奥津温泉の旅館街から南方向に少し離れた場所、奥津渓谷の真っ只中にある一軒宿です。ここは天台宗般若寺の宿坊として明治4年に開業したとのこと。奥津渓谷の旧街道から石段を下っていくと、今や珍しい萱ぶき屋根の母屋が現れます。飼い犬がワンワン吠えて来客を知らせると、中から宿の女将さんが現れ、1時間1,000円の入浴料を支払います。
この母屋の奥、小さいお堂の先に温泉があります。温泉小屋は、巨大な岩壁の周りをコンクリートブロックで囲ったシンプルなもの。
中は岩の壁の根元に石造りの小さい浴槽を設えていて、洞窟風といっていいかな。この浴槽に碧く澄んだお湯が掛け流されています。
無味だが僅かに温泉の匂いがあるお湯は、温度が低めなのでじっくり浸かっていられます。そして浸かっているうちにヌルヌルの湯触りを感じられるようになってくる…pH9.2のアルカリ泉なんですね。
この内湯からいったん外に出て、川岸を少し下流に歩いたところに露天があります。この露天には裸で歩いていくことになるので、女性には少し敷居が高いかな?
露天風呂も内湯と同様、小さい浴槽に澄明のお湯が掛け流されていて、こちらはやや温度が高くなっている。内湯では気づかなかったが、少し湯の花が舞っています。川風を浴びながら、渓流を眺めながら上質のお湯に浸かるのはまさしく極楽!
この露天から川の向こうに大釣温泉の建造物があり、こちらが丸見えになっているが、この際、暫しのヌーディストを気取ってみるのもいいな。
この温泉をいただくには予約が必須で、1時間の貸切制となっています。ちょっと面倒ではあるが、この極上の温泉を1時間独り占めできるのだからまあいいか。当初、1時間は持て余すかな?っと思っていたが、実際に入ってみるとあっという間。後の予定が無ければ延長をお願いしたいと感じてしまいました。
- 泉質:アルカリ性単純泉 39度・40度・42度
- 場所:中鉄バス・奥津温泉BSから徒歩30分ぐらい
- 訪問日:2010年7月19日
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