花にまつわる幾つもの話

子供時代の花にまつわる思い出や、他さまざまな興味のあることについて書いていきたいと思ってます。

天然石標本~ストロベリー・クォーツ~

2010年10月21日 | 天然石標本
今週の『水晶』特集第三弾としてご紹介するのは
ストロベリー・クォーツ――『苺水晶』です。
名前からしてとても可愛らしい水晶ですが
これもまた水晶の中にインクルージョンを含む
いわゆる『変り種』と呼ばれるものの一つです。


ちなみに前回ご紹介したハーレクイン水晶を
一部でストロベリー・クォーツと呼ぶケースもあるそうですが
そこはあくまでもストロベリー(=苺)なわけですから
ふんわりとやわらかいイチゴピンクの色合いがこそが
このストロベリー・クォーツの真骨頂なのかもしれません。


ハーレクイン水晶に含まれる内包物が
レピドクロサイト(燐鉄鉱)だとするなら
こちらはゲーサイト(針鉄鉱)
鱗状の結晶片ではなく
針状の細かい結晶ということになります。
そのおかげでこの愛らしい苺色になるんですね。


『Strawberry Quartz』
 Kazakhstan産(カザフスタン産)

 



購入したのは数年前のミネラルショーにて
まだストロベリー・クォーツが出回り始めた
ばかりの頃でしょうか。
全く未知の水晶だったので(しかも販売していた方が
ロシア人らしく、言葉も通じず・苦笑)
とりあえず名前と産地名だけ書いてもらって
購入したのを覚えています。





後日、カザフスタン産のストロベリー・クォーツは
産出量が少なく、宝石に加工される場合が多いと知り
そういえば、水晶にしては値段が
やけに高かったな、と今更ながらに納得。
表面は色及びキラキラと輝くインクルージョンを強調するためか
一部研磨加工(=ポリッシュ)されています。
このキラキラ感はアベンチュリン・クォーツ(=砂金水晶)に
含まれる雲母結晶に似ています。





横から見た画像です。
こちらはいかにも水晶といった感じ。
甘くて美味しそうな苺色部分は
やはり内包物なんですね。





裏側です。
こちらは研磨加工が施されていないので
ちょっぴり無骨な感じに。


類似品として『チェリー・クォーツ』なるものが
存在しますが(もっぱら天然石ビーズとして
売られているようです)
これは天然石でも、まして水晶でもない
ただのガラスに染色したものなので注意が必要です。
水晶には苺はあってもさくらんぼはないってことですね(笑)


次回更新は来週火曜日になります。
来週からは珍しい形の天然石になります。
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