名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

SS2-11 先手石田流に右四間飛車(11)

2024-02-20 | 基本定跡の研究

次は57銀型を調べます。

先手が美濃囲いを優先して、後から56歩を突いた場合は (57銀と上がりたい) 、すぐに65歩と仕掛けます。65同歩が仕方なく、88角成同飛65銀

57銀33角98飛66歩

これで76歩~67歩成や87銀不成がねらいです。筋っぽい受けは55歩76銀63歩同飛45角

しかし64飛と逃げられると91角成では間に合いません。68飛55角

56銀44角81角成67歩成

67同銀同銀成同飛同飛成同金99角成

この図の評価値は-362の後手有利。駒の損得はほぼないのですが、馬の働きや玉の堅さの違いだと思います。

戻って

この図での先手の最善手は67歩の合わせです。54歩46歩を入れてから67歩成同金66歩

77金にも76銀と捨てて

76同金67歩成48銀66と

この図の評価値は-241の後手ペース。銀損ですが、と金が働くので駒損は解消するでしょう。

もっと戻って

33角に98飛ではなくて55角と受けたら

54歩33角成同桂

44角からの攻めが残るし、66銀同銀同飛のさばきも見えます。先手は68飛と受けるのですが79角

78飛57角成同金45桂

強襲して後手ペース。評価値は-155です。46金には57桂成、58金引には56銀74歩57桂成、67金には66歩68金56銀と進みます。

 

先手がもう一手早く56歩を突いた場合は

同じように65歩同歩88角成同飛65銀

57銀33角98飛には66歩ではなくて76銀のほうが優ります。

66歩64飛82角

84飛~87飛成の筋が受からないのです。82角は仕方ない反撃ですが、65歩同歩84飛

角筋を通しておくとより攻めやすく、87飛成~89竜が金取りになるのです。この図の評価値は-404の後手有利。

先手はもっと早く57銀型にする必要があります。

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SS2-11 先手石田流に右四間飛車(10)

2024-02-19 | 基本定跡の研究

手順の復習から。右四間飛車を見せて、先手が石田流をあきらめたら、後手はエルモ囲いから仕掛けます。

68飛に71金

というのが落ち着いた手です。先手の最善は46歩で、66歩同角同銀33角

銀取りの受け方は、65歩と67金は調べました。他の手としては、77銀がありそうですが、68飛成同金74歩

ゆっくり76歩をねらって後手ペース。評価値は-247です。

戻って

67歩と守れば64飛

74歩をねらいます。77銀74歩78飛75歩66銀

先手は銀を屈伸してさばきにかかりますが、65歩75銀62飛

86銀72金77角

77同角成同銀33角

この図の評価値は-231で後手ペース。

ということで、

この71金の工夫で、後手ペースで戦えるのですが、今見直してみると56歩66歩同銀という形も見えますね。調べてみましょう。

私は類似形の経験があるので悩むのですが、ここは65歩よりも65銀のほうが良いです。65同銀88角成同飛65飛は

評価値は-481の後手有利。

戻って

65銀には55銀のかわしですが、54歩で銀取りです。

ここで分岐して、64歩は67歩同飛56銀

69飛72金63歩成

63同金64歩同金

64同飛同飛同銀88角成

この図の評価値は-627の後手有利です。駒得だし馬は引いて使えるし、寄せ合いでも勝てるでしょう。

戻って

64歩ではなくて77桂ならば、76銀62飛成同金

54銀69飛63歩

この時の応手も悩ましいですが、AIによる最善手は52金82飛51歩

55歩同角53歩がありますが、63金同銀同飛成

この図の評価値は-350の後手有利。77銀成が楽しみです。

ということで

この71金で後手ペースとして良いでしょう。67銀型を終わります。

 

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SS2-11 先手石田流に右四間飛車(9)

2024-02-18 | 基本定跡の研究

この形の仕掛けで

68飛66歩同角はかなり難しそうです。そこで、68飛に71金と待つのが深謀遠慮の手です。

この71金は後手にとって少しプラスです。先手は65歩や77角とすると、前に調べた手順 (後手もち) よりも1手損になるので劣ります。56歩は66歩同角同銀79角が生じるのではっきりマイナスです。最善は46歩で、66歩同角同角同銀33角

45角が打てないので33から角を打ちます。銀取りの受け方としては65歩が普通でしょうか。これには64歩と合わせて、64同歩同飛65歩84飛

87飛成のねらいは角を打って受けるしかありません。78角61金98香51金56歩63歩36歩74歩

先手の動かす駒がないので、後手は金を寄せて63歩を打って (先手から64歩と伸ばされないようにして) 、74歩と動きます。1歩持って73桂~64歩と攻めれば成功なので、47金75歩同銀85飛

76歩88角成で後手有利のようですが、86歩95飛96歩

後手の飛は詰まされます。77歩67角79馬58飛75飛

75同歩66銀85角78歩成

この図の評価値は-193で後手良しです。

先手からの変化としては

33角に67金というのも難しいです。

三間飛車を指す振り飛車党が好むとは思えませんが。65歩77銀55銀

76金66銀58金

これで難しいというのですから驚きます。77銀成同桂64飛

36歩66歩65銀

84飛86歩87銀

85歩76銀成同銀44飛

55角94飛33角成同桂

96歩55角に56銀と打ち

46角37銀24角47金

こんな指し方ができる振り飛車党がいるものでしょうか。44飛46歩25桂48銀86金

45歩64飛65銀左77金

66飛33角64銀66角

ここまで進んで評価値は-102の後手ペースです。ここに至る前に先手が受け間違えるでしょう。

 

 

 

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SS2-11 先手石田流に右四間飛車(8)

2024-02-17 | 基本定跡の研究

三間飛車にエルモ囲い右四間飛車で仕掛けます。

65同歩、76飛は後手良しです。68飛66歩同銀も後手良し、今日は68飛66歩同角を調べます。

66同角同銀に45角

これは気が付きにくい手です。意味は56角同角同歩79角

馬ができるのですね。 (57歩の形は78飛66飛79飛で失敗です。) この図の評価値は-224の後手ペース。78飛24角成76飛33馬67歩65歩77銀72金

後手は馬を作った駒得です。先手は持ち角を生かせれば良いのですが。この先の駒組は手順省略で

こんな図に。後手は7筋から動いて先手の飛をねらいます。後手の作戦勝ちから、すぐに有利になりそうです。

戻って

後手のねらいはわかりました。とりあえずは桂取りを防がねばなりません。67歩が最善ですが、強く66飛と切ります。

66同歩ならば89角成で二枚替え。

後手の駒得で76桂もあるから後手有利と言いたいところですが、56角の合わせがあります。99馬83角成は金取りになるので回避して、56同馬同歩77角98飛71金

57金95角成78飛

こんなところでしょう。評価値は-97の後手ペース。この先は94馬74歩45桂58金引67銀・・・と激しくいくのもあるのですが、駒得なのですから、無難に85馬86歩63馬のほうなのでしょう。先手から見ると左の銀桂が飛と交換になったのですから、まだ指せると思います。

戻って

この図は66同歩の一手ではないのです。77角 (あるいは88角) があって、76飛11角成79飛成

88馬同竜同飛33角

98飛が自然に見えますが、66歩には56香

67歩成同金66歩68金55銀

ここまで進むと後手有利になっています。評価値は-313

ちょっと戻って

この図では98飛ではなくて、67の地点を守る68飛のほうが最善です。99角成46歩

角が死にました。27角成同銀89馬12飛

舟囲いならば痛いのですが、エルモ囲いが生きています。22金14飛成76桂

69飛78馬59飛68桂成

AIの最善を追いかけて、評価値は-211、後手ペースです。

 

今日調べたのは難しい変化で、後手ペース~互角です。後手はもう少し工夫が欲しいですね。

 

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SS2-11 先手石田流に右四間飛車(7)

2024-02-16 | 基本定跡の研究

エルモ囲いでの右四間飛車で

先手が67銀型で受けたら、という話の続きです。65同歩は後手ペースでした。取らないとすれば、軽いのは76飛です。66歩に同銀は65銀

これは簡単に後手が駒得になります。

戻って

76飛66歩を同角同銀88角

77角に79角成~89馬が間に合うので後手有利。評価値は-850です。

66同銀ではなくて66同飛同飛同銀69飛

これも後手有利で、評価値は-772.76飛と浮くのは簡単に後手有利になります。

また戻って

面倒なのは68飛の受けです。66歩に同銀から見てみますが

ここは65銀 (同銀88角成同飛65飛56角・・・) でも後手ペースです。評価値で優るのは、65歩77銀72金

先手は76銀と出たいのですが、6筋が不安です。67歩63金76銀

88角成同飛33角98飛74歩

74同歩同金75歩64金68金

これは78歩の垂らしを受けた手。66歩同歩55金

後手は自然に右金をさばきます。この図の評価値は-330で後手有利。後手陣は角を打ちこまれる隙が無いです。

ということでこの図から

68飛66歩に同角が本線です。

ここは55銀77角66歩76銀としても

後手ペースなのですが、この後の指し方が難しいです。

なので66同角には

同角同銀のほうを採用します。この後が長いので明日に回します。先日この形の類似形に2局出会いましたから (先に研究してておけばよかった) 、振り飛車側はこう指したいところなのでしょう。

 

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SS2-11 先手石田流に右四間飛車(6)

2024-02-15 | 基本定跡の研究

昨日はこの図から

後手がすぐに65歩と仕掛ける順を調べてみましたが、後手ペース~互角くらいでした。少し囲ってから仕掛けてみましょう。42銀38銀31金16歩14歩67銀

後手はエルモ囲いにしてみました。61金のままにしておけば、74歩同歩同飛に65歩とカウンターで反撃できます。なので先手の待ち方が問題ですが、まずは67銀の形から。65歩同歩88角成同飛65銀

振り飛車側からみると素直な65同歩とは取りにくいようですが、この図は66歩を打って、同銀同銀同飛には55角があるので難しい(69飛成11角成22銀同馬同玉68飛同飛同金で互角) です。なので66歩には33角77角

角を打ち合います。これでも66銀とは取りにくくて、54銀86歩74歩

74同歩には72飛~74飛です。85歩75歩84歩

84同歩同飛71金という形もありますが、76歩同銀55銀

6筋は受からなくなっています。83歩成66銀95角57銀成

あちこちで駒取りになっていますが、62角成同金77歩

87歩98飛58成銀同飛15歩

この端攻めが結構厳しいのです。15同歩ならば17歩同香35角打

16歩同香17金をねらって後手ペース、評価値は-147です。先手は82飛と打つと71金打で捕まるので、後手に分があるようです。

端攻めを手抜いた場合は

71飛16歩18歩45角

この角打が攻防です。56銀63角55銀33角46銀74歩

61金打で飛を捕獲しようという意図で、これも後手ペースです。

後手はすぐに仕掛けるよりも、エルモ囲いで様子をみるのが有力です。先手の他の変化も調べてみましょうか。

 

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SS2-11 先手石田流に右四間飛車(5)

2024-02-14 | 基本定跡の研究

後手の右四間飛車に対して、先手の石田流はうまくいきません。となれば

飛を浮かず、低い陣形で備えるのが普通でしょうか。鈴木大介先生の本では、32玉28玉としたところで、65歩同歩同銀と仕掛けます。22角成同銀77銀

後手の攻め方は3通りあるのですが、66銀同銀同飛がシンプルです。対して38銀で互角だというのですが。

ここは67銀が厳しいです。先手の最善の応手は77銀ですが

58銀成が利いて、同飛

67飛成68飛同竜同銀

88飛77角89飛成82飛62歩

こんなところですが、評価値は-456の後手有利です。そんなに差があるのかという気がしますが、81飛成48金69銀打49金同銀51金右

先手玉は薄くて、後手には67桂とかの攻めがあるということなのでしょう。

先手は途中の38銀の所が間違いで、67歩を打たねばなりません。

62飛74歩同歩同飛73歩76飛

この図の評価値は-85、まだ互角です。

戻って

ここでは66歩もあって、68飛45角98角

鈴木先生は互角だとのことですが、評価値は-146の後手ペース。この後の指し方次第です。

また戻って

第3の手は76銀同銀69飛成

銀を捨てて飛金取りです。でも68飛49竜48金

金を取り返したけれど竜金取りが残ってしまいました。評価値は+227の先手ペース。鈴木先生は怖いところがあると言いますが。

ということで、この仕掛けは後手ペースだけど互角の範囲なのかなあ、というくらいです。

 

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SS2-11 先手石田流に右四間飛車(4)

2024-02-13 | 基本定跡の研究

先手が少し急いで66歩を突いた場合は

後手は42玉とする前に62飛のほうが良いです。76飛に65歩と突けば

うまく仕掛けられます。65同歩には88角成同銀67角

79飛に42玉とすれば

これまで調べたのとほぼ同じ局面になるでしょう。なお42玉の所で54銀も悪くはないのですが、64角と打たれると同飛とせざるを得ないから少し損です。

戻って

先手が65同歩としないならば、78金が最善で、66歩同飛

66同角と取ると、同角22銀15角の王手に飛合いしかないから怪しくなります。42玉68飛32玉

力戦振り飛車になりました。評価値は-144の後手ペースです。どちらから角を交換するかで岐れますが、一例としては38玉に66歩

66同角は同角同飛55角67歩

66角同歩54銀

1歩損でも飛を持っている方が指しやすい感じです。

 

先手が居玉のまま石田流を急ぐと

後手は62飛としないで65歩を突くことになります。65同歩88角成同銀67角・・・はほぼ同じです。78金66歩同角には62飛

66同角同飛は銀取りになるから62飛を先に指しておきます。77桂54銀22角成同銀65歩

72金48玉33銀38玉

駒組に戻るのですが、AIの好みは44銀68銀24歩67銀22飛

向い飛車に転じて、25歩~35銀~26歩と攻めるようです。評価値は-120ほどの後手ペース。

今日の話が難しいと思えば、後手は65歩を突かずに62飛として77桂を待ちます。

後手に54銀とされる前でも、65歩の仕掛けを警戒して、先手は77桂と跳ねるでしょうから (48玉42玉38玉65歩は条件が悪くなる) 、ここで72飛とまわれば86飛

82飛 (74歩ねらい) 76飛72飛86飛・・・で千日手が仕方ないです。こんな序盤早々に千日手になるのですから、先手の石田流は破綻しています。

 

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SS2-11 先手石田流に右四間飛車(3)

2024-02-12 | 基本定跡の研究

先手の陣形をもっと検討してみましょう。

角交換から67角と45角の筋を避けるには、66歩~58金左~46歩しかなさそうです。62飛76飛54銀77桂

これで65歩からの攻めは封じました。32玉48玉72金38玉55銀

すると銀を出られて歩の両取りです。66歩のほうを取られるとより困るので、67金46銀

先手玉を堅く囲うことが難しいです。以下の手順は省略で

後手は銀を引き上げて銀冠にしてみました。先手は美濃囲いをあきらめて67の金を46に持ってきました。後手は機を見て74歩同歩72飛

後手玉のほうが堅いので、強く戦えばよいです。この図の評価値は-291の後手良し。

先手は55銀の筋を避けて

56歩も突いてみましょうか。42銀48玉63銀38玉74歩

後手は腰掛け銀を引いて、7筋から動きます。74同歩72飛65歩

ここは74銀64歩52金右でも後手ペースですが、74飛とぶつけて (飛交換は76歩が痛いから) 75歩84飛86歩65歩

85歩には64飛~66歩という感じです。この図の評価値は-365の後手有利。

途中の先手の65歩はだめだったので、86飛はどうでしょうか。

74銀には75歩があるので飛は成り込めます。なので71金83飛成74銀

竜を引くと75銀~76歩があります。72竜同金に76歩は

桂頭を守った辛抱ですが、89飛 (78歩ねらい) 68金86歩同歩66角

この図の評価値は-818、はっきり後手有利です。先手はさらに工夫が必要です。

 

 

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SS2-11 先手石田流に右四間飛車(2)

2024-02-11 | 基本定跡の研究

この形を覚えておけば、後手良しになる可能性が高いです。

65同歩は角を交換して67角でしたね。65歩を取らないとすれば、78銀66歩同角なのですが、

66同角同飛33角には77角くらいしかありません。

66角同角33桂

この図の評価値は-323で後手有利です。飛角交換だけでこれほど差がつくとは。もう少しAIの推奨手順を見てみましょう。36歩32金48銀24歩

先手の形勢が改善するとすれば、3筋の桂頭攻めだったのですが、すぐに35歩は36飛が両取りですし、後には23金と守る手があります。37銀72金77角54銀67歩

66歩を打たれて角筋が止まってはいけませんから、先手が67歩を打つのも仕方ないところです。52玉48金42銀56歩61飛

後手玉は左に囲うと77角の利きが嫌なので中住まいに。地下鉄飛車で21飛から攻める手を見ています。こういう構想でしたか。

戻って最初の図です。

先手はこの図を回避しなければなりません。38玉を58金左に替えてみましょう。

65同歩には88角成同銀45角

この図の評価値は-200で後手良しです。先手は67の地点と27の地点をカバーしなければならないのですが、それが間に合っていないのでした。

少し戻って

65同歩と取らないならば、38玉66歩同角同角同飛33角

77角66角同角33桂

先手陣はより飛の打ち込みに弱くなっています。

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