平成20年秋、パノラマカーは定期運用から離脱、全車解体の運命にあった。しかし、その中で、1編成だけ稼働可能な編成があった。それが、7011Fであった。
同編成を利用して、沿線各地へ向かう臨時列車が設定され、それは行列すれば乗車可能であった。駅施設及び配線の関係から、それらは豊明、あるいは大同町を起点としていた。
そんな中の一列車、豊川稲荷行き「特急いなり」が運転され、それに乗車した。豊明駅で行列してくじを引き、くじの順番で席を決めることができ、私は最後の先頭車窓側を占めることができた。
豊明出発、豊川稲荷および矢作橋での停車、何れでも写真を撮ったが良い物がないので、最後の豊明での撮影会から写真を出した。特急用の方向幕に白帯が復活し、特急運用に就いていた時代を彷彿とさせた。
パノラマカーの最大の特徴、前面展望席である。この部分に4席×4列が並んでいた。
3列目及び4列目の屋根は低く、この部分に運転席が載っている。中央にナンバーが書かれ、この部分がドアになっているが、ここも運転席の出入口の一つになっている。しかし、通常は側面の階段から出入りをするのが、小田急との違いである。
そして、同編成も、運用を離脱する時がやってきた。その話は、また次回にしたいと思う。