第1問
65歩同銀と捨てて、動き出します。
A 45歩 B 35歩 C 42角
第2問
中央をねらわれました。受けずにさばき合いを選びます。
A 33桂 B 48歩 C 24飛
第3問
後手玉が詰みか読んでみましょう。
A 62桂 B 85桂 C 69飛成
第4問
これで後手勝ちになるのです。
A 72金打 B 82銀 C 42角
20190222今日の一手
11月25日の名南将棋大会から、SさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
角桂歩3と銀香の交換です。歩切れが痛いので先手の明らかな駒損です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は54銀と持ち駒銀香で3枚。
後手の攻め駒は持ち駒角桂桂で3枚。
総合すれば互角です。
☆ 大局観として
後手の穴熊に対して強攻した問題図ですが、駒損が大きいか玉の堅さが大きいかという評価の重みは棋風によって変わるでしょう。
先手の攻め駒が4枚だったら、あるいは攻め駒3枚でも持ち歩があれば有利なのですが、駒を取る=攻め駒を増やす という手は見つかりません。
駒損で持久戦ではだめですから、攻めの継続を考えねばなりません。幸いなのは後手の持ち駒は守りに向かないので、すごくあわてて攻めなくてもよいということです。とはいえ55銀は取られそうですから、逃げるか取らせるか捨てるかという三択を最初に考えるところでしょう。
× 66銀と引くと46桂
駒損が広がり先手玉が薄くなるのでは望み薄です。逃げる場合ではないようです。
× 銀を捨てて48飛は
55歩45飛54銀
15飛とできない(15同角同香16桂)ので失敗です。
× 1歩手に入れて14歩というのが見えますね。15香は
1歩手に入るし、15同角ならば19香を打てます。うまくいったようですが16桂39玉を決められてから15角とされます。例えば62銀と攻めたとして36桂
詰めろがあるので敗勢です。
15角の時に17銀と受けるのでは
駒を損して受けていることになります。55歩16銀33角14歩12歩
桂を取り返しても継続の攻めが難しいです。
× 18香打ちならば
後手から16桂を食らわないのですが、22玉15香55歩13香成33玉
端を破っても後手玉に逃げ出されると捕まえ切れません。
× 実戦は14香で
21桂54銀同銀43銀
と攻めました。46桂の両取りがあり、勢いで54飛同金同銀成
そんなに悪く見えないかもしれません。でも38桂成同金65角
穴熊的な手段で強攻されて
食いつかれた図は敗勢です。
△ それ以外に端を攻める手は14銀で22玉
普通は小さい駒(香、あれば歩)を14に打つのです。だめなようでも香を持っているので43歩成同金44香同金同銀
ならば戦えそうです。14銀22玉の利かしが得かどうか。(利かしを入れないのは後で書きます。)
△ 実戦の順は14香21桂を利かせてから54銀でしたが、単に54銀と捨てると
54同銀に14歩を打つことができます。
22玉13歩成同玉43桂62角57香
55歩同香同銀同飛22玉
駒損はかなり解消されました。角銀交換くらいです。ここから51銀71角62銀打36桂
駒を取りに行くと後手からも王手飛車の筋で反撃があります。飛車の取り合いで進行して(36同歩46角37桂55角73銀成)、形勢互角くらいです。
あるいは45飛から
35桂同飛同歩45桂24銀53桂成同飛14歩
こんな進行かもしれません。これも互角くらいです。
△ 64銀と捨てると
64同銀に14歩22玉13歩成同玉43銀
46桂34銀成58桂成同金左33歩25桂
22玉43歩成34歩14桂31玉に33桂成(33香もある)13銀44歩
小駒だけですが上から押さえている形なので攻めは切れなさそうです。でも後手から55角が攻防になる(詰めろで43金同歩成33角上をねらう)ので後手が勝ちみたいなのですが、実戦的には先手が勝ってしまうのかもしれません。
○ 単に43銀だと
銀を捨てるというか取らせることになります。55歩34銀成46桂
14歩58桂成同金左25桂26香
急いで13歩成は46角から取られそうです。少しゆっくり上から攻めれば先手もちです。13歩成や43歩成が残っています。
○ 43香は露骨ですが
後手は合駒を打つと51角の利きが止まってしまいます。31金に42銀同金同香成同角43金
かなり筋の悪い攻め方ですが、後手は受けにくいです。反撃を考えるしかなく、24角53金57桂39金69桂成
63金同飛54銀62飛63銀成
飛を成るか取り合いにできる(飛車をさばいた)のが大きくて、寄せ合いは先手有利です。
× 前に少し書きましたが、43歩成と捨てて
43同金44香同金同銀
というやり取りは少し駒得で、取られそうな銀を逃げています。66角43銀不成57桂
後手にも反撃があり、57同飛同角成32銀打16桂
16同香17香同桂16歩19香14香
後手から詰めろが続いて、先手の寄せ合い負けです。
☆ まとめ
銀を逃げるか取らせるか捨てる(刺し違える)かという選択では、取らせるのが良かったようです。相手に駒を取らせている間に手を稼ぐことができました。おとり作戦ですね。43銀55歩34銀成ならば1歩手に入れて43歩成が残ります。
寄せのセオリーで4筋を攻めようと思えば、43歩成(同金44香、書きませんでしたが43同金44銀打は少し損です)、43香、43銀の順番で考えていくものなのですが、この場合は44歩は貴重な攻めの拠点です。どこかで43歩成とする手を含みにしないと、相手に安心されてしまうのです。
43香でも手が続くとは思えませんでしたが、急いで攻めると5筋の銀飛を使えました。