名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋問題集 20190202

2019-02-02 | 大山将棋研究
先手番大山先生の手を考えます。

第1問


桂香の使い道を考えましょう。
A 76桂 B 64桂 C 69香

第2問


どの駒を打ちますか?
A 39金打 B 39飛 C 39香

第3問


寄せ方は?
A 21飛 B 23銀成 C 83飛
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大山将棋研究(1149);向い飛車に急戦(関根茂)

2019-02-02 | 大山将棋研究
今日の棋譜20190202
昭和39年7月、関根茂先生と第4期棋聖戦第4局です。

大山先生の向い飛車です。

関根先生は右桂を跳ねて急戦をねらいます。

大山先生は注意深く受けました。後手三間飛車に対する急戦を思えば、先手が2手得(33角の意味はないので3手得)なので47金でも構わないのですが。

関根先生は7筋を突き捨てて

1筋で1歩手に入れて76歩です。

大山先生は角香交換でも と金を作り

桂を取れば二枚換えです。角と桂香で使い道があるほうが有利になります。

玉が安定している分だけ大山先生のほうが有利か。角を追い65歩を取り

76桂を打ち

6筋を押さえこんで

桂を殺しました。

関根先生は78角で反撃です。

73歩成を同飛では苦しいのでしょうか。先に飛車を取ったら

思わぬ駒の取り合いになり

攻めることができたのはありがたいのですが

攻め駒2枚だけなので攻めの手が止まります。

89桂を取り、両ねらいの角を打って

銀を取りました。駒を渡したので後手玉も危ないです。大山先生は12銀から

23銀成同玉21飛

32玉に24飛成。後手玉はまだ詰みません。先手玉は

29銀も詰めろではないです。大山先生は34竜で王手。33銀か42玉ならば詰まないのですが

桂合だったので詰みました。

端で1歩手に入れて攻める急戦定跡はいくつかあるのですが、対先手三間飛車の3歩突き捨て作戦のような9筋の香を捨てて角を取るのでも有利と言えるかどうか。玉側の香を捨てるのではさらに難しいです。本譜は桂香と角の二枚換えの部分は難しい取引ですが、守りの桂香を取られているので居飛車が苦しいのでしょう。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1964/07/01
手合割:平手  
先手:大山棋聖
後手:関根茂7段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 5四歩(53)
7 8八飛(28)
8 3四歩(33)
9 6八銀(79)
10 6二銀(71)
11 4八玉(59)
12 6四歩(63)
13 3八玉(48)
14 4二玉(51)
15 6六歩(67)
16 3二玉(42)
17 2八玉(38)
18 5二金(61)
19 3八銀(39)
20 1四歩(13)
21 1六歩(17)
22 7四歩(73)
23 5八金(69)
24 4二銀(31)
25 9六歩(97)
26 9四歩(93)
27 4六歩(47)
28 7三桂(81)
29 3六歩(37)
30 3三角(22)
31 4七銀(38)
32 8四飛(82)
33 3八金(49)
34 6三銀(62)
35 2六歩(27)
36 4四角(33)
37 2七玉(28)
38 7五歩(74)
39 同 歩(76)
40 1五歩(14)
41 同 歩(16)
42 同 香(11)
43 同 香(19)
44 7六歩打
45 1三歩打
46 7七歩成(76)
47 同 銀(68)
48 3三銀(42)
49 1二歩成(13)
50 2四銀(33)
51 1六歩打
52 6五歩(64)
53 2一と(12)
54 同 玉(32)
55 4五歩(46)
56 5三角(44)
57 6五歩(66)
58 4四歩(43)
59 同 歩(45)
60 4五歩打
61 7六桂打
62 8三飛(84)
63 6四歩(65)
64 7二銀(63)
65 6八飛(88)
66 4四角(53)
67 7四歩(75)
68 6七歩打
69 同 飛(68)
70 7八角打
71 7三歩成(74)
72 6七角成(78)
73 8三と(73)
74 5八馬(67)
75 同 銀(47)
76 5九飛打
77 4九角打
78 6七金打
79 同 銀(58)
80 4九飛成(59)
81 3九香打
82 8九龍(49)
83 7二と(83)
84 5九角打
85 3七桂(29)
86 7七角成(59)
87 1二銀打
88 3二玉(21)
89 2三銀成(12)
90 同 玉(32)
91 2一飛打
92 3二玉(23)
93 2四飛成(21)
94 2九銀打
95 3四龍(24)
96 3三桂打
97 2三銀打
98 4二玉(32)
99 4三歩打
100 投了
まで99手で先手の勝ち
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4月の予定

2019-02-02 | 名将会
4月の予定が決まりました。


第194回は
壱2月16日(土) R1750以上
弐2月11日(月祝日)R1750点以下


第195回は
壱3月30日(土) R1750以上
弐3月9日(土)R1750点以下


第196回は
壱4月7日(日) R1750以上
弐4月20日(土)R1750点以下




ご参加お待ちしております。
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20190202今日の一手(その824);詰ましやすい形

2019-02-02 | 今日の一手

20190202今日の一手

10月6日の名南将棋大会から、UさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
銀桂(歩)と角金の交換で馬を作っています。先手の駒得です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は75馬と持ち駒飛角で3枚。
後手の攻め駒は29飛と持ち駒金銀銀桂で5枚。

終盤では駒の損得の評価が下がるので先手もちくらい。有利まではいきません。

何手で詰めろになるか数えてみると
後手玉は71飛で詰めろ、現状は2手すきです。
先手玉は76歩は詰めろにならず、65桂は詰めろですが取られそう。現実的には3手すき以上です。
ということは先手有利です。

☆ 大局観として
後手玉はすぐに詰めろがかかるのですが、持ち駒に金銀が多いので詰めろは途切れそうです。先手玉には詰めろはかかりにくいけれど、59銀や69金で守りの金銀を取られそうです。見た目ほど有利ではないのかなあという感じがします。
駒得なので受けきって勝てるかと言えば、それも難しいのです。
基本は寄せ合いの順を考えます。それが危ない時はちょっと工夫することを考えます。

△ 71飛が当然の手で

後手玉は詰めろです。しかし馬筋を止められると詰まないのが難点です。64銀66馬69金77玉79金49歩

受けに回らないとなりません。76歩68玉78金同玉19飛成31歩成22金

こんなところでしょうか。先手が悪くはないですが難しいです。


△ 41飛だと

64銀66馬69金の時に57玉

右に逃げられるかもしれません。飛車が4筋を守っています。59飛成46玉55銀打

馬を取られますが、55同歩同銀37玉36歩26玉66銀

ずいぶん追いかけられましたが、まだ先手玉は捕まりません。やってみれば難しいけれど、かなり不安な順です。


△ 31馬も詰めろ(21馬同玉41飛から)ですが22銀打

の時にどうするか。43角は詰めろでも、31銀同歩成59角

角を渡すと先手玉が詰んでしまいます。
なので22銀打の図から49歩とか77玉とかを考えることになるのですが。


△か× 14歩19飛成

では損な取引でしょう。14歩に同歩でどうするかというのもよくわかりません。


○ 31歩成はぬるいようでも

69金77玉79金21と78金同玉

金をもらったので後手玉は詰めろです。32金71飛31歩同馬

31同金同飛成というのは怖いですが先手玉に詰みはありません。踏み込んでしまえば先手が勝てそうです。


△ 18角は変わった手ですが

25飛成でも54角75竜31歩成

この詰めろが案外に受けにくいです。22金には21と同金14歩同歩13歩と攻める感じです。

75馬を取られても竜の位置が変わるので先手玉は少し安全です。


○ 49歩と受けると

47歩成同金49竜48金59銀77玉48銀成

竜を近づけてもあまり受けの効果はないです。(69金は避けたけれど、59銀から金を取られた。)ただし先手玉が逃げ出せた(金を捨てて1手稼いだ)という図です。

47歩成の時に31歩成と攻めるのが(71飛や31馬より)良くて

これは4筋に金歩の壁を作ったということなのです。48と21と49竜32飛

後手玉はまだ詰みませんが、詰めろは簡単に続くでしょう。

49歩に25飛成と使われるかもしれません。

66馬75銀の時に33馬

33同桂に31歩成が詰めろなので先手の勝ちです。49歩が働いています。
(75銀ではなく22銀打71飛ならばもう少し長いです。)


△か○ 77玉の早逃げが実戦の選択で

69金や59銀を避けています。64桂に49歩

というのが受け過ぎの敗着で、31歩成から寄せ合えば先手有望でした。25飛成に55歩同竜66馬76歩

88玉66竜同歩77銀同桂同歩成同金76歩

後手玉に詰み筋が全くないので、強襲されて敗勢です。

後手としては64桂ではぬるかった(31歩成で負ける)ので64銀

馬取りのほうが良いでしょう。これが77玉に響いてしまうというのが早逃げの効果を小さくしているのですが、66馬22銀打(33馬を防いだ)71飛

31歩成からの寄せで先手が指しやすいと思います。

ならば25飛成

でどうか。31馬が詰めろ(21馬同玉41飛から)になり、今度は角を渡しやすいのです(22銀打には43角で詰めろ)。22金71飛65桂88玉77歩

この攻めを余してしまえば良いのですが、実戦的には間違えやすいかも。後手玉が堅いので、飛車を成り返って受ける方針が間違いないです。駒得を生かします。


☆ まとめ
寄せ合いを中心に考えるのですが、先手の攻め駒が3枚しかないというのが難しいところです。
71飛や41飛で詰めろですが、馬の筋を止められると難しいです。この時に後手玉が詰みにくい形だというのが難点です。
31馬も詰めろですが、22銀打とされて角を渡せません。
手数はかかるのですが、31歩成~21と~32飛から詰めろをかける3手すきのほうが確実でした。

テクニックとしては、49歩で壁を作る、77玉の早逃げ、の2手で手を稼いでから、
31歩成を間に合わせる、あるいは31馬から角を渡しても寄せてしまう。
というのがありました。

互いに受ける手段がある寄せ合いというのはより複雑ではあるのですが、攻め方としては相手玉が詰みやすい形で迫るほうが良いです。
実戦のように受け過ぎると、相手玉が手つかずのままで寄せ合いにならないということがあります。



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