高田郁作ーみをつくし料理帖の特別巻「花だより」を読みました。完結編後の登場人物のその後のことが書かれています。ちょうどその後はどうなったのかなと思っていたので、嬉しくて一気に読みました。
- 花だよりー愛し浅蜊佃煮ーつる家の主人種市と坂村堂と清右衛門の3人で大坂へ行くことになりました。ちょうどりうも箱根湯元に湯治に行くので、途中まで一緒に行くことになりました。4人が澪のことを思いながら東海道を行く様子がほのぼのとします。途中で野江を「旭日昇天」、澪を「雲外蒼天」と占った水原東西に出会います。ところが箱根で種市がぎっくり腰になり途中で引き返すことになりました。種市が澪にと作った「浅蜊佃煮」をおにぎりの具にして舌鼓を打ったのでした。
- 涼風ありーその名は岡太夫ー澪の想い人小野寺数馬のその後が書かれています。17歳の若い嫁乙緒を娶り嫡男にも恵まれました。小野寺数馬の妹早帆や早帆の夫駒澤弥三郎も出てきます。「春に百花有り 秋に月有り 夏に涼風あり 冬に雪有り」と四季の巡りに思いを馳せ、春夏秋冬ともに生きていきたいと心から願う乙緒でした。
- 秋燕ー明日の唐汁ー野江のその後です。江戸での辛い思い出を乗り越え、大坂に帰ってきて生家の淡路屋を再建します。又次の死を受け入れ、傷を癒すのにも時間はかかりましたがようやく、家族が欲しいと思うのでした。
- 月の船を漕ぐー病知らずー澪と源斉先生のその後です。大阪に戻ってもやはり苦労は付き物です。夫の源斉先生が病に倒れます。澪が少しでも食欲が出るようにといろいろ作ってもなかなか食欲が回復しません。そんな時、野江が「水害で天涯孤独になったことや、騙されて吉原へ売られたことが『奈落の底』なら、そこから逃げるんが叶わん、と知った時こそが『奈落の底の底』やった。そんな私を救ってくれたんは、又次の作ってくれた唐汁だした」と言った言葉に気付くことがありました。
悲しい涙より嬉しい涙の方が、我慢できずに流れます。懐かしい人達のその後をゆっくりと楽しめてこの巻はやはり特別巻で良かったと思いました。沢山の人と出会わせてもらえて本当に良かったです。素晴らしい本を書いてくださった「高田郁」さんとこの本を薦めてくれた友達に感謝します。
2022-5-7(土) 図書館資料 請求番号:913/B/タカ
私などあまり本を通して読んだことがありません。
いつだったか、ブルーバックスの『数の世界』を読んだくらいです。それも私の書いた本を引用してくれているという不純な動機からでした。
そのうえで感想までブログに書かれるのですから。
お稽古ごとをしていたときは、これほどは本を読んでいませんでした。
練習しないといけないし、発表会もあり、追われていたような気がします。
コロナ禍ですべてのお稽古ごとをやめたので、読書する時間もふえました。
感想と言っても自分の覚書みたいなもので、いい加減です(^_^;)
aoyamaさんは「数の世界」に引用されたのってすごいではありませんか‼️
図書館にあれば借りますね。
読んでもわからないと思いますが(^_^;)