眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

ごめん。

2008-09-03 | 
君は人ごみが嫌いだった
人が大勢いると、こわい、といってふいに何処かにいなくなった
人ごみの中で わざとお酒をいっぱい飲んで
酔っ払っているふりをした
道に間違えたふりをして
ふらり と 帰ってきてごめん ごめん とわらった

誰と
どんな風に喋ればいいのかわからず
途方にくれて また 酒をつくった

みんな
君のとんちんかんな言葉に
わらった
もちろん 君も笑っていた
せいいっぱいの ひきつった 笑いを

みんな
君の その ひきつった笑いを 見て
さらに わらった
そのうち 飽きて 冷笑すらした

君はお酒を 滅茶苦茶に 飲んでいる
そして また いなくなる 
何処かに
ふらり と いなくなる
みんなは
けっして いじわるだった訳じゃない ただ
君のとんちんかんに
とってつけた ひきつった笑みに
突然 終わってしまう会話に
場がしらけただけの話だ
君の
ひとりよがりに

君が何かを云って
一瞬 みんなの顔が 立ち止まる
それから ひそひそ と笑いがおこる
君も わらっていた
泣きそうにみえた でも わらった
せいいっぱい みんなとうちとけているふりをして
僕は そんな君を なるべく見ないようにして
なにも云えなかった
動けなかったんだ


    こわかったんだね
    今なら 解る
    こわかったんだね 
    たまらなく

    君は
    かくれて お酒で薬を飲んでいた
    安っぽい酒場の裏口で
    何度も吐いていた
    
    どうしていいか解らなかったんだね
    今なら わかる

    君が
    苦しくって
    助けを求めていたとき
    僕は 見捨てていたんだ 君を

ごめん
今頃きずいても なんにもならないね

ごめん
こわかったでしょう 苦しかったでしょう
いまなら わかる

    君がほんとうに助けを必要としていた時
    なんにもしてあげれなかった

ごめんなさい

    許して とはけっして云えないけれど

       ごめんなさい




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