第1問
どこから仕掛けますか?
A 35歩 B 45歩 C 55歩
第2問
切れないように攻めます。
A 24歩 B 33歩 C 46銀
第3問
力をためます。
A 86桂 B 56桂 C 42歩
第4問
これで寄っている(はずでした)。
A 43桂成 B 53金 C 75銀
20190224今日の一手
11月25日の名南将棋大会から、KさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
銀得で馬を作っていますから先手の駒得です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。ただ上から(斜め上から)攻められたので薄さを感じます。同程度と見た方が良いのかも。
先手の攻め駒は37馬と持ち駒飛桂で3枚。
後手の攻め駒は持ち駒飛角金桂で4枚。十分です。
総合すれば先手有利です。
☆ 大局観として
先手が怪しいのは玉の堅さで、こびんを攻められて嫌な感じです。受けるべきか攻めるべきか。
駒得なので受けていても構いません。後手の攻め駒が多いので、食いつかれないように気をつけます。
攻めるには駒が足りないようですが、金銀2枚の穴熊は薄いので手段があります。
どちらを選びますか?
△ 受ける方から見てみます。75同歩が自然です。
でも角の王手がいつ来るかわかりません。玉が薄くなったと見れば自然な手ではないわけです。64桂68桂54角88玉86飛
87飛同飛成同銀86金同銀87飛
こうなるとまずいです。
64桂の時に55馬と使って
馬の利きで受ける方が良いです。76金88玉77歩同銀87飛78玉85飛成88歩
これくらいで悪くはないです。
× 77銀と守ると
76歩の時にどう応じるかが難しいです。76同銀64桂65銀75金
では危ないし
86銀65角
も危ないです。
66銀74桂75銀77金
というのを受けきるしかないですが、少し不安です。
○ 66歩とすると
柔らかい感じです。67金を見て、65角を消してもいます。76歩に75歩
75桂を避けていれば十分でしょう。(こういうところ75桂を打つのは攻防のようでも64桂と受けられて少し忙しくなります。)
× 攻めるとしたら実戦の84歩から考えますが
寄せのセオリーの一つ、小さい駒から使うです。64桂83歩成同銀31飛82金11飛成86歩
88玉87金同銀同歩成同玉86歩
先手玉が薄くなりました。86同玉88飛で敗勢です。
86同玉ではなく78玉87角79玉88銀68玉76桂57玉
怪しく後手に駒を使わせて、入玉を目指せばまだ勝ち筋はあったのですが、こういう順を考えるのは難しいです。
○ 次に小さい駒は桂で、74桂
空間があいたのでぴったりとした感じです。後手は駒損なので普通の受けではだめでしょう。64桂は攻防で、82桂成同金
飛銀の攻め駒だけでは足りません。強く64馬同歩74桂とお代わりすると72金打
位の受けです。82桂成同金71銀72金62金
(あるいは61飛か)後手は27角から粘れるとはいえ、先手玉が安全なので攻め切れるでしょう。
途中82桂成と清算せずに42飛
と打っておくのも良い手です。このほうが受けにくいのかも。
○ 82馬と切っても
ほとんど同じ局面になります。82同金74桂72金打82桂成同金71銀72金62金
というのは後手の歩が63か64かという違いだけです。このほうが27角の粘りがありません。
もちろん82桂成とせずに42飛
でもよいです。
○か△ 31飛とか一段目に打つのが普通の攻めで
71飛成をねらっています。64桂74桂76歩(75桂ねらい)75歩65金
75の地点をねらう攻防です。この辺で82桂成同金71銀72金61竜73飛62銀成
と攻めれば先手有利ですが、ちょっと複雑な手順です。
64桂に11飛成でも悪くはありませんが、74金
と攻防に打たれているとちょっと難しいです。
× 52飛など2段目だと
64桂74桂73銀75歩76金88玉75金
74桂を打ったのが良くないのですが、攻められないならば飛車を打った意味が薄いです。
× 74飛は変わった位置ですが
攻防に見えます。64金と打たれると71飛成同銀74金
飛車を切っても良いのですが、攻めは細くなります。73桂打75歩(64金~74歩ねらい)65角
これは後手もちです。
△ 43銀成はのんびりしていますが
4枚目の攻め駒にしようというわけです。76歩75歩64桂53成銀
まで使えればまずまずです。
☆ まとめ
天守閣美濃は手つかずだと堅いというか遠いです。横から攻めると88玉型よりもかなり遠く感じるのは、下の方から攻めることになるからでしょう。本局のような対穴熊でも有効なのですが、桂を攻めに使えないので88玉型や銀冠に比べて採用率は下がります。
さて75歩と突かれたところが問題図ですが、上から攻められるのは嫌な感じです。でもこの瞬間はまだ堅いので馬や飛を切ったり桂を渡したりしても大丈夫です。一気に後手玉に迫ることができました。74桂あるいは82馬から強襲して十分でした。
寄せのセオリーでは実戦の84歩を優先して考えるわけですが、85歩は大事な守りの駒でした。
ゆっくり指すならば66歩から守りを固める手、43銀成から攻め駒を増やす手が良さそうです。
元の形勢が良いので51飛~11飛成でも構いませんが、緩手になる可能性もあります。