びすた~り、びすた~り。

のんびりゆっくり歩いていこう。Kana-catの、日々のつぶやき。

続 秘境、明星山。

2022-10-18 20:40:20 | クライミング
◆2022年10月16日(日) フリースピリッツ

 実は前夜、夕食から戻ってくると、壁の上部にヘッデンの明かりが!どうやらまだ山中に人がいるらしい。Rさん、夜間に懸垂する練習じゃないの、とおっしゃるが、いやいやそんなことする(変な)人いるの?時刻はもう21時。私は疲れており(ずっと睡眠不足気味だったので)、爆睡していたから知らなかったけど、22時ごろに降りてきたらしいです。

 で、2日目。5時に起床し、6時に出発。快晴です。1日目より天気は良さそう。
 渡渉して、とりつきを探します。Hガイドさんも初めてらしく、右往左往。明瞭になるほどは登られていない、ということをこの後、イヤというほど実感することになるのですが。



 1ピッチ目こそ難しくなかったものの、そのあとはなんだかずっと緊張を強いられます。このルートの核心はウメボシ岩の下降トラバース、と聞いていたのですが、その前にも若干下り気味のトラバースがあるし、核心ピッチのビレイ点は足場が悪く居心地が悪いです。そして核心の通過はマジで泣きを入れました。クライミングなのだから下方にトラバースしちゃ、ダメだと思います!!!マジで帰りたくなり、色気を出した自分を心底呪いました。





 これまで登ってことのあるルートは核心を抜けると少しずつ易しくなるのに、ここは全く・・・。5級だの5.8だのが連続しています。しかも長い。結局15ピッチくらいあったと思います。そして、このルートの名前がフリースピリッツであるゆえんだと思うのですが、とにかくルートファインディングが難しいのだそうです。ガイドさんでも迷う。最後のほうのバンドのトラバースは、分かれば難しくないのですが、見つけられないと全く登れません。そして極めつけは実質の最終ピッチが5.8だということ。出だしがうす被りの手無し。ここをフリーで登る体力があったら素晴らしいと思います。少し前のピッチから、Rさんと「もう使えるものは使わないと持たないね」と慰めあい、攻めあぐねたら割り切ってA0していましたので、ここも迷わず掴みました。ええ、プライドより安全です。無事に下りないと登る意味がないので。しかももう夕暮れがすぐそこに・・・!

<バンドのトラバース。見た目よりずっと怖いです>




 最後は巻いて、なんとか17時に終了。全員疲労困憊です。でもまだ降りなくちゃいけません。休憩したら重い腰を上げ、ヘッデンをつけて下降開始です。前日歩いていたからやや気楽だけれど、合流するまではやっぱり崖のトラバースで泣きたくなりました。合流したときはほっとしましたね。前日下見!しておいたかいがあったね、みたいな(笑)。

 左岩稜も登りごたえがあったけど、フリースピリッツはその比ではありません。断然濃いです。もともとなんちゃってクライマーなんで、いいんですけど、それでもこういうルートを登ると襟を正さねば~と思います。その分、奥が深くて面白いのかな。ジムも岩も、山歩きも、しっかりやってないと楽しめない。そんなルートでした。
 私には分不相応でしたが、HガイドさんとRさんのおかげで登らせてもらうことができました。ええ、オールフリーではないですが、いいんです。

※写真は一部Hガイドさん撮影です。
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