大阪市営交通は、大阪市内の近未来的なスポットや生活臭漂う大阪の下町を網羅しており、近場で気軽に旅気分を味わうことができます。ただ、地下鉄では御堂筋線の北部や中央線の西部を除いて車窓を楽しむことはできないのだが、バスだったら地上の、しかも人の目線に近いところを巡っているので、より旅行気分を味わうことができます。
今回のバス旅の始まりは大阪環状線の大正駅、ここから大阪市バスの94系統に乗ります。この路線は大正区と港区を結ぶなみはや大橋を通る、密かな絶景ルート。
なみはや大橋は水面からの高さ45m、有料道路ではあるが、バス料金は他の路線と同じ200円。つまり、バスなら通行料金は無料ということですね。路線バスの車窓からは、大阪港に停泊する船や、遠方には巨大な港大橋が見える水の都・大阪らしい絶景が楽しめます。
しかも、このバスは市バスのくせに意外にも登山バスでもあるのです。バスの終点は天保山。その名のとおりここはれっきとした山なのです。その証拠に国土地理院でも二等基準点に指定されているとともに、どんな地図にも山頂の地図記号が記載されています。ただし、日本で最も低い山なんやけど…
せっかくなので、先ずは登山を。さすが、日本一低い山なので登山も容易。山というより丘ですな。山頂から見上げると観覧車があんな高いところに…丘のてっぺんで山頂を探してみるが、全く見当たりません。
散々うろうろ探してみてようやく見つけました。そこは最頂部ではなく丘の麓にありました。ここが山頂を表す三角点です。
登頂も果たしたので登山のお約束!山小屋で休息をします。ええ、確かに山小屋です。誰がなんと言おうと山小屋です。おそらく日本でいちばん低い位置にある山小屋に違いない。喫茶山小屋は、その名のとおり登山者の休息場所としての喫茶店です。
そしてこの山小屋では、たった10円を支払ったら、天保山山岳会の登山証明書を発行してくれるのです。店主に証明書を所望すると、証明書に捺印するとともに「あなたは、今年***人目の登山者であることを証明します」っと、しっかり読み上げてくれます。少々気恥ずかしい。それにしても、山岳会を創ってしまった「大阪人」のいちびり精神には敬服です。
この後、励明園で激辛の漢方薬湯を楽しみ???ました。そのときの様子はこちらを…
天保山からは梅田や難波に向けて市バスが頻繁に走っています。もちろん梅田や難波へは地下鉄に乗るほうが早いに違いないが、乗り換えなしで直通できるので、場合によっては、こっちのほうが便利かも。このバスに少しだけ乗って、天保山と同じ港区の港晴のバス停で降ります。ここに天然温泉のお風呂屋さんがあるのです。
港晴のバス停に戻って、難波行きの市バスに乗ります。バスは中央大通から朝潮橋のところで本町通りに移ります。境川バス停付近で本町通りから別れ、京セラドームをかすめて千日前通りへ、しばらく進むと御堂筋に入って、高島屋大阪店の目の前にあるなんばバス乗り場が終点です。こうして600円の交通費(市バス3回乗車分)でしっかり一日遊んでしまいました。
- 訪問日:2008年3月7日および9月28日
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