第1問
気持ちよく攻めました。
A 53銀 B 45歩 C 55銀
第2問
技をかける好機です。
A 53歩成 B 53銀 C 85飛
第3問
受け方は?
A 39玉 B 49桂 C 47歩
第4問
強い受けでした。
A 58歩 B 55歩 C 55金
20190210今日の一手
10月6日の名南将棋大会から、SさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
飛銀(歩)と角桂香の交換で馬と金VS竜の作り合いです。先手が少し駒得です。終盤なので重要度は下がるのですが。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は11馬66角と持ち駒桂桂香で5枚。
後手の攻め駒は89竜と持ち駒飛銀で3枚。
総合すれば先手有利です。
☆ 大局観として
先手が劣っているのは玉の堅さだけです。駒得ですから玉を固めておいても構いません。
攻め駒が多いので後手玉の寄せを考えるのも良いです。先手玉も安泰ではないので寄せ合いになります。寄せのセオリーで考えていきましょう。
△ 攻める方から見てみます。33香、24桂、44桂、21馬など王手では早すぎるので36香
後手玉を2手かけて攻めます。後手の反撃は57歩で、34香33歩
では失敗です。
仕方ないので57歩には同角。後手は22銀
と打って99香を取るくらいですが、12馬99竜26桂33香14桂
と進めばまあまあ。
36香だけでは決め手にならないのであまり良い手ではないようです。36香~26桂とあわせて一人前のような感じです。
△か○ 25桂は
33香のねらいです。(44銀には46香があるので25桂のほうが45桂よりも良い。)22銀には同角成同金46桂45角36銀
34桂を実現できれば先手有利か優勢です。
後手が57歩と反撃すれば
33香同桂同馬41玉34馬
竜取りに馬を使うのが好手です。
△ 26香だと
23の地点をねらっています。36香との違いは57歩の時に12馬が利くことで、22銀
を強制できるでしょう。57角99竜91と54香25香打
41玉23香成57香成
これは後手玉が逃げ出すルートがあるので寄せ合い負けです。
25香打のところでは、角を取らせず55歩同香66角
竜取りでかわせば先手よしのようです。79飛とつないだら25香打
66角が守備に利いているので寄せ合いは先手有利です。58香成には23香成の後で58金と手を戻すことができます。
△か○ 46桂は
2手かかりますが34桂~22桂成のねらいです。同時に42銀取りにもなります。33銀では45桂が打てるので、44銀34桂33銀上と受ければ25桂
33銀をかわすのが難しくて、34銀は33香なので24銀44角同歩22銀
というのも寄り筋です。
後手が受ける手段がないとすれば(駒損で受けるのではじり貧です)、57歩
で反撃です。57同角56銀48角57歩68金寄
後手の攻めはこれくらい。角筋がなくなったので受けやすくなり、44銀34桂33銀36香99竜25桂
36香を打ってから(後手が歩切れなので打ちやすい)攻めていきます。先手が指しやすそう。
△ 実戦は22香で
取ってもらえば優勢ですが、33桂とかわされて効果が見えにくいです。46桂
を打ちました。57歩同角45銀26桂56飛49金99竜
34桂右57飛成42桂成同銀57金48香
難しい攻防でしたが、後手の56飛~57飛成というのが良くなかったようです。39金と逃げればなんでもないですが、58銀と打って金を取らせたのが敗着です。49香成同銀左36歩
金を渡して36桂の筋(36同歩ならば24桂)をねらわれ、受けきれませんでした。
後手としては45銀ではなく56銀
と攻めたいのですが、先ほどのように48角から受けるのではなく75角57歩34桂58歩成21香成
と寄せ合いになれば、最初に打った22香が働いてきます。22香は無駄ではないけれど、効果が見えにくい手でした。
× 91と の駒得は
6枚目の攻め駒の意味は薄いです。すでに香を1枚持っているのですし。57歩同角22銀12馬99竜
54香と11香をみられて指しにくくなっています。
△ 54歩同銀
の利かしは得かどうかよくわかりません。
△ 52歩の利かしも
52同金か61金かわかりませんが、歩切れになるということもあり善悪不明です。
△ 64歩同歩の利かしは
69歩で守れます。守りの手と見ればよいかもしれません。
× 15歩ではぬるくて
15同歩ならば大きな利かしなのです。でも端を取り込むと11歩を打たれる
かもしれません。(さかのぼって11角成の前に入っていれば優勢になりやすい突き捨てです。)
○ 今度は受けのほうを見てみます。57香
が攻防の手です。前の変化で何度も出てきた後手からの57歩を防いでいます。後手は2歩しかないので歩の連打はできず、反撃の筋がないのです。55歩か54歩の受けに91と で優勢です。
△ 49金も受けの手で
57歩に48金寄とできるし、後に59歩(底歩)を打てます。つまり69飛59歩44歩
44同角同銀同馬43銀打45馬99竜91と
というくらいの進行です。先手玉が堅いのでじっくりした攻めを考えます。
☆ まとめ
後手玉が金銀4枚なので注意して攻めねばなりませんが46桂~34桂の筋を中心に考えるところでしょう。46桂33銀は45桂があるというのが利点で、後手は駒損や持ち駒を使って受けたくはないのです。
最初に46桂が良いか、36香~26桂(か46桂)が良いか、25桂~46桂が良いか、というのは小さな違いです。
後手からの57歩の反撃がうるさいので、桂か香を打って攻めるのはややこしい攻防を考えねばなりません。「敵の打ちたいところに打て」で57香が攻防で、かなりわかりやすくなります。攻め駒が足りないと思えば91と で香を取れる(角桂だけでは頭が丸いので)というのが心強いです。
攻防の手を指せると形勢は少し良くなります。