第1問

強く反撃します。
A 75歩 B 54歩 C 83角
第2問

こんなところに手がありました。
A 71飛打 B 15歩 C 23桂
第3問

攻め続けます。
A 11飛成 B 43飛成 C 25歩
第4問

これで寄りです。
A 42香 B 54歩 C 56金
20180723今日の一手
3月24日の名南将棋大会から、YさんとTさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得ですが後手に持ち歩があるので損得なしと見ます。
玉の堅さは少し後手玉のほうが堅いというか遠いです。
先手の攻め駒は55銀1枚。68飛88角も働いていたのですが、65歩を突きだされたところです。すぐに3枚に戻るでしょう。37桂も攻め駒として働くかもしれません。
後手の攻め駒は62飛1枚。
総合すれば互角です。
☆ 大局観として
先手は玉の堅さで劣るけれど攻め駒が多い、つまり穴熊を積極的に攻めようとしました。後手が反撃を試みたところが問題図です。
形勢は悪くないので自然な手から考えます。66歩をどれで取るべきか。その前工作をすると効果が上がるかどうか、というのがその次に考えるところです。
先手は端を詰めていないから端攻めがないのですが、後手の35歩同歩の突き捨てを逆用できそうです。後手の穴熊を攻略しやすい形なので、積極的な手から考えていきましょう。
○ 66同飛が一番強い手で
もう一度65歩を打つわけにもいかないでしょう。66同飛同角69飛61飛
ここまでは進みそうです。飛車が向かい合っていて66角を取られるとひどいですが、取られる筋はなさそうです。89飛成44歩33金寄45桂
というのは先手十分、穴熊攻略は簡単です。
後手は45歩と取るくらい。
44歩同銀同金43歩
43同金引は22角成、43同金上は32銀、角を逃げるのでしょうが大きな利かしです。21飛成同玉44角と強攻しても勝ち切れるでしょうし、手堅く58銀、一度41飛成とかもあります。
後手が銀を逃げないで我慢したら
53桂成同金(53同角には54銀打)81飛成
で34桂を狙えます。
△ 66同角だと
45歩に64歩
64同銀55銀66歩
66同飛65歩56飛55銀同角44銀77角55歩86飛
くらいで互角の展開です。
△ 66同銀だと
45歩65銀44銀64歩
で抑え込む感じ。これも互角でしょう。
△ 実戦は65歩で
65同飛66銀64飛65銀84飛
76銀64飛65歩
と進んだのですが、65歩を打たずに飛車交換から44歩で先手有利でした。後手は84飛が成立せず、最初から下に引くところです。
さてここから62飛96歩45歩同桂44銀
じっと46歩と支えておけば互角でしたが、44同角同金53銀と攻めたのが悪手で、45金
飛車を捨てられて、角桂と飛銀の交換でも銀が遊びます。62銀不成55角18玉46歩56金同金同歩99角成
駒損になり、玉の堅さで劣り、攻め駒の数でも劣っているのですから明らかな劣勢です。
飛車交換ならば有利だったのに、飛車を取りに行くと悪いとは皮肉な結果でした。
△ 64歩ならば
64同銀66飛65歩
86飛55銀同角54金
44角同金同歩64角43金31金
くらいでしょうか。駒損でも穴熊が薄くなっているので先手が悪くないです。まあ形勢互角くらい。
△ 63歩から
63同飛に64歩と連打しても同じようなことになるかもしれませんが、64同銀65歩に64銀
と取ることができます(先手の権利)。64同角86飛33金寄
これも形勢互角です。
△ 44歩は
44同銀同銀同金で66飛
ここでも66同飛しかなさそうで、66同角55歩43歩
43同金引71飛69飛36歩
くらいでしょうか。これは後手の銀をさばかせて攻め合っているために、後手の攻撃力が上がっているのです。互角に近いですが苦労する展開でしょう。
△ 69飛はひねった手で
67歩成に44歩33金寄45桂
と攻めようというわけですが、67と も大きいので好んで指すべきではないでしょう。形勢は難しいです。
☆ まとめ
穴熊には飛車交換を挑んでも悪い、というのは先入観でしかないです。この場合は飛車を打ち合っても負担になる駒が少ないですし、攻撃力があるので寄せ合いで勝てそうなのです。
(飛車交換しても自陣に打ち込まれることがないから有利というケースのほうが多いかもしれません。)
飛車交換しないで歩のテクニックを駆使しての攻防は良い勝負です。
実戦のように無理に後手の飛車を取りに行くと悪くなることがあります。飛車を取った後の攻撃力が足りませんでした。
飛車交換したときには玉の堅さで優劣が決まる、と思い込んだらいけません。(それも一つの要素ではありますが。)その後に飛車を打ち込まれて負担になる駒がないか、寄せ合いの速度はどうか、とその先のことを考えてみましょう。