詰め将棋などさぼっていて習慣ではなくなったのでしょうね。退化しています。困りました。次回は名南将棋大会で、レッスンは最終回です。
棋譜並べと復習で4局
形勢判断をして、大局観を作り、いろいろな手を検討する、という復習です。
指導将棋(平手で手加減をします)をしましたが、これで大丈夫かなあと私が不安です。まあ実戦で負けてやる気が出るかも。
棋譜をつけながら対局させて、今後は名南将棋大会の棋譜の反省会を月1回行う予定です。
Aくんのほうはぶっつけ本番ですが、対局しながら見てあげましょう。
20190204今日の一手
10月6日の名南将棋大会から、TさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
金と角桂香歩2の交換で、竜 と金を作り合っています。先手の駒得ですが、終盤なので評価は控えめにします。(ほかの要素で評価されます。)
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は34桂と持ち駒角角銀香で5枚。
後手の攻め駒は57と と持ち駒飛金銀で4枚。
総合すれば互角です。
何手で詰めろかを数えてみると、後手玉は15歩~14歩で詰めろの3手すき。もう少し早い順があるかもしれませんが。
先手玉は79飛~49飛成が詰めろで3手すきです。
先手番なので先手有利です。
☆ 大局観として
先手玉は薄いけれど、寄せ合いならば勝てそうです。2手すきで迫る(次に詰めろがかかる状態で攻める)ことができればよいわけです。
寄せ合い有利なので攻防の手やしっかりした受けが必要ではないのですが、まぎれのない寄せ方を考えましょう。駒を渡さないのが一番ですが、渡すにしてもまずい駒がありますね。
×か△ 実戦は22銀で
厳しく迫りました。でも詰めろではないです。22同金同桂成同玉と清算されたら先手玉が詰めろ(桂を渡した)、36香は攻防ですが88飛が詰めろ
というのは逆転されているかも。
22同金に42銀不成
が正しいです(後手玉が詰めろ)。
実戦では22銀を取らずに45銀と打たれました。
36香に34銀
34同香は35桂から詰まされます。21銀不成同金46角88飛28桂47と
46角は攻防ではありますが、後手玉は詰めろではなく、先手玉は詰めろが続きます。寄せ合い負けでした。
△ 13香と捨てると
13同桂ならばかなりの利かしです。(42銀不成で勝ち。)13同玉に15歩78飛14歩24玉25銀35玉
後手玉は詰まず、何か受けるのですが、どこかで王手飛車取りに角を打つ変化が潜んでいて、後手の飛車のうち場所が難しかったのです。この図から39角47と48歩・・・など進んだ時に45玉67角というのが出現して先手の勝ちかも、という感じです。
○ 「端玉には端歩」15歩が
わかりやすいはずです。14歩と取り込めば詰めろですから。寄せのセオリーで言えば、2手かけて後手玉に迫っています。
79飛14歩で簡単に見えるのですが、後手から38銀
という手があります。38同金29飛成28銀35桂
16玉24金に15香
これで後手玉が詰めろで勝ちです。
79飛に何か受けるほうが良さそうにも思うのですが、38角(銀香は温存したい)
89飛成14歩35桂
28玉27銀同角同桂成同玉38角
というのはほぼ同じ筋になります。(89桂が先手の持ち駒になるかどうかだが関係なし。)
× 攻防の46角は47と
催促されて、13香同桂同角成同玉35角24歩
後手玉は詰まないので駒を渡しすぎです。(46角~13香では大きな駒を使っているということ。)
△ 35角ならば47と が角取りにならないので
47と15歩という余裕ができます。
でも35角は必要ないかも。
後手からは35角に24金
と金を取られても34桂を外す手があるので長くなります。まだ先手の駒得なので構わないところですが。
○ 42銀不成と使うと
攻め駒が2枚増えます。(すでに5枚あったので必要ないところですが。)31金をねらった手でした。次に31銀不成で詰めろですね。
42同金左には41竜同金13香
挨拶してもらえば詰ますことができます。
22銀打と受けられると
ややこしくて千日手にも思えるのですが、31銀不成同金42銀41金打31銀不成同金42金
金銀の打ち替えです。後手は持ち駒に金が無くなって、41銀打には31金同銀52歩成
と攻めれば勝てるでしょう。まだ3手すきですが受ける駒はたくさんあり、今度こそ46角が攻防(41と~46角が詰めろ)になります。
後手としてはどこかで33銀
(あるいは33銀打として)31金34銀が詰めろになるのですが、36香
が先手の攻防手です。後手は歩切れというのが大きくて、例えば31銀同竜22銀には13銀
から(36香が働いていて)詰ますこともできます。13銀を打たずに34竜でも勝ちですが。
△ 42銀成としてしまうと33銀打
の時に甘いのです。31成銀34銀
31にあるのが銀ならば13香から後手玉が詰んでいました。
先手玉が詰めろなので、36香35桂同香同銀25桂
後手玉が詰めろなので何とか先手勝ちなのかという攻防があります。
×か△ 42銀打だと
確実ですが重い攻め方です。33銀打に同銀成同銀43銀
34銀を防いでおいて難しいですが、先手よしとも言えません。
○ 52歩成は
79飛に59歩の受けを用意しています。攻防の手だったとも言えますね。52同金ならば42銀不成
がよりわかりやすくなります。42同金上31竜33銀打22銀
というのがほぼ必至です。
後手が33銀打と粘ると
41と34銀36香41金
難しくなったようですが、42銀不成同金31角
という寄せがあります。
少し戻って41と を銀で取るほうが難しいです。53角
から44角成くらいで先手有利ではあります。
△か× 他には32銀をねらって54角
は厳しくはなく、ただ79飛38銀48銀に76角打
という攻防の受けができるかもしれません。よくわからないけれどマイナスでもないという感じです。
△ 38銀と受けても48銀
というのは得しているかどうか、よくわかりません。
☆ まとめ
寄せ合いの時には、どの順が一番早く詰めろをかけられるか、と探すのが良いでしょう。はっきり見えないときは寄せのセオリーで考えていけば間違いは少ないです。
後手玉を直接攻めるならば
13香は有力そうです。13同玉に15歩というのは1手分で後手玉に迫れます。
13香同玉15歩とするくらいならば、黙って15歩のほうが良いということも多いはずです。15歩~14歩は2手かかりますが、相手に香を渡さない(あまり関係なかったが)ですし、14歩と取り込んだ形がかなり受けにくいです。
46角~13香では大きな駒を使ってしまうので優先度が下がります。攻めが細くなり(攻め駒が減り)、相手に持ち駒を渡します。
31金を攻めるならば実戦の22銀も考えますが、取られた時のことを考えねばなりませんし、34桂を外された時も22銀のひもが切れます。
42銀不成のほうが遊び駒を使えるので優先して考える手でしょう。
42銀成~31成銀はそのあとの厳しさで劣ります。詰めろではないのです。
32銀を攻めるならば42銀成、だけど32成銀と取っても効果は小さいかも。
54角はそれより劣ります。