名鉄趣味が昂じるようになってから、三河線はよく通うようになった。そして仕事場が三河線から離れても、知立には足繁く通うようになった。
三河線で乗務員の削減のため、駅ホームにセンサーを設置し、ワンマンで運転されるようになった。それに対応する車輌として、6000系初期型4連と、7700系2連が対応改造を施されたが、その中で一際ブサイクな車輌があった。7100系、1系列1編成2輌の、珍車中の珍車である。
元々は7000系パノラマカーの中間車として製造された車輌であったが、同系は編成の拡縮が頻繁に行われた関係で、車齢の浅い余剰中間車が4輌発生してしまった。そこでその4輌で編成を組むこととなり、車番順に7101、7102、7103、7104と並べられ、先頭となる7101と7104に運転台を設置したのが始まりであった。外観は当時増備中だった6000系に準じているが、両開き2ドアで判別は容易であった。後にこの編成も2連に縮小され、その際に7102、7103は廃車され、7101-7104の編成となったものである。
同様に三河線で運用された7700系、2階運転台では入線できない支線区間のパノラマカー、こちらも一部には4連があったものの、平成に入る頃には2連に統一され、白帯を纏い名古屋本線特急指定席車両用にグレードアップされた。しかし1000系及び1030系増備で一般用に戻り、ワンマン化で白帯も消された(7702-7701の編成、ワンマン化後の写真)。
しかし双方とも7000系ベースの抵抗制御・非省エネ車輌、パノラマカーの後を追うようにして、引退イベントの後、引退した。私はパノラマカー引退で名鉄熱も半減しており、記録もしてあったので、正直引退イベントには興味が湧かなかった。別れ際だけ大騒ぎするのは、すこし嫌な気がする(死後の姿ばかり撮る私はそれ以下である、という気もするが)。
たとえどんなにブサイクな車輌でも、綺麗に別れるのが礼儀である。普段から猫跨ぎをせず、突如迎えるかも知れない別れを意識して、記録をしていきたいものである。