交換になれば先手が指せると思います。遊んでいた28飛38銀が後手の攻め駒と交換になるのですから。だから48歩か44歩を最善だとしました。

コメント
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