昭和52年11月、米長邦雄先生と第4回名将戦です。
これも米長の将棋にあったはず。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/bc/ba4fcc3aec7ca6c3c217912f21a1ac48.png)
大山先生の中飛車で、48銀は少し珍しい手です。ツノ銀にするなら結果は一緒なのですが、中央が厚い代わりに固く囲えません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/d8/b23a23dcc0fdba9e764561428dbab9d6.png)
米長先生は53金戦法。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/ae/300d644f3b42f83ab61abb3f041f04f4.png)
大山先生は三間飛車にするのですが、このとき48銀が中央に厚いという判断です。78金も十分考慮に値しましたが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/d6/9e6b6b592228a335a89d5f2f6f89758a.png)
金美濃は美濃囲いよりも1手余計にかかるので、57金の形にしておいてこの56歩を同金と取るのが間に合いませんでした。小さな差ですが米長先生は少し手ごたえがあったか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/19/aed1595801aed2eb1cb7ca88cfac66a8.png)
金を中央に使えました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/9f/2893234fd2c634419559c8d6b97a6705.png)
76銀と55金の差があるので、歩損は気にせず強く駒を交換に行きます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/2a/44bb9f893890040a1899fcaf599d16bb.png)
中央を狙い
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/d1/9c6a7355fce7ad547343d0fbe0a2aff8.png)
金銀を交換。大山先生はこの飛車を取りにくいので
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/4e/32fad16a1ab5386d81d3525b32085596.png)
角交換から角を打ち込んでけん制です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/0c/22c933f28554c35a7f10848f7b7a4ec6.png)
67銀は良さそうな手ですが、74歩はどうなんでしょう。寄せ合いにして勝とうとしているのですが、先手玉が薄いので、馬を作ってゆっくり指すべきなのでしょう。持ち駒の金もどこかに埋めてしまいたいと思ってしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/23/a51a8db24554007c0a7496fe9bc1fbe5.png)
米長先生は角を打ち込み
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/8c/89c42cef64aba7f446e786430555c84e.png)
73歩成を許さずに飛車を攻めます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/62/b95e399c3890f93c4f3956018c4ef08a.png)
銀を捨てて桂を取り
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/da/d70274aea9fc098f609770b6fda6a6d4.png)
重くても銀を取り返します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/1f/06fac350d1043612e4b98d32003c99fd.png)
大山先生は駒損なので飛車をいじめます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/65/5ab317b32aa8d67dd95c88b050ed91aa.png)
米長先生は飛車を捨てて46の銀を狙って寄せに入ろうとします。こういう展開は先に攻める後手のペース。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/4e/7209ca0ae738cf46b9e542f243a40661.png)
受けられてもしがみついておきます。攻め駒は4枚あるので困らないはず。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/f5/6eea70686a8a47bbf48fac56ba9fcd9e.png)
大山先生は後手玉を寄せる態勢にないので、受けて手を延ばすしかありません。千日手のようですが、金銀が入れ替わると48が空いてしまうので
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/f3/c1853cc6c047a91da7bfa7cf4b741ae0.png)
飛車を取らせます。どうせ受けるのならここで39金打ちかと思うのですが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/ad/051df89a19fec73f4e32409542740018.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/ad/051df89a19fec73f4e32409542740018.png)
飛車を打たせて
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/d3/4b72eea27beb0b278efb071b3ef79b94.png)
捕獲します。でも飛車をもう一枚持っても後手玉を寄せられないなら、その意味は薄いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/a5/ccb35c0688589e6c969e5896daae4a41.png)
大山先生が寄せの態勢に持っていけるかどうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/07/23c5df045b34171c554883fd6867ab23.png)
結構迫っている感じなのですが、この桂を食いちぎられて
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/96/ed5cead8c0529e704713ab0e3e85b6d1.png)
後手玉が遠いですね。相変わらず米長先生が有利です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/93/33f4967b8622fca52a6332fea21af396.png)
この金打が手堅く
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/82/82a6f1008b3aba0224e0426c6a198968.png)
桂馬を取れば再び攻め駒は4枚。わかりやすくなってきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/9c/6f482bd7cb681b660a53aa4ce6edb60d.png)
米長先生は端を手抜いて香を打ちます。先手が歩切れなので受けにくい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/34/8d9b6edf9974e01e50b69b3a2585082f.png)
角を使わせて角の頭を攻めます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/42/c9aec3d1adcc0b3222413d706414a856.png)
角はすぐに取らないで頭を攻めます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/b0/47f851e409c1fefe042f1515bd8c5a36.png)
桂を入手し、銀を打たせてから
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/0a/525cab6de181bc6e57d7d7e1bb16137f.png)
角を取って、桂馬の筋で
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/31/050ae3aee452e51d080fdbee5e8ff0fe.png)
投了図。
後手をもって、小駒だけでも上から攻めて寄せる、というのを学べます。自玉の堅さに注意して、時に手を戻しながら確実に寄せる、そういう呼吸がいいんですね。
このところ大山先生が自分から動いて、それでよさそうにも思えるけれど実は悪くしている、というのが続いています。悪手に見えないけれど、いつもなら受けるところを攻めている、という感じで、スランプなのでしょうか。
これも米長の将棋にあったはず。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/bc/ba4fcc3aec7ca6c3c217912f21a1ac48.png)
大山先生の中飛車で、48銀は少し珍しい手です。ツノ銀にするなら結果は一緒なのですが、中央が厚い代わりに固く囲えません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/d8/b23a23dcc0fdba9e764561428dbab9d6.png)
米長先生は53金戦法。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/ae/300d644f3b42f83ab61abb3f041f04f4.png)
大山先生は三間飛車にするのですが、このとき48銀が中央に厚いという判断です。78金も十分考慮に値しましたが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/d6/9e6b6b592228a335a89d5f2f6f89758a.png)
金美濃は美濃囲いよりも1手余計にかかるので、57金の形にしておいてこの56歩を同金と取るのが間に合いませんでした。小さな差ですが米長先生は少し手ごたえがあったか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/19/aed1595801aed2eb1cb7ca88cfac66a8.png)
金を中央に使えました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/9f/2893234fd2c634419559c8d6b97a6705.png)
76銀と55金の差があるので、歩損は気にせず強く駒を交換に行きます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/2a/44bb9f893890040a1899fcaf599d16bb.png)
中央を狙い
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/d1/9c6a7355fce7ad547343d0fbe0a2aff8.png)
金銀を交換。大山先生はこの飛車を取りにくいので
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/4e/32fad16a1ab5386d81d3525b32085596.png)
角交換から角を打ち込んでけん制です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/0c/22c933f28554c35a7f10848f7b7a4ec6.png)
67銀は良さそうな手ですが、74歩はどうなんでしょう。寄せ合いにして勝とうとしているのですが、先手玉が薄いので、馬を作ってゆっくり指すべきなのでしょう。持ち駒の金もどこかに埋めてしまいたいと思ってしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/23/a51a8db24554007c0a7496fe9bc1fbe5.png)
米長先生は角を打ち込み
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/8c/89c42cef64aba7f446e786430555c84e.png)
73歩成を許さずに飛車を攻めます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/62/b95e399c3890f93c4f3956018c4ef08a.png)
銀を捨てて桂を取り
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重くても銀を取り返します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/1f/06fac350d1043612e4b98d32003c99fd.png)
大山先生は駒損なので飛車をいじめます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/65/5ab317b32aa8d67dd95c88b050ed91aa.png)
米長先生は飛車を捨てて46の銀を狙って寄せに入ろうとします。こういう展開は先に攻める後手のペース。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/4e/7209ca0ae738cf46b9e542f243a40661.png)
受けられてもしがみついておきます。攻め駒は4枚あるので困らないはず。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/f5/6eea70686a8a47bbf48fac56ba9fcd9e.png)
大山先生は後手玉を寄せる態勢にないので、受けて手を延ばすしかありません。千日手のようですが、金銀が入れ替わると48が空いてしまうので
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/f3/c1853cc6c047a91da7bfa7cf4b741ae0.png)
飛車を取らせます。どうせ受けるのならここで39金打ちかと思うのですが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/ad/051df89a19fec73f4e32409542740018.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/ad/051df89a19fec73f4e32409542740018.png)
飛車を打たせて
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/d3/4b72eea27beb0b278efb071b3ef79b94.png)
捕獲します。でも飛車をもう一枚持っても後手玉を寄せられないなら、その意味は薄いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/a5/ccb35c0688589e6c969e5896daae4a41.png)
大山先生が寄せの態勢に持っていけるかどうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/07/23c5df045b34171c554883fd6867ab23.png)
結構迫っている感じなのですが、この桂を食いちぎられて
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/96/ed5cead8c0529e704713ab0e3e85b6d1.png)
後手玉が遠いですね。相変わらず米長先生が有利です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/93/33f4967b8622fca52a6332fea21af396.png)
この金打が手堅く
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桂馬を取れば再び攻め駒は4枚。わかりやすくなってきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/9c/6f482bd7cb681b660a53aa4ce6edb60d.png)
米長先生は端を手抜いて香を打ちます。先手が歩切れなので受けにくい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/34/8d9b6edf9974e01e50b69b3a2585082f.png)
角を使わせて角の頭を攻めます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/42/c9aec3d1adcc0b3222413d706414a856.png)
角はすぐに取らないで頭を攻めます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/b0/47f851e409c1fefe042f1515bd8c5a36.png)
桂を入手し、銀を打たせてから
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/0a/525cab6de181bc6e57d7d7e1bb16137f.png)
角を取って、桂馬の筋で
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投了図。
後手をもって、小駒だけでも上から攻めて寄せる、というのを学べます。自玉の堅さに注意して、時に手を戻しながら確実に寄せる、そういう呼吸がいいんですね。
このところ大山先生が自分から動いて、それでよさそうにも思えるけれど実は悪くしている、というのが続いています。悪手に見えないけれど、いつもなら受けるところを攻めている、という感じで、スランプなのでしょうか。