第1問

これで後手よしです。
A 68銀 B 45桂 C 68歩成
第2問

あわてず攻めます。
A 57桂成 B 28銀 C 28歩
第3問

先手玉を上に引っ張り出した意味は?
A 34歩 B 44馬 C 32飛
第4問

実戦ならば相当焦りそうです。
A 49銀 B 68銀 C 94銀
第5問

返し技が(どれも)ありそうです。
A 56歩 B 53同馬 C 15馬
20190220今日の一手
11月25日の名南将棋大会から、UさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
後手が馬を作っている分だけ駒得です。
玉の堅さは同等です。
先手の攻め駒は88飛は良いとして、72角は働きが悪く、66銀は桂を取ることで働きそう、2枚くらいとしておきます。
後手の攻め駒は86馬65桂で2枚です。
総合すれば互角か後手もちです。
☆ 大局観として
後手に馬を作られただけ損ですから、何か戦果を上げたいところです。飛車が向かい合って間に後手の馬があるのですから(ピンの状態)、先手のチャンスです。
66銀64銀の働きが同等だとして、89桂65桂の働きに差があります。左桂をさばきたいところです。
× まず86飛と切って
86同飛に97角が見えるかもしれません。(私はずっと気が付きませんでしたが。)89飛成64角29飛
17玉19飛成18銀打29竜右
25桂打~18竜左同銀26銀という詰めろで、28に埋める駒がないから必至です。この二枚飛車の攻めが厳しいのです。
× 実戦は65銀、桂を取りました。
後手としては87歩48飛65飛
とするのがわかりやすい応手でした。
実戦では65同銀77桂打
87歩48飛82飛63角成76銀
両取りを2枚とも逃げられては劣勢です。
77桂打ちではなく77桂と跳ねて
82飛に86飛
86同飛65桂89飛成39銀
こうなれば駒得を主張できました。(飛2枚の後手のほうがわかりやすいかもしれませんが。)
○ 97桂として
82飛83歩72飛86飛
あるいは97桂に84飛と逃げて85歩82飛86飛72飛
角馬を取り合うのは互角です。
先手としては82飛に馬を作る方を選ぶべきかも。(最初に後手が82飛と逃げているとこの図の85歩がありません。)64銀が不自由で、86馬の動きに制限がある分だけ先手が指しやすいです。
後手は97桂に87歩を打つ変化を選べます。
85桂88歩成と取り合って、61角成が良い手です。
飛打ちから43馬をねらい、42金引とかわせば35歩から攻められます。玉の囲いが同等なので、こういうわずかな差が大差になりやすいです。
△ 77桂もあって
87歩85桂は前にやった変化と同じで先手よし。77同桂成が普通の応手で、77同銀87馬89飛88歩79飛
先手は駒を取られないのですが、飛銀の働きが悪いので後手もちです。
○ 63角成は
72角を打った継続手で、64馬や74馬をねらっています。87歩48飛84飛85歩
馬では取れないので74馬と使えます。
87馬は
97桂83飛を利かせてから87飛
87同飛成64馬77桂成
飛と角銀の交換に成功しています。これで有利かと言えば結構難しくて、54歩同歩41角
というのが寄せの手筋ですが(42金引同馬同金31銀同玉23角成という攻め筋)、89竜32角成同銀31銀13玉
29飛が厳しいので39金打では後手玉を寄せている感じがしません。成桂を寄せられそうです。
77桂成を同銀
あっさり取ってしまい、77同竜41角79竜39桂
このほうがすっきりしています。(66銀が桂に替わって守りに使えた。)後手は銀を持ったので53銀か42銀と埋めて長い戦いですが、少し駒得です。
× 後は45歩くらいです。
87歩44歩42金引48飛
76馬63馬67馬
65銀同銀とするしかなく、駒損で97桂の働きがないので先手不利です。
☆ まとめ
左桂が使えていないので、どこかで77桂と使うのが理想です。それがうまくいかないのならば97桂として取られにくいようにしておきます。すぐに指すか、変化の中で指すかという違いがあっても、振り飛車党ならば自然に指が向かわないといけません。ここでは後手にだけ右桂を使われているのでなおさらです。
また88飛と85飛の働きの差は念頭に置くとして、86馬と72角の働きの差、66銀と64銀の働きの差が気になります。簡単に言えば、攻め駒となるべき飛角銀桂の働きの差です。玉の囲いが同じなので、これら攻め駒の働きが勝敗を分けます。
対等の交換にするか(さばき合い)、相手の攻め駒を取るか、遊ばせるか遊んでしまうか、そういう読みの力です。
読みが不得意ならばこういう戦型は避けたいのですが、やむを得ない場合は感触の悪い手を指さないことです。どれが良さそうな手で、どれが悪そうな手というのは棋譜を並べると身についてきます。
実戦の65銀はいかにも感触が悪く、その後の77桂打も跳ねる手から考えるべきです。
単に77桂はないか、だめなら97桂はどうか、63角成~64馬は気持ちが良さそうだ、という選び方です。