第1問
少し苦しいので粘ります。
A 44歩 B 55歩 C 65歩
第2問
7,8筋の守り方は?
A 75歩 B 85歩 C 86歩
第3問
チャンスが来ました。
A 54歩 B 33歩成 C 73同銀成
第4問
きれいに寄せたいです。
A 74角 B 53銀打 C 53銀成
20190206今日の一手
10月6日の名南将棋大会から、OさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
飛角香歩と金銀桂の交換、馬を作られています。持ち歩があるので歩を数えませんが、先手の駒損です。
玉の堅さは先手玉が堅いというか後手玉が薄すぎますね。
先手の攻め駒は85桂と持ち駒金銀桂で4枚。
後手の攻め駒は持ち駒飛香で2枚。
総合すれば先手有利です。
☆ 大局観として
先手は駒損ですが、玉の堅さ、攻め駒の数で上回っています。すぐに駒損を解消する見込みはないので、攻めれば良いだけですね。攻めが切れてしまうあるいは手数がかかるようだと形勢が悪化します。
懸念するのは大駒がないことです。攻め駒の枚数は4枚あっても足が遅いのです。後手玉に逃げ出されると取り残された攻め駒は攻め駒ではなくなってしまいます。
それを考慮して攻めていきます。何度も出てきますが、寄せのセオリーで考えていけばよいはずです。
△ 後手玉に直接迫る手として、実戦の74桂から考えます。取れば73銀ですから72玉
55歩同銀同銀同飛62銀同金同桂成同玉
後手の守備駒が減りましたが、後手玉を6筋まで逃げさせてしまいました。43銀くらいから挟撃にすればまだ戦えるのかもしれませんが、71銀63玉62金53玉73桂成
こうなると71銀を攻め駒だとは言いにくいです。後手玉は3筋まで逃げ出して捕まえられず、寄せ合い負けになってしまいました。
さて74桂72玉には55歩ではなく82銀
で詰めろをかけるくらいのほうが良いです。後手は駒を打って受ける手がなく、63玉73銀成53玉55歩43銀63金
飛車を取って攻めるのでまあまあですが、スマートな感じはしません。
△か× 93香を攻めるならば93桂成同歩
王手でもあるわけですが、攻めの拠点が消えた感じです。99香98香同香同馬というのは少し得だとしても、この後の攻め方が難しいです。
△ 94歩同香86桂
というのは元の93香を攻めつつ王手を含みにした厳しい寄せ方です。実は94桂以外に73桂成同玉74銀という寄せも見ています。後手にいろいろな受け方がある(84歩、71香、84歩、72玉)のですが、96馬ならば(73桂成同玉74銀を同馬と取れる)94桂72玉86金97馬75香
63玉73桂成53玉55歩43銀54銀
と攻めて飛車を取る(64同銀同歩同玉63銀)ことができそうなので、攻めはつながります。
△ 75歩は
74歩をねらうのですが、75同馬があります。86銀84馬75金
悪くはないけれど、後手の馬を相手にしているというのは気になります。
△ 75桂は
83の地点をねらっているというよりは、63の地点をねらっています。2手かけて52飛を攻めているような手です。62金には55歩
が受けにくそうです。
後手は96馬でしょうか。
これでも63の地点の守りに役立ちます。86金97馬55歩
金を使ったので心細いですが、後手玉を5筋方面に逃げ出されることはなさそうなので、上部脱出を防いではいます。
後手が馬を逃げる余裕がないとすれば85馬と切って
85同金99飛59金36歩同歩24桂
というような寄せ合いです。25銀から受けに回るか、36同歩のところで攻め合うか、先手有利ではあります。
× 53歩は52飛を攻めていますが53同飛
とされて73の地点を受けられている感じです。歩切れでもあり、この利かしは失敗でしょう。
○ 55歩と打つと
かなり後手玉から離れている銀ですが、後手は手を抜けません。55同銀には63金
が厳しいです。
43銀でも63金
(後手としては銀がぶつかっていないのでこちらのほうが受けやすい)71香にすぐに飛車を取らないで54歩同飛93桂成
から55香で飛車を仕留めます。
55歩に63銀ならば75桂74銀63金
ちょっと重いのですが、85銀に52金同金32飛
42飛同飛成同金62飛72飛91銀
71玉に72飛成同玉82飛~42飛成で寄りです。最後の91銀では72同飛成同玉63銀でも寄りそうです。攻め駒が1枚減ってもなんとかなりました。
△か○ 66桂は歩よりも大きな駒なので
やや劣ります。63銀に54歩
が結構うるさいのでこれでもよさそうです。
× 55銀は
盤上の駒(攻め駒に数えていなかった)の活用です。後手としては逃げると損なので55同銀に63金
と攻めることはできるのですが、駒損がひどくなるので指しにくい感じです。
× 55銀打だと63銀
引かれた時に攻めにくいです。
☆ まとめ
小駒だけで攻めねばならないときは、(有効に見えても)王手をかけないほうが良い場合が多いです。相手玉に逃げられてひどい手になりやすいのです。
74桂72玉はちょっと嫌な感じがします。
93桂成同歩は味消し。
75歩~74歩ならば良い感触ですが、ここでは馬で取られます。
94歩同香86桂~94桂は駒を取れるけれど後手玉を逃がしている感じです。しかし73桂成同玉74銀で上から押さえつけるのは感触が良いです。
後手玉を直接、あるいはその近辺を攻めても面白くないという場合は、後手玉のまわりの守備駒を攻めます。
75桂~63銀は案外に有力です。
55歩はどこかで打ちたいのですが、問題図ですぐに打つのが良いようです。
小さい駒から考えればよく、66桂、55銀、55銀打を考えるのは後回しです。
相手玉が堅い時に玉の近くの攻め駒を攻めるというのはよく出てくるのですが、相手玉が裸に近くて自分は小駒だけで攻めるという場合(守備力攻撃力ともに低い)場合も、相手玉の近くの駒を攻めるほうが良いようですね。