名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋問題集 20190212

2019-02-12 | 大山将棋研究
後手番大山先生の手を考えます。

第1問


平凡な手ですが、これでリードできます。
A 54銀 B 64金 C 12香

第2問


加藤先生は垂れ歩に期待したのですが。
A 32同飛 B 35歩 C 24角

第3問


気持ちの良い手があります。
A 84桂 B 75歩 C 56桂

第4問


こういう手で勝つのですね。
A 35歩 B 34香 C 26金
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大山将棋研究(1159);向い飛車に急戦(加藤一二三)

2019-02-12 | 大山将棋研究
今日の棋譜20190212
昭和39年9月、加藤一二三先生と第12回王座戦決勝三番勝負第1局です。

大山先生の向い飛車で

加藤先生は急戦なのですが、52金左としてもらえないと45歩から攻められません。ならば得意の棒銀ではないかと思うところですが

66銀から中央の歩を交換します。これをねらうならば66銀を省略すべきではないかと思うのですが。

銀は追い返されて、角で交換することになりました。2手損です。

大山先生は手得なので中央から反撃の構えです。

位取りは許しません。

加藤先生は3筋を攻めて

飛車を使うのですが

角を使えないので攻め切れません。

右桂を使えれば何とかなるかというところですが

垂れ歩に24角で返され

仕方なく跳ねた25桂が負担です。

25桂は取られ、と金を作りましたが

飛車を成り込まれて

84桂は痛いです。

上に角を上がると85桂の標的になります。

金を取られ

24金から飛車を追われ

38飛39香を生かせず

ここで中押し負けになりました。

加藤先生の作戦負けなのですが、なぜ棒銀を使わなかったのかというのが謎です。大山先生の抑え込み勝ちでした。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1964/09/04
手合割:平手  
先手:加藤一二三8段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 2五歩(26)
6 3三角(22)
7 4八銀(39)
8 3二銀(31)
9 5六歩(57)
10 4三銀(32)
11 6八玉(59)
12 2二飛(82)
13 7八玉(68)
14 6二玉(51)
15 5八金(49)
16 7二玉(62)
17 3六歩(37)
18 8二玉(72)
19 6八銀(79)
20 7二銀(71)
21 5七銀(68)
22 5四歩(53)
23 9六歩(97)
24 9四歩(93)
25 6八金(69)
26 6四歩(63)
27 4六歩(47)
28 7四歩(73)
29 6六銀(57)
30 7三桂(81)
31 4七銀(48)
32 5二金(41)
33 5五歩(56)
34 6五歩(64)
35 5七銀(66)
36 5五歩(54)
37 同 角(88)
38 6三金(52)
39 8八角(55)
40 5二飛(22)
41 5六銀(47)
42 6四金(63)
43 5五歩打
44 5四歩打
45 同 歩(55)
46 同 銀(43)
47 2四歩(25)
48 同 歩(23)
49 3五歩(36)
50 5五歩打
51 4七銀(56)
52 3五歩(34)
53 3四歩打
54 5一角(33)
55 3八飛(28)
56 6三銀(72)
57 3五飛(38)
58 7二金(61)
59 3六飛(35)
60 2五歩(24)
61 3三歩成(34)
62 同 角(51)
63 3七桂(29)
64 2二飛(52)
65 3二歩打
66 2四角(33)
67 2五桂(37)
68 3五歩打
69 3九飛(36)
70 5一角(24)
71 3五飛(39)
72 3四歩打
73 同 飛(35)
74 2五飛(22)
75 3一歩成(32)
76 4三銀(54)
77 3六飛(34)
78 3五歩打
79 3八飛(36)
80 2九飛成(25)
81 2一と(31)
82 8四桂打
83 3五飛(38)
84 4二角(51)
85 1一と(21)
86 7六桂(84)
87 7九角(88)
88 1九龍(29)
89 2五飛(35)
90 6八桂成(76)
91 同 銀(57)
92 2四金打
93 2七飛(25)
94 1八龍(19)
95 3七飛(27)
96 2五金(24)
97 3八飛(37)
98 2九龍(18)
99 3九香打
100 3五歩打
101 9七角(79)
102 7五歩(74)
103 投了
まで102手で後手の勝ち
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20190212今日の一手(その829);堂々と受ける

2019-02-12 | 今日の一手

20190212今日の一手

10月6日の名南将棋大会から、OさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
銀と金歩の交換で後手に持ち歩がないので先手の駒得です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は66飛と持ち駒金で2枚。
後手の攻め駒は34飛13角と持ち駒銀で3枚。

総合すれば先手やや有利です。

☆ 大局観として
先手の劣っているのは攻め駒の数だけですから攻めていくだけというところなのですが、後手に先攻されました。受けるべきでしょうか、攻めあうべきでしょうか。
受けるならば駒得を維持できそうです。
攻めるならば駒得は消え、玉の堅さが生かせるかどうかということになります。


△か○ 実戦は74歩で

角筋を通して攻める手でした。74同飛に53角成

が疑問手です。52銀と当てられて、42馬78飛成33馬46歩

馬の動きで1手損しているのです。この46歩を同飛と取ったのも失敗で、46同角同金48歩39金79飛

玉の堅さが逆転し、先に攻められています。39飛成同玉49歩成という攻め筋を受けにくいので敗勢です。

途中説明したように2手おかしい手がありました。53角成ではなく42角成、46同飛ではなく48金引を選ぶとこの図です。

これならば有利を保てました。

あるいは74歩同飛に75金

飛車成りを拒否して34飛64歩と戦うのもありそうですが、これは互角くらいです。


△か× 95歩と攻めると

95同歩93歩同香

これくらいの利かしで74歩ならば悪くはないです。だけど94歩同香95香同香同角と攻めると46歩

どう応じでも後手の44香が好打になりそうです。


△ 62歩の利かしも

有効です。後手は62同金か52金か。52金のほうは74歩同飛の時に角を成りにくくさせています。


△ 攻め駒を増やす意味で77桂というのは

何か待っているのならば一番有効な手でしょう。46歩同金45歩47金46銀

金を打って受ければ千日手かもしれません。ちょっともったいないです。


○ 45同歩と受けると

後手は歩切れのままです。45同桂46歩

では継続の攻めはなく

54銀44金

飛か銀か桂を取って駒得が拡大します。怖い手ですが66飛の横利きもあるので大丈夫でしょう。

35銀36歩

これも大丈夫。
後手からたいした手はなさそうです。


△か○ 36金打と受けると

46歩同金寄52銀55金

こんなところでしょうか。先手が悪くはないです。


△ 他の受けとしては36金とかわしてみると

46歩同金45歩47金46銀

1手パス(77桂など指せたはず)ですが千日手になりそう。


☆ まとめ
棋風によるのでしょうが、形勢が良い時に攻められた場合は、しばらく受けて反撃するほうがよいのだと思います。駒得になり、反撃力が増します。
この時に、十分に受けが利くか、強い反撃を用意してあるか、どちらかが必要です。(それが形勢が良いということなのですが。)

ここでは後手玉が薄いので攻め合いでも良いです。(角を成って33桂を取れて)駒得になるのですが、後手玉を固めさせてしまうので、寄せ合い負けにならないかの確認が必要です。


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