今日の棋譜20190215
昭和39年9月、広津久雄先生と東京新聞杯です。
広津先生は矢倉を目指し
大山先生は陽動向い飛車にしました。これには57銀～68玉から玉頭位取りが良いのだと思いますが
広津先生は普通の相矢倉のように指して
急戦矢倉のような陣形です。
銀を引き金を寄って攻めをねらうのですが、ならば最初から78金ではなく68金のほうが良いのではないかと思ってしまいます。
このタイミングで24歩と突きだすのは、桂をもって75桂を打ちたいということなのでしょう。
25桂同歩21飛ならばこれからですが、大山先生は45桂の跳ね違えで
桂香と銀の二枚換え、馬を作られたら大損です。
37銀を打って45銀を使い
攻めてしまえば悪くないと見ていたのでしょうか？
でも49飛と返されて、43飛成は受けにくいのです。53金は33銀23飛32銀不成で受かりません。
飛車を成られて金を打つのでは苦しいです。
広津先生は攻め駒が豊富なので、手筋で寄せていけそうです。ただ44馬の前に予定の75桂を打っておくほうが良かったのです。
53金寄に25歩。こんな歩が利くのならば優勢にも思えるのですが
馬飛を取り合って14角がありました。広津先生のうっかりでしょうね。（私も気が付きませんが。）
金の取り合いではあるのですが、先手玉が薄くなったのが痛くて逆転しています。桂を取られているのでここでは角金と飛香の交換で駒損ですし。
広津先生は少し慌てて53香の田楽刺しですが、62角で返されて
金を打たれては52香成しかありません。
14馬44角の利きが強くて劣勢です。
それでも銀を打って粘りそうなものですが、桂を跳ねるのでは守りが薄く
後から金を埋めても65香があり
99香を取られては、銀を打っても逃げてもらえるわけもなく
簡単に寄せられてしまいました。
広津先生がうまく指していて、寄せの段階で間違えました。玉が薄いとダメージが大きく返ってきます。
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# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時：1964/09/25
手合割：平手
先手：広津久雄8段
後手：大山名人
手数----指手--
1 ７六歩(77)
2 ８四歩(83)
3 ７八銀(79)
4 ３四歩(33)
5 ７七銀(78)
6 ４二銀(31)
7 ２六歩(27)
8 ５四歩(53)
9 ４八銀(39)
10 ５三銀(42)
11 ２五歩(26)
12 ３三角(22)
13 ５六歩(57)
14 ２二飛(82)
15 ７八金(69)
16 ７二銀(71)
17 ６九玉(59)
18 ６二玉(51)
19 ３六歩(37)
20 ７一玉(62)
21 ３七銀(48)
22 ８二玉(71)
23 ４六銀(37)
24 ４四銀(53)
25 ６六銀(77)
26 ２四歩(23)
27 同 歩(25)
28 同 飛(22)
29 ２五歩打
30 ２二飛(24)
31 １六歩(17)
32 ５二金(41)
33 ３七桂(29)
34 ５一角(33)
35 ５七銀(66)
36 ３三桂(21)
37 ６八金(78)
38 ６四歩(63)
39 ７八玉(69)
40 ６三金(52)
41 ２四歩(25)
42 ２五歩打
43 同 桂(37)
44 ２四飛(22)
45 ２六歩打
46 ４五桂(33)
47 同 銀(46)
48 同 銀(44)
49 １一角成(88)
50 ３七銀打
51 ２九飛(28)
52 ３六銀(45)
53 ５八金(49)
54 ３八銀(37)
55 ７九飛(29)
56 ４七銀(38)
57 ４九飛(79)
58 ５八銀成(47)
59 同 金(68)
60 ２五銀(36)
61 ４三飛成(49)
62 ５二金打
63 ４一龍(43)
64 ２六銀(25)
65 ４四馬(11)
66 ５三金(63)
67 ２五歩打
68 ４四金(53)
69 ２四歩(25)
70 １四角打
71 ４四龍(41)
72 ５八角成(14)
73 ６八金打
74 １四馬(58)
75 ５三香打
76 ６二角(51)
77 ４五桂打
78 ４六歩打
79 同 銀(57)
80 ４三金打
81 ５二香成(53)
82 ４四角(62)
83 ６一成香(52)
84 同 銀(72)
85 ６六歩(67)
86 同 角(44)
87 ７七桂(89)
88 ２八飛打
89 ６七金打
90 ６五香打
91 同 桂(77)
92 ９九角成(66)
93 ８八銀打
94 ６六桂打
95 ７七玉(78)
96 ８八馬(99)
97 同 玉(77)
98 ６九馬(14)
99 投了
まで98手で後手の勝ち
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