今日の棋譜20180720
昭和63年7月、小林宏先生と第7回全日本プロトーナメントです。

大山先生の先手三間飛車に小林先生は居飛車穴熊です。

大山先生は4筋の位を取ります。(これが早いのではないかと思うのですが。)小林先生は64銀と出て攻めるほうを選びました。

大山先生は75歩が来る前に65歩。

銀で取られますが、軽くさばくのが三間飛車です。

角をさばけば飛車をさばかれ

88歩に43歩、互いに少し我慢です。

62角成55歩に95馬。でも飛車にはひもがついていますね。逃げてもらえないのならば失敗です。手数をかけた馬を飛車と交換するのは損なのです。55同歩か44歩同歩同馬をねらうかというところだったでしょう。

銀をさばかれたというのも失敗している感じで

桂頭に手がついては明らかに不利です。

結局は馬と飛を交換して竜を作りましたが、36歩の取り込みが大きいです。小林先生優勢でしょう。

角を打って

馬を作ります。36歩の拠点があるので64飛成57馬は寄り筋です。

大山先生は自陣飛車で受けますが

37銀から清算されて、玉を吊り上げられます。35同玉34歩は王手飛車の筋になりそう。

玉を引きましたが、飛車取りは49金が浮くので痛いのです。

小林先生は飛車を取って66飛から

55角。角もさばけました。

投了図。
三間飛車では大山先生の居飛車穴熊対策がうまくいっていません。軽くさばくのは不得意ではありませんが、受けている方が力を発揮するのです。
飛角銀だけ、三枚の攻めでも桂頭に手がつけば居飛穴が簡単に勝ってしまいますね。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山十五世名人
後手:小林宏4段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八飛(28)
6 8五歩(84)
7 7七角(88)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 3三角(22)
15 2八玉(38)
16 2二玉(32)
17 3八銀(39)
18 1二香(11)
19 5六歩(57)
20 5四歩(53)
21 5七銀(68)
22 5三銀(62)
23 5八金(69)
24 1一玉(22)
25 4六歩(47)
26 2二銀(31)
27 3六歩(37)
28 5一金(61)
29 4七金(58)
30 7四歩(73)
31 1六歩(17)
32 3一金(41)
33 4五歩(46)
34 6四銀(53)
35 3七桂(29)
36 4一金(51)
37 1五歩(16)
38 4二角(33)
39 6五歩(66)
40 8六歩(85)
41 同 歩(87)
42 6五銀(64)
43 4四歩(45)
44 同 歩(43)
45 同 角(77)
46 8六飛(82)
47 8八歩打
48 4三歩打
49 6二角成(44)
50 5五歩(54)
51 9五馬(62)
52 5六歩(55)
53 4六銀(57)
54 6六銀(65)
55 6八飛(78)
56 5七銀(66)
57 同 銀(46)
58 同 歩成(56)
59 同 金(47)
60 3五歩(34)
61 8六馬(95)
62 同 角(42)
63 6三飛成(68)
64 3六歩(35)
65 4五桂(37)
66 6四角打
67 5五歩打
68 6八角成(86)
69 5六金(57)
70 6七馬(68)
71 4六飛打
72 3七銀打
73 同 銀(38)
74 同 歩成(36)
75 同 玉(28)
76 3六歩打
77 同 玉(37)
78 3五歩打
79 3七玉(36)
80 5七銀打
81 3八金(49)
82 4六銀成(57)
83 同 金(56)
84 6六飛打
85 4七銀打
86 5五角(64)
87 6六龍(63)
88 同 馬(67)
89 2八玉(37)
90 4九飛打
91 5五金(46)
92 同 馬(66)
93 4六歩打
94 4八金打
95 投了
まで94手で後手の勝ち